ネガティブな退職理由をポジティブに変換する方法|円満退職の3要素とは?
仕事を辞めようと考えた時、悩みやすいのが会社に伝える退職理由ではないでしょうか?どんな理由を伝えたら感じが悪くならずに納得してもらえるか、悩みどころですよね。
そこで本記事ではネガティブな退職理由をポジティブに変換する方法をはじめ、円満退職するために必要な情報をまとめてご紹介いたします。少しでも参考になれば幸いです。
人はどんな退職理由で辞めている?
“エン転職”ユーザーアンケート「8,600名に聞いた「退職のきっかけ」調査」によれば、上位にランクインしたのは下記でした。
第1位:給与が低かった(39%)
第2位:やりがい・達成感を感じない(36%)
第3位:企業の将来性に疑問を感じた(35%)
第4位:人間関係が悪かった(27%)
第5位:残業・休日出勤など拘束時間が長かった(26%)
給与の低さややりがい・達成感のなさ、企業の将来性に感じた疑問など、ネガティブなものが多いことがわかります。「他にやりたい仕事ができた」といったポジティブな理由は全体の15%に留まりました。
しかし皆さんが想像されている通り、会社にネガティブな退職理由をそのまま伝えるのはナンセンスです。
「周りも同じ環境で頑張ってるのに無責任だな」と思われて気まずくなってしまったり、妙に引き留められる可能性があります。
円満退職するための3要素
円満退職に必要なのは「ポジティブな退職理由」「伝え方」「タイミング」の3点になります。
仕事や会社への不満などネガティブな理由で退職したい方は、まずポジティブに変換するところから始めてみましょう。
また上司が納得する伝え方や円満退職しやすくなるタイミングがございますので、本記事でご紹介して参ります。
退職理由で嘘をついても大丈夫?
ネガティブな理由で退職を考えている方は多いことと思いますが、正直に退職理由を伝えるわけにはいかないという場合には嘘をついても問題はありません。
ただし問題ないというのは法律上の話で、嘘の退職理由を伝えることにはデメリットもあります。下記の記事にてご紹介している「退職理由で嘘をつくメリット・デメリット」を理解したうえでどうするか考えましょう。
ちなみに、エン転職が行った「退職理由のホンネとタテマエ」についてのアンケート結果によれば、「会社(人事)に伝えた退職理由は、本音と異なるものでしたか?」という質問に対して「はい」と答えた方は全体の47%となっており、およそ2人に1人が嘘の退職理由を伝えているようです。
ネガティブな退職理由をポジティブに変換する方法
では、ネガティブな退職理由をポジティブなものに変換するにはどうすれば良いのでしょうか?
コツとしては、ネガティブな退職理由の裏に隠された純粋な願望を見つけ、それを明るい表現に言い換えるのが有効です。
たとえば「残業が多くて辛い」という理由であれば、「自由に使える時間を確保したい」ということに言い換えられますので、「スキルアップの勉強に専念したい」という表現が可能です。
ネガティブな理由:「残業が多くて辛い」
↓
隠れた願望:「自由に使える時間を確保したい」
↓
建前の理由:「スキルアップの勉強に専念したい」
他にも「会社の方針についていけない」なら「自分の意見やアイデアを活かして新たな仕事にチャレンジしたい」、「ノルマや目標がキツい」なら「顧客と長期的に信頼関係を構築できる働き方がしたい」などの言い換えが可能です。
円満退職できる退職理由10選
円満退職できる退職理由には「ポジティブな退職理由」と「やむを得ない個人的な事情」の2パターンがあり、具体的には下記のような例文が挙げられます。
(1)これまでに培った経験を活かし、より専門性の高い職に就きたい
(2)これまでに培った経験を活かし、新たな環境で可能性を広げたい
(3)スキルアップ(資格取得)のための勉強に専念したい
(4)学生時代から考えていた海外留学を行い、より学びを深めたい
(5)起業して自分の力量を試したい
(6)体調を崩したため、退職させていただきしばらく療養したいと考えている
