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団体職員とは?仕事の代表例7選|公務員との違い・年収・メリデメを調査

団体職員とは具体的にどういった仕事をするのか、よく知らないという方は多いのではないでしょうか?

団体職員への転職・就職を検討するときには、その仕事のメリットだけでなくデメリットも把握しておかなければなりません。

そこで本記事では、団体職員の仕事7選をご紹介すると共に、平均年収などを詳しくお伝えいたします。少しでもお役にたてれば幸いです。

団体職員とは?

団体職員について、法律で定められた明確な定義は存在しません。一般的には、非営利組織(NPO)などで働く人を指します。

団体職員と聞くと公務員というイメージを抱く人もいますが、団体職員は公務員ではありません。営利団体と公務員以外で働いているのが団体職員となります。

ただし、団体職員は仕事内容の公共性が高く、公務員並みの給料や待遇を期待できることから、準公務員と呼ばれることもあります。

準公務員といっても、団体職員に応募する時に公務員試験を受ける必要はありません。

団体職員の勤務先や事業内容も組織によって異なりますが、社会貢献に繋がる事業を行っているという大きな共通点があります。

公共性の高い仕事をする人を団体職員と指すこともあるでしょう。団体職員の仕事内容によって、求められるスキルも異なります。

組織によって待遇が大きく異なるのも、団体職員の特徴の一つです。

社会貢献に興味がある人、自分の専門性や学んできたことを活用したい人、景気に左右されない安定した職場で働きたい人に向いている仕事だといえるでしょう。

【営利団体と非営利団体の違い】

団体職員が所属する非営利団体とは、営利を第一に追求しない団体のことです。非営利団体の事業は、社会貢献や公共サービスの提供が主軸となります。

これに対して営利団体は、利益を得ることを目的に活動している団体で、一般企業がこれに当たります。営利目的に働いているかどうかが、営利団体と非営利団体の大きな違いです。

団体職員になるには?

団体職員になるには、一般企業に就職する時と同様のフェーズを経ることになります。

ハローワークや就職・転職サイトを見て求人情報を探し、書類選考や採用試験、面接を受けることになります。

団体職員の仕事は全国各地にあるため、地元で就職することも可能です。

就職・転職までの代表的なルートは地域の人の紹介やハローワークでの応募といわれており、地域密着型のNPO法人で働きたい場合には、寄付やボランティアを行うなどして活動に参加しておくと、その後に繋がる可能性があります。

ただし、採用人数が少ない募集には応募が殺到して高い倍率になることもあるので、全体的に競争率は高めだといえるでしょう。

ちなみに、NPO法人にはボランティア職員が多く、有給職員(給料をもらえる職員)は全体の2割ともいわれています。

求人があったとしても、必ずしも正規雇用、無期雇用であるわけではないため、求人をチェックする際にはその点をよく確認しておきましょう。

中には、ボランティアからの正社員登用制度があることもあるため、応募先に確認するのも手です。

団体職員にはどんな仕事がある?

団体職員と一口にいっても、その職種や仕事内容は多岐にわたります。ここからは、団体職員の仕事の種類について解説していきます。

学校法人

学校法人は、高等学校や大学などの教育機関などを指します。主な仕事は、学校運営のサポートや事務などです。

ただし、実際の業務内容は、教員や研究のサポート、施設の管理、学生募集や留学生受け入れなど多岐にわたります。

教育現場を支えながら学生の成長を間近に見ることができる、やりがいのある仕事です。

学校法人で働く場合は、学生と同じように長期休暇を取得しやすく、プライベートを充実できるメリットがあります。

また一般の事務職とは違い、さまざまな仕事を任せてもらえるのも大きな魅力だと言えるでしょう。

ただし、学校法人の年度末及び年度始めは毎年忙しいため、毎日残業続きということも珍しくありません。

時には学生の保護者から叱責されることもありますが、教育現場に携われる魅力ある仕事です。

医療法人

医療法人とは、各都道府県から認可を受けた病院や介護老人保健施設などを指します。

医療法人に就職して医師や看護師として働く場合、人の命を預かる仕事なので常に緊張感が伴いますが、患者さんから「ありがとう」と言われた時は、大きなやりがいを感じることができます。

医療法人の場合、経営状態が安定していることが多いため急に職を失うような心配はいりません。社会保険や厚生年金への加入が可能なので、福利厚生も充実しています。

医療法人は対外的な信頼度が高いため、患者数が多く、仕事が忙しい医院もあります。家族で経営している場合、従業員がなじめず、疎外感を感じてしまうこともあるでしょう。

やりがいを持って働くには、どの医療法人を選ぶかが重要なポイントになります。

農協

農協とは、農業協同組合法に基づいて設立された組合のことです。日本の農業を充実させるため、農産物の指導や販売、肥料や農薬などの購買事業を行います。

農家の方々と直接接する機会も多く、地元の人々とより密接に関わることができます。その地域に愛着のある人なら、仕事にやりがいを感じることができるでしょう。

人と接する機会が多い仕事なので、さまざまな人と話すことが好きな人に向いています。ただし、農協は給料が安く、数多くのノルマがあることでも有名です。

業界が少しずつ衰退している影響で、職員一人あたりの負担も大きくなっています。夜中まで仕事をすることも珍しくないため、過酷な労働環境に苦労することも少なくありません。

