消防士から転職しやすい仕事8選!転職する際の注意点とは?
職場の環境に馴染めない、満足できる給与を貰えないなどの理由で、転職を考えている消防士の方もいるかもしれません。
転職をする際に、どのような仕事に転職しようか迷ってしまう方も多いでしょう。
今回はそういった転職のことで悩む消防士の方に向けて、消防士からでも転職しやすい仕事や、転職する際の注意点などを紹介していきます。
消防士から転職するメリット
消防士として働いている方が、他の業種へ転職するとどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここからは、消防士から転職するメリットについて詳しく解説していきます。
過酷な訓練から解放される
過酷な訓練から解放されるというのが、消防士から転職する大きなメリットの1つです。私たちのもとにも、日々の訓練が辛く転職を決意したという方が多く相談に訪れます。
消防士は火事が起こった際、重たいホースを運び火を消すだけではなく、人の救助まで行わなければならない大変な仕事です。
他にも体力を使う業務が多いということで、日々過酷な訓練を行っています。
災害現場に素早く駆けつけるために防火衣の着装訓練、人命救助のためのロープ結索訓練、高いビルに登る救出訓練など様々な訓練を行い、体力をつけています。
中には毎日腕立て伏せや腹筋などを行い、自ら鍛えている消防士の方も多くいます。それだけ体力が必要になる仕事ということです。
しかし、仕事を行いながら過酷な訓練までしなければならないということに、疲れ果ててしまう方もいます。消防士は様々な人たちの役に立つやりがいのある仕事ですが、過酷な訓練に耐えきれないという方もいるでしょう。
体力に自信があり、トレーニングするのが大好きという方ならよいですが、日々の訓練についていけないという方は、他の業界に転職することで厳しい訓練からも解放されます。
体育会系の環境から解放される
消防士として働いている方の中には、職場が体育会系の環境で馴染めずに悩んでいる方も多くいます。そういう方が転職することで、体育会系の職場から解放されるというのはメリットの1つです。
時代の流れから体育会系の環境が根強く残る職場は少なくなっていますが、消防士の世界ではまだまだ上下関係が厳しい職場は多く残っています。
仕事をする上で先輩の言う通りに動かなければならないケースはありますが、体育会系の環境が残る職場では「先輩の言うことは絶対聞かなければならない」という、理不尽な環境になっている場合もあります。
そういう環境が時代遅れに感じる方や、理不尽な命令にどうしても耐えられないという方が、転職を考え私たちに相談してくるケースもあります。
職場の環境に馴染めないと、人間関係が上手くいかなくなることもあります。先輩とのコミュニケーションが上手く取れず、毎日職場に行くのが嫌になってしまう方もいるかもしれません。
人間関係に馴染めず、悩みを抱えたまま仕事を続けていると、体調を崩したりうつ病になったりしてしまうケースもあるため注意したほうがよいです。そういう際は、無理に我慢せずに転職をして、職場環境を変えてみるのもよいかもしれません。
規則的な生活を送れるようになる
消防士の不規則な生活についていけないと感じている方も、転職をすれば規則的な生活が送れるようになります。消防士は独特な勤務体制をしているため、勤務時間も不規則になりやすいです。
職場によって変わりますが、基本的には24時間勤務で働いた翌日が休みというのが一般的なサイクルになります。24時間勤務といっても、休憩はしっかりあるため1日中働き続けなければならないわけではありません。
しかし、休憩中も火事が起こって急に呼び出されることもありますし、勤務時間中ということで自由に過ごせるわけではありません。拘束時間が長く、プライベートの時間が取れないということで、転職を考える消防士も多いです。
不規則な職場で働いていると、友人や家族と食事などの約束をしていても、急に呼び出されて約束を守れなかったというケースも出てきます。そういうことに嫌気がさしてしまい、仕事を辞めたくなってしまう方もいるでしょう。
また、1日の勤務時間が長く、体力を使う業務が多いということで休みがあっても疲れが取れない、いつ呼び出されるかわからず気が休まらないなどの理由で、消防士独特の勤務体制についていけないと感じる方もいます。
