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無職でも賃貸契約は結べる?注意すべきポイント5選

物件の賃貸契約を結ぶとき、定職に就いているか否かは入居審査において大きなポイントになります。

そのため、無職の状態では賃貸契約を結べないのではとイメージする方もいるかもしれません。

そこで今回は、無職でも賃貸契約を結べるのかという疑問に答えるとともに、賃貸契約を申し込む上で注意すべきポイントなどを紹介します。

無職でも賃貸契約を結べるか

まずは「無職でも賃貸契約を結べるか」という疑問から答えていきましょう。結論から言えば、無職でも賃貸契約を結ぶことは可能です。

仕事に就いておらず定収入がない状態なのに部屋を貸してくれるのかと不思議に思うかもしれません。

しかし、賃貸契約を結ぶ条件は、仕事に就いているか否かだけではないのです。賃貸物件の契約申し込みを行った場合、必ず入居審査が行われます。

この審査でチェックされるのは、「申込者に家賃の支払い能力があるか」ということです。無職なら収入の見込みが立てにくい状況なので、確かに入居審査では不利でしょう。

ただし、それ以外の事柄で「この人には安心して物件を貸せる」と印象づけられれば、入居審査をクリアする可能性はあります。

つまり、無職の場合、入居審査を通過することは簡単ではないものの、決して不可能でもないということです。

必要な心構え

定職に就いた状態で物件を借りるケースと比べると、無職の場合は物件探しや賃貸契約がなかなかスムーズに進まない可能性もあります。物件探しでくじけないために、必要な心構えを紹介します。

計画性を持って相談にいく

賃貸物件を借りる場合、不動産業者で物件についての相談を行うところから始めます。無職で賃貸物件を借りたいなら、計画性を持って相談に行くことが大切です。

どのような物件を借りたいのかイメージが固まっていない、自分が支払っていける家賃額がよくわかっていない、なぜ物件を借りたいのか理由がはっきりしない…など、このように物件を借りる姿勢が曖昧では不動産業者も親身になれません。

詳しくは後述しますが、賃貸物件の入居審査では申込者の印象も非常に重要です。無職な上に無計画な人間だと思われてしまえば、物件はますます借りにくくなります。

無職の状態から行き当たりばったりで物件を借りられるほど入居審査は甘くありません。物件を探す上で希望する条件や借りた後の生活までイメージしながら、しっかり計画を立てた上で相談しましょう。

審査に通りにくいという前提を受け止めておく

無職でも賃貸物件を借りることは不可能ではありません。しかし、希望する物件に必ず入れるというわけでもないので注意が必要です。

やはり定職に就いていないという状況がネックになることは事実。申し込みをしても、審査で落とされてしまう可能性は多分にあります。

そこで大切なのは、審査に通りにくいという前提を受け止めておくことです。「この物件を借りたい!絶対に借りられるはず!」と期待し過ぎると、審査に落ちたときのショックが大きく、落ち込みやすくなります。

審査結果に一喜一憂していては、物件探しはなかなか進みません。無職が賃貸物件の入居審査で不利なのはもう明らかなこと。「審査に通ったらラッキー」くらいのスタンスで臨むと良いでしょう。

働く意思を持って行動する

無職でも「ずっと無職のままでいたい」と考えている人と「すぐにでも働きたい」と考えている人では印象がまるで異なります。

賃貸物件を借りる際は後者の方が断然好印象です。無職で、かつ今後働く意思もなさそうな人に物件を貸したいと思う人はまずいないでしょう。

収入の見込みが全く立ちそうにないからです。今は無職であるものの、仕事が見つかり次第働きたいという前向きな意思のある人になら、将来性を見込んで審査を通してくれるオーナーもいるかもしれません。

つまり、無職であっても、働く気持ちを持って行動することが大切なのです。

入居審査の基準は?

入居審査を通過するためには、入居審査の内容を知っておく必要があります。ここでは、入居審査の基準となる事柄について見ていきましょう。

支払い能力

入居審査で特に重視される基準、それは申込者の支払い能力です。

賃貸物件のオーナーが入居者に対し最も希望することは「家賃を滞りなく支払い続けること」であり、そのためにどの程度の支払い能力があるのかが審査されるのです。

支払い能力があるか否かは申込者のさまざまな状況から判断されます。例えば、どのような仕事にどのくらい勤続していて、月の収入がどの程度あるのかなどは基本的なチェックポイント。

大手企業など安定した職場に勤務しているほどポイントが高いでしょう。また、勤続年数が長ければ、離職して収入が途絶える心配がないという判断になります。

毎月まとまった収入があれば、無理なく家賃を支払ってもらえると見なされます。無職の場合はこのような収入面で好印象を与えられないのが難しいところです。

しかし、職業が不安定だったり定職に就いていなかったりという場合でも、貯蓄の状況や自分を保証してくれる人物の身元などによって、支払い能力が足りていると判断される可能性があります。

連帯保証人

前の段落で少し触れましたが、仕事の収入で支払い能力の判断がしきれない場合は、そのほかの内容で確認することもあります。

その1つが連帯保証人です。連帯保証人とは、債務者が借りたお金を返済できない場合、債務者の代わりにお金を返済する人のことです。

賃貸物件契約においては、もし借主が家賃を支払えなくなった場合、借主の代わりに連帯保証人が家賃を支払うことになります。

物件の貸主としては、もし借主から家賃を回収することができなくなっても、連帯保証人がいれば安心できます。そのため、連帯保証人と申込者の関係性や、連帯保証人の支払い能力なども審査のチェックポイントになります。

人物感

入居審査では、支払い能力ばかりではなく申込者がどのような人物なのかということも見られます。賃貸物件のオーナーは、入居者にトラブルを起こされることを嫌います。

そのため、入居後問題なく居住してくれそうな人物か審査するのです。例えば他者に対する態度や接し方などもポイントです。集合住宅は同じ建物にさまざまな人が居住しています。