職場によって労働環境が大きく異なるので、自分の希望に適した農協を選ぶようにしましょう。

社会福祉法人

社会福祉法人とは、社会福祉事業を行うことを目的として設立された民間の非営利組織のことです。

更生施設、支援施設、児童福祉施設(保育園)、高齢者福祉施設など、事業内容は多岐にわたります。

福祉サービスの需要が増す日本で、社会福祉法人はの存在は今後ますます高まっていくでしょう。

社会福祉法人は経営が安定しているため、より質の高い介護サービスを提供することができます。利用者の支援に集中できるのは、介護職にとって大きなやりがいだといえるでしょう。

ただし、勤続年数が長く安定して働ける一方で、求人数が少なく、出世がなかなか難しいというデメリットもあります。

とはいえ、急な転勤や異動の可能性が低く、安定して働けるのは、社会福祉法人の大きな魅力です。

商工会

商工会とは、地域や地元企業の発展のためにサービスを提供する公的な組織です。

地域が盛り上がるイベントの企画やサポート、小規模事業者を対象とした経営改善の相談や支援活動が主な仕事となります。

各地域に根ざした活動ができるため、地域の人の役に立っているというやりがいや充実感を感じながら働くことができます。

商工会の経営は安定していますが、全体的に規模が小さく、資金が限られているので、仕事量が多い割には給料は比較的安い傾向にあります。

ただその一方で、より地元に密着した仕事に取り組める魅力もあり、支援した事業者が融資に通った時の喜びを分かち合うことができます。

地元の役に立ちたいと考えている人に適した仕事だといえるでしょう。

財団法人

団体職員の仕事は他にも、財団法人があります。財団法人とは、財産を管理・運用するために作られた法人のことです。

財団法人の職種はさまざまですが、仕事内容は作業員や研究員などの現場職と事務職の大きく2種類に分けられます。

現場職は専門性が高く、科学や語学などの資格やスキルを求められるため、自分の能力を活かしたい人に最適です。

財団法人の仕事の多くは規則で定められたものが多いので、必要以上の負担を強いられることがありません。

営業ノルマや残業もほとんどないため、民間企業と比べてストレスなく働くことができるでしょう。

ただその一方で、出世や昇進がしにくいデメリットがあります。営業成績に追われることがない分、財団法人から民間企業に転職しづらい面もあるでしょう。

財団法人は中途採用(転職)の求人自体が少ないため、転職する際は長期的な視野で取り組む必要があります。

NPO法人

最後にNPO法人が挙げられます。NPO法人(特定非営利活動法人)とは、災害救援や国際協力、環境保全などの活動を行う団体です。

NPO法人はボランティアと混同されがちですが、NPO法人の職員は無償で働いているわけではありません。毎月給料をもらいながら、社会貢献に取り組むことができます。

活動内容は各団体によって異なるため、自分の興味のある活動を行っている団体に所属することができれば、大きなやりがいを感じることができるでしょう。

ただし、NPO法人は日本での歴史が浅いので、制度が整っていない団体もあります。

そのため、NPO法人で働く時は、団体の運営者と話し合いながら自分の働く環境を整備していく心構えが必要です。

さて、興味のある仕事はあったでしょうか?少しでも参考になっていれば幸いです。ただ中には「もっと他の仕事が知りたい」「自分に向いているかよくわからない」という方もいらっしゃるでしょう。