そういう方も、週休二日制、日勤がメインの職場に転職すれば、しっかり休みながら仕事とプライベートを両立させやすくなるでしょう。
その他
過酷な訓練にも耐え、プライベートも犠牲にして仕事をしているにも関わらず、見合った給与が貰えていないと感じている消防士も多いようです。
そういう方も、転職をして給与水準が高い業界で働けば、満足できる給与を貰えるようになるでしょう。
消防士は公務員のため給与は安定していますが、仕事内容を考えると思っているほど給与は高くありません。人によっては同世代のサラリーマンよりも給与が低いというケースもあるようです。
消防士は役職が上がれば給与もアップしますが、公務員で安定していることもあり、なかなか役職の枠が空かない場合もあります。上司が辞めない限り、昇給の可能性が低くなってしまうということです。
もちろん、安定して給与が貰えるというメリットはありますが、仕事内容に給与が見合っていないと感じてしまう人は、転職して満足できる給与が貰える仕事を探してみるのもよいでしょう。
消防士から転職しやすい仕事8選
どのような業種を選ぶかで、転職のしやすさも変わってきます。消防士の方は、どういう職種を選ぶと転職しやすいのでしょうか。ここからは消防士からでも転職しやすい仕事を8種類紹介していきます。
トラックドライバー
消防士の転職先として私がおすすめしているのがトラックドライバーです。おすすめな理由の1つが、消防士として培った体力を活かせるということです。
トラックドライバーは重たい荷物の積み下ろしや、長時間トラックを運転するための体力が必要になります。普段から人を抱えたり、重たいホースを持ちあるいたりしている消防士であれば、体力的に不安なく仕事できるでしょう。
体力を使うといっても、消防士ほど過酷なものではありません。特別なトレーニングをしていない人でも、トラックドライバーとして活躍している人は多くいるため、消防士の経験がある方であれば体力的にキツイと感じることは少ないでしょう。
また、トラックドライバーは歩合制の会社が多いというのもおすすめできる理由の1つです。公務員である消防士は、どんなに頑張っても基本的に一定の給与を貰うことになります。
これだけキツイ仕事をしているのに、それに見合った給与が貰えないという理由で消防士から転職しようとしている方もいるでしょう。歩合制のトラックドライバーであれば、自分が頑張った分給与もアップします。
自分の頑張りがしっかり給与に反映される仕事をしたいと考えている方には、トラックドライバーはぴったりな仕事です。
大型免許がないという方も、入社後に免許取得をサポートしてくれる制度がある会社を選べば問題ありません。免許の取得費用も会社が負担してくれるため、免許がない方も安心してトラックドライバーに転職することができます。
営業職
営業職は特別な資格が必要ないということで、消防士からでも転職しやすい仕事の1つです。未経験の募集も多いため、消防士の経験しかないという方でも問題なく求人探しができます。
また、営業は取引先の企業や個人の自宅に出向いて営業活動を行うため、体力を使う仕事です。消防士で鍛えた体力を存分に発揮することができるでしょう。営業職といっても、企業を相手にするものから個人を相手にするものまで様々です。
取り扱う商品も、電子機器や食品、保険など様々なものがあります。得意とするジャンルや好きなものなど、自分の好みに合わせて仕事を選べるのも営業職の魅力です。
人と話すのが好き、コミュニケーションを取るのが得意という方にも営業職は向いています。
取り扱っている商品やサービスを売り込むためには、トーク力やコミュニケーション能力が必要です。普段から人とやり取りするのが好きな人なら、楽しみながら仕事ができるでしょう。
また、営業職は売上や成績によって給与がアップするため、頑張り次第では高収入を目指すことも可能です。給与の高さを重視して転職先を探している人にもおすすめの仕事と言えるでしょう。
警備員
体力に自信のある消防士におすすめなのが警備員の仕事です。警備員にはビルや住宅などの警備を行う仕事や、工事現場で交通整理や誘導を行う仕事など様々な種類があります。