入居者全員で使用する共用スペースもあり、また隣室にほかの入居者もいます。このような環境で、ほかの入居者とトラブルを起こすことなく生活していける人物かどうかの見極めは非常に重要です。

なお、人物像に関しては、不動産業者を訪れたときの印象や相談時の言動なども審査の対象に入っていると考えてください。

契約をしやすくするポイント5選

無職の状態で賃貸契約を結ぶためには、少しでも入居審査を通りやすくすることが大切です。ここでは、入居審査を通過するために意識したいポイントを紹介します。

可能な限り家賃が安い物件を選ぶ

賃貸契約を結びやすくするため、可能な限り家賃が安い物件を選びましょう。

無職で収入がどのように入るかわからない状態なのに、高額な家賃の物件を選ぶと、「こんな家賃を支払っていけるはずがない」と判断されてしまいます。

また、自分の懐具合を加味せず高い家賃の物件を選ぶことで、計画性がない人物とも思われかねません。

しかし、家賃が安い物件なら「これくらいの金額であれば支払い可能かもしれない」と思ってもらえる可能性があります。そのため、家賃が安ければ安いほど、審査には通りやすくなると言えるでしょう。

家賃が安い物件の中には、例えば駅からの距離が遠い、築年数が古いなど、条件に少し問題があるケースも少なくありません。

しかし、人気の条件が揃った物件は総じて家賃が高く、入居審査を通過するのは至難の業です。できる限り審査をクリアする可能性を高めたいなら、家賃の安い物件を狙いましょう。

身内を連帯保証人に立てる

連帯保証人の重要性については先に述べましたが、連帯保証人を誰にするかも入居審査を通過するための重要なポイントです。

具体的には、申込者との関係性が深い人物、つまり身内を連帯保証人に立てると良いでしょう。例えば友人知人などは疎遠になってしまえばそれまでの関係です。

連帯保証人に友人知人を立てた場合、いざ借主に家賃の滞納が発生して連帯保証人に肩代わりしてもらうときに連絡がとれなくなってしまうというリスクがあります。

しかし、連帯保証人が身内の場合は血縁者なので、連絡がとれ家賃も払ってもらえる可能性が高いと考えられます。

もしものときの信頼感は身内の方が上です。なお、親や兄弟姉妹など、身内の中でも近ければ近い間柄であるほど良いでしょう。

預貯金はある程度蓄えておく

例え無職であっても、まとまった預貯金があればそこから家賃が支払えるとして入居審査を通過できる可能性が高まります。

そのため、預貯金をある程度蓄えておくことは非常に重要です。ただし、預貯金審査の条件は厳しく、単に貯金があれば良いというわけではありません。

具体的には家賃2年分以上の預貯金がないとなかなか支払い能力があるとは認めてもらえないようです。

また、預貯金審査を受け付けてくれるかどうかは物件によります。物件を借りたいと考え始めたら、できる限り早い段階で貯蓄をスタートさせると良いでしょう。

契約者を家族にする

賃貸物件の入居審査は、物件の契約者となる人に対して行われます。

つまり、実際に居住する人が無職であったとしても、契約者が安定した収入を得ている人であれば入居審査を通過できる可能性は高まるということです。

契約者としては、入居者と関係性が深く身元がはっきりしている人物として、家族が最も適しています。仕事をしている家族を契約者にすれば、家族の名義で賃貸物件を契約できるかもしれません。

ただし、基本的には契約者と入居者は同一であるパターンが多めです。例えば収入がほとんどない学生が1人暮らしを行う場合、学生本人ではなく親の名義で賃貸契約を結ぶなどというパターンはたびたび見られます。

しかし、このパターン以外は入居者以外の契約をNGとしている物件もあります。NGであるにも関わらず、黙って入居者以外の名義で契約すると、後々大きなトラブルに発展することにもなりかねません。

契約者を家族にしたい場合は、不動産業者で相談する際、事情を詳しく話した上で、許可を出してくれる物件を探しましょう。

前払い等出来る限り交渉する

現在無職であっても、ある程度貯蓄があるなら、家賃の前払いを申し出てみるのも1つの方法です。

無職が敬遠されるのは、例え物件を貸したところで家賃を支払ってもらえないかもしれないという不安によるところが大きいでしょう。

そこで、手元にあるお金から先にまとまった期間の家賃を前払いすれば、一定期間は家賃を回収できないというリスクを解消することができます。

後は、家賃を前払いしている期間の中で仕事を探せば、前払い期間が終わった後も継続して家賃を支払っていけるでしょう。

このように、交渉次第でオーナーが条件を飲み賃貸契約を許可してくれる可能性はあります。

そのためには、誠実な姿勢で交渉に臨むこと、丁寧な態度や言葉遣いなどを意識しましょう。

賃貸物件の契約を認めるか否かには、申込者の人柄も大きく影響します。また、不動産業者に「親身になって相談に乗ってあげたい」と思ってもらえれば、オーナーとの交渉の際も味方になってくれるでしょう。

まとめ

現在定職に就いている方にとっては、無職の状態はなかなかピンと来ないかもしれません。

しかし、今回のような無職で物件を探すという事例は、どのような方の身にも起こり得ます。順風満帆なキャリアを歩んできた方でも、昨今のような未曾有の事態が起きれば、急にリストラの対象になる可能性があります。

転職活動が長引けば、無職で引っ越すこともあるでしょう。賃貸物件を探すときは貸す側の視点に立ち、如何に信用を勝ち取るかがポイントとなります。

また、解説した通り、無職であっても働くことに前向きな行動をとることが大切です。

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