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仕事選び

団体職員のメリット

待遇・収入面が安定している

団体職員が所属する団体や組織は、国や地域からの補助金や会費収入が主な運営費になっているため、経営が安定しているメリットがあります。

団体職員は公務員ではないものの、健康保険などについても公務員と同等の待遇を受けることができ、安定した生活を送ることができます。

福利厚生や収入も安定しており、コツコツ地道に働いていけば、給料も年齢とともに少しずつ上がっていきます。

産休や育休も取得しやすいので、女性も長い期間安心して働き続けることができるでしょう。収入の大幅アップよりも、安定志向を重視したい人に向いています。

倒産や解雇のリスクが低い

団体職員が所属するのは非営利団体なので、営利目的で活動している民間企業のように、ある日突然倒産する心配はありません。

景気に左右されにくく、安定した地位で働き続けられるのは大きなメリットだといえるでしょう。

今の時代、大企業でも人員を大幅に解雇することは珍しくありませんが、団体職員は税金から収入を得ているため、倒産や解雇のリスクは極めて低いといえます。

民間企業よりも信用度が高いので、融資の審査に通りやすく、住宅ローンを組みやすいメリットもあります。

やりがいを感じやすい

団体職員の仕事は地域や社会に貢献したものなので、感謝やお礼の言葉をもらった時に大きなやりがいや達成感を感じることができます。

不特定多数と接するため、時に厳しさを感じることもありますが、頼られた人たちの力になれた時は喜びを感じられるでしょう。

人の役に立つ仕事に興味がある人には、ピッタリの仕事だといえます。専門性を発揮できるのも、団体職員ならではの魅力です。

自分のスキルを存分に発揮できた時に、充実感を得ることができます。

仕事とプライベートを両立しやすい

団体職員の仕事は、利益を追求して活動するものではないため、納期に追われることが少なく、残業が少ないメリットがあります。

勤務時間は組織によって異なりますが、公務員と同様に午前9時から17時頃までとなっているところが多いので、プライベートや子育てと両立することが可能です。

地元に密着した組織が多いため、転勤や配置転換なども少なく、単身赴任や子供の転校などの心配もありません。

プライベートの時間もしっかり確保したい人には魅力的な仕事だといえるでしょう。

ストレスを感じにくい

一般的に団体職員は成績を求められることが少ないため、過度なプレッシャーを感じにくく、自分のペースで働くことができます。

職場の雰囲気も穏やかである場合が多く、比較的ギスギスした人間関係に悩みにくい傾向があります。男女格差もないので、女性も定年まで安心して働くことができます

リストラされるリスクもなく、毎日定時に帰宅できるため、一般の企業に勤める場合と比べるとストレスを感じにくい仕事だといえます。

精神的に余裕を持って働けるのは、団体職員の大きな魅力だといえるでしょう。

団体職員のデメリット

一方で、団体職員の仕事にはいくつかのデメリットも存在します。代表的なものを見ていきましょう。

就職・転職が難しい団体もある

団体職員は基本的に長く安定して働けるため、欠員が出ることが少なく、募集人数もさほど多くありません。

高い学歴や特別な資格を求める団体もあるので、団体によっては就職や転職のハードルはかなり高くなるでしょう。

特別なスキルが必要ない仕事でも、集人数が少ないため競争率が高く、採用までの道はかなり険しいものになります。

求人時期も一定ではないので、早い者勝ちという傾向もあります。こまめに求人情報をチェックしないと、希望の職場に就職・転職するのは難しいでしょう。

給料が低い

団体職員でも長く勤めれば給料は少しずつ上がっていきますが、年収が一気に大幅に上がることはありません。

厳しいノルマがない一方で、給料もさほど上がらないのが現実です。

収入は安定しているので不景気の時も安心ですが、やる気や能力のある人が給料面で評価されにくいデメリットがあります。

一生懸命に仕事をしている人でも、仕事をサボっている人と同じ給与になるため、真面目に働けば働くほど損します。

人によっては、仕事に対するモチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。仕事をバリバリこなして、給料をもっと上げたいと考えている人には、物足りなく感じるかもしれません。

ちなみに、特別な学歴や資格を持っていない中で高収入を目指している方には下記の記事で稼げる仕事TOP5をご紹介しておりますので、ぜひこちらも参考にしてください。

しがらみが多い

効率を重視する一般企業と違い、団体職員が所属する組織は利権絡みだったり、古い慣習に縛られていたりすることがあります。

特に地方だと凝り固まった価値観に縛られて、まともな意見が通りにくかったり、地域ならではの面倒な人間関係に悩まされることもあるでしょう。

家族経営の組織だと、自分の意見がなかなか通らず、苦労することもあるかもしれません。家族と家族以外の社員の間に給与面で格差が出て、不満が出ることもあります。

組織によって仕事量や待遇が異なる

団体職員の待遇は全体的に良好だと言われていますが、組織によって待遇に大きな差が出てくることは珍しくありません。

どこで働くかによって、仕事量や待遇が大きく異なってくるので、事前調査が必要不可欠です。

楽な仕事で安定した収入を得られる仕事もあれば、仕事量や残業が多い仕事もあります。団体職員として働くメリットをあまり感じられない組織も中にはあるでしょう。

都市部のほうが高待遇であるケースが多いので、事前に自分で調べておく必要があります。

団体職員の平均年収

厚生労働省の「非営利セクター・社会的企業の雇用等について」によると、NPO法人の平均年収は約200~300万円ほどでした。

あくまで非営利団体なので、平均年収も低めです。ただし、団体職員の年収は所属する組織によって大きく異なっており、中には年収が1000万円を超えるところも存在します。

団体職員として最も高収入を得やすい職種は、独立行政法人国際協力機構(JICA)の職員です。

JICAの「独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準の公表」によると、平均年収は815万円(平均年齢44.5歳)でした。

海外駐在を行う場合、海外手当によって年収は1.5倍程になり、30歳前後でも年収700万円〜1200万円程度支給された実績があります。

JICAであれば、若くても年収1000万円以上稼ぐことは夢ではありません。

海外手当の他にも、住居手当、通勤手当、退職手当、産休育児休業などの福利厚生が充実しており、安心して働ける環境が整っています。

年収アップを望むのであれば、JICAに転職するのも一つの方法です。JICAだけでなく、学校法人の職員も全体的に年収が高い傾向にあります。

大学職員であれば、年収500万円以上であるところも珍しくありません。ボーナスや昇給事情も組織によって大きく異なるので、就活や転職活動をする際は、事前によく調べておきましょう。

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ということで本記事では団体職員についてご紹介して参りましたが、いかがでしたか?少しでも参考になっていれば幸いです。

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