主な就職先となるのが警備会社です。警備会社に所属し、依頼のあった施設や場所で警備や交通誘導、ボディーガードなど様々な仕事を行います。体力を使う仕事も多いので、体力に自身のある消防士にもぴったりな職場です。
会社によっては交通整理や交通誘導などの比較的簡単な仕事しか行わないところもあるため、すべてが体力を使う仕事というわけではありません。
自分の好みに合わせて、様々な仕事を選べるというのも警備員の魅力です。警備員というと深夜も会社に残って働くというイメージがあるかもしれませんが、日勤の仕事もあります。
朝出社して夕方から夜に帰宅するという一般的な勤務体制の仕事も多くあるため、不規則な仕事は嫌だという人にも向いた求人が見つかるでしょう。
警備員になるために特別な資格は必要ありません。体力に自信のある人材を求める警備会社が多いため、消防士として働いてきた経験があれば転職にも有利になるでしょう。
清掃員
清掃員は資格が必要なく、未経験者の募集も多いということで、消防士からでも転職しやすい仕事です。清掃員には清掃業務員やビル清掃員、特殊清掃員など様々な種類があります。
生活をしていてゴミが出た際、指定されたごみ集積所にゴミを出しますが、それを回収するのが清掃業務員の仕事です。
ビル清掃員はオフィスビルや商業施設に出向いて、フロアや天井、照明など様々な箇所の清掃を行います。特殊清掃員は、亡くなった方が住んでいた部屋を綺麗にしたり、遺品整理をしたりする仕事です。
清掃員といっても、種類によって仕事内容も色々変わってくるので、清掃員に転職する際は仕事内容を把握した上で求人を選ぶとよいでしょう。清掃員は意外と体力を使う仕事です。
ゴミの中には金属など重たいゴミもあり、それを取り扱う際には体力を使います。また、オフィスのフロアを丸ごと綺麗にするのも楽な仕事ではありません。消防士で鍛えた体力や筋力が、清掃員の仕事でも役に立つでしょう。
スポーツインストラクター
スポーツインストラクターは、ジムやフィットネスクラブなどで利用者に対して様々な指導を行う仕事です。
ジムには体を鍛えたい人が集まるため、消防士として働いていた際に行っていた様々なトレーニングの知識を活かして指導を行うことができます。
体を鍛えるのが好き、色々なトレーニングを試してきた経験がある、そういう方にぴったりな仕事です。スポーツインストラクターになるために必要な資格はありません。
しかし、スポーツインストラクターは体の構造や、体を鍛えるためのトレーニング方法に関する知識などが必要になります。そういった知識を持っていることを証明できる資格があるため、資格取得を目指してみるのもよいでしょう。
資格があれば、転職する際にも有利になります。また、資格があれば、生徒からの信頼も得やすくなるため持っておいて損はありません。
資格取得を目指せる通信講座や、スポーツインストラクターに必要な知識やスキルを学べる書籍を利用して、学習してみるのもよいでしょう。
中にはフィットネスに特化したもの、水泳に特化したものなど、専門科目の資格もあるため、自分が得意としているスポーツがあれば、それを活かせる資格を取得するのもおすすめです。
木工
何かを作るのが好きという方は、木工職人を目指してみるのもよいかもしれません。木工職人の中には、家具を作る職人もいます。木材を取り扱う仕事ということで、重たい木材を運ぶ際に消防士として鍛えた体力が活かせるでしょう。
また、家具職人は大手メーカーや工房に勤めて働くこともでき、安定した収入を得られる求人も多く見つかります。
大手の家具メーカーであれば、家具を作る作業はオートメーション化が進んでいるため、職人未経験の方でも問題なく仕事ができます。もちろん、中には1から家具やインテリアを作る本格的な職人の仕事もあります。
細かい作業が好きな方、ものづくりの仕事をしてみたい、そういう方は本格的な木工職人を目指してみるのもよいでしょう。大量生産される家具やインテリアも多いですが、中には職人が手作りした高品質な家具を求めている人もいます。
安さを求める人だけではなく、高くても高品質な家具が欲しいという方もいるため、技術の高い木工職人の需要は高くなっています。デザイン力や技術力に自信のある方であれば、消防士からでも木工職人に転職できる可能性は十分あるでしょう。
システムエンジニア
システムエンジニアも、転職がしやすい職種です。なぜかというと、システムエンジニアは人材が不足しているため需要があるからです。システムエンジニアが活躍するIT業界は、急速に市場が広がっています。
スマホの普及でアプリ開発を行うエンジニアも増えていますし、AIが注目されAI関連の仕事を行うエンジニアも多くいます。
市場が増えているのに対して、エンジニアの人数が足りなくなるという問題が起こり、多くの企業は未経験でもシステムエンジニアとして働く人材を積極的に受け入れているというわけです。
需要が高く求人が多いというのは、転職する上でかなり有利になります。
パソコンを扱ったことがないという方でも、独学で基本的な知識を身につけエンジニアになる方は多くいますし、教育制度がしっかりしている企業であれば働き始めてから学ぶことも可能です。
私たちが転職のサポートを行った人の中にも、未経験からシステムエンジニアになり活躍している人はたくさんいます。
特殊な知識やスキルがないとエンジニアになれないと思っている方もいるかもしれませんが、未経験の方でも十分システムエンジニアになることは可能なので安心してください。
事務職
体力的に厳しくなり、消防士から転職したいと考えている方もいるでしょう。そういう方におすすめなのは事務の仕事です。事務はデスクワークがメインになるため、体力的にキツイ仕事ではありません。
内勤がほとんどで外出することはそれほど多くないため、体力に自信がない方や、消防士の仕事で腰や膝などを痛めてしまったという方も安心して転職できます。
資格がなくても転職できるのが事務の魅力ですが、より転職しやすくしたいのであれば、資格を取得しておくのもおすすめです。
事務の仕事をする際、エクセルやワードを扱うスキルや、簿記などの知識を持っていると有利になります。
マイクロソフトのワードやエクセルを扱うスキルを証明できるMOS資格や日商PC資格、計算や整理など経理の基本スキルを証明できる日商簿記2級などの資格を取得しておくとよいでしょう。
資格によって取得難易度が変わるため、自分のレベルに合った資格からチャレンジしてみてください。
消防士から転職する際の注意点
消防士からでも転職しやすい仕事は数多くありますが、何も考えずに転職してもなかなかよい結果は出ません。
どういうことに注意して転職活動を進めればよいのか、事前に理解しておくことが大切です。ここからは、消防士の方が転職する際の注意点を詳しく解説していきます。
元消防士だからこその強みを発揮できる仕事を選ぶ
消防士の方が転職先を選ぶ際、まず注意しなければならないのが、元消防士の強みを活かせる仕事かどうかということです。
消防士は過酷な訓練を耐え抜いた体力や精神力、人の命を預かる責任感、人命救助をする際の判断力や対応力、礼儀など様々な能力が身につきます。
転職するのであれば、そういった消防士として働いていた際に身についた能力を活かせる仕事を選ぶことをおすすめします。元消防士の強みを発揮できない仕事を選んでしまうと、ゼロからスタートすることになります。
必ずしも気持ちを入れ替えてゼロからスタートするのが悪いわけではありませんが、新しい知識や技術を1から学び仕事を始めるのは大変です。
消防士として積み重ねた経験や能力を活かせる仕事であれば、転職してすぐに活躍することができるかもしれません。転職先を選ぶ際は仕事内容や必要になる能力などを見て、元消防士の強みを発揮できる仕事かどうかを見極めましょう。
転職理由を叶えられる仕事を選ぶ
転職理由を叶えられる仕事かどうかも、転職先を選ぶ際の重要なポイントです。
例えばプライベートを充実させたいという理由で転職したにもかかわらず、勤務時間が不規則でプライベートの時間をまったく取れない仕事を選んでは意味がありません。
もし新しく仕事を始めても転職理由を叶えられなかった場合、また転職を繰り返してしまう可能性があります。
転職は繰り返せば繰り返すほど難しくなるため注意してください。転職理由を叶えられる仕事かどうかを慎重に見極め、転職先を選ぶようにしましょう。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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