(7)親の介護に専念しなければならなくなった
(8)家業を継ぐことを決意した
(9)夫の転勤により(結婚を機に)〇〇へ転居することとなった
(10)〇月に結婚することとなり、今後の育児や出産のことを考えて退職を決意した
それぞれの詳しい解説は下記の記事にまとめてありますので、ぜひこちらも参考にしてください。
退職理由を伝えるベストタイミング
次に、退職理由を伝えるベストタイミングについてです。
退職の3ヶ月前に伝える
円満退職を叶えるためにはどのタイミングに切り出すかが重要となります。できるだけ退職希望日の3ヶ月前に伝えるようにしましょう。
というのも、企業としては「この人が退職した後もきちんと仕事が回るのか」が不安要素になるからです。
そのため、後任の選定や引継ぎ業務を滞りなく行えるように3ヶ月ほど余裕を見て伝えておけば職場に余計な心配をかけにくくなります。
ただし、この後もお伝えしますが民法では退職の意思を伝えた2週間後であれば退職できることになっています。
また就業規則上1ヶ月前であれば問題ない場合もありますので、長期的に退職を拒否されている場合やハラスメントを受けている場合は例外となります。
繁忙期直後のタイミングが狙い目
他にも、退職を伝える最適なタイミングとして繁忙期直後も挙げられます。繁忙期の間に伝えてしまうと「この忙しい時になんて身勝手で無責任な人なんだ」と悪い印象を与えかねません。
しかし繁忙期が明けた後であれば上司も冷静に話を聞きやすくなっているため、繁忙期の間真面目に働いている姿をアピールできていれば、より一層真摯に耳を傾けてもらいやすくなるでしょう。
繁忙期・人事異動前後は避けよう
ちなみに、前述のとおり繁忙期はもちろんNGですが、人事異動前後も退職の話を切り出すのは避けるのが無難です。
ただでさえ慌ただしい状況で人員が減るとなると、職場に負担をかけてしまうため気まずくなりやすくなります。
円満退職できる退職理由の伝え方
次に、円満退職できる退職理由の伝え方について具体的にご紹介いたします。
ただ「やりたい仕事があるので〇日で辞めたいです」とストレートに伝えてしまってはトゲトゲしい印象になってしまうため、下記のような流れで伝えるとマイルドになるでしょう。
(1)時間を取ってくれたことに感謝する
(2)申し訳ない気持ちを見せつつ「退職したい」と伝える
(3)具体的な退職理由を伝える
(4)具体的な退職希望日を提示する
まずは「本日はお忙しいところお時間を取っていただきありがとうございます」などと、時間を取ってもらったことを上司に感謝しましょう。そして少し申し訳ない素振りを見せつつ退職の意思表示をします。
その後具体的な退職理由と退職希望日を伝え、問題ないかを相談するという流れです。下記に例文を掲載しておきますのでぜひ参考にしてください。
「本日はお忙しいところお時間を取っていただきありがとうございます。
突然のことで大変恐縮ですが、退職させていただきたいと考えております。
以前からIT業界に興味があり、今の仕事にはやりがいを感じているものの、チャレンジするなら今しかないと考え、退職を決めました。
大変勝手ではございますが、〇月〇日をもって退職させていただけないでしょうか。
後任への引継ぎにつきましても、細部まで取り組ませていただきます。
宜しくお願いいたします。」
あくまで相談ベースで伝える
また先ほども少し触れましたが、退職の意思表示をする際にはあくまで相談ベースという姿勢を見せることが大切です。
「絶対この日に辞めます、これ決定事項なので」といった強固な態度を見せてしまうと、上司としても素直に受け入れにくくなるからです。
あいまいな表現もNG
とはいえ、「退職しようかと考えておりまして・・・」などとあいまいな伝え方をしてしまうと、上司は本気で退職しようとしているのか、はたまた相談されているだけなのかわかりません。
退職の意思は固まっていることを明言したうえで、退職希望日について相談するような形を取るのが良いでしょう。
会社や仕事の不平不満はNG
なお、会社や仕事に対する不平不満を退職理由として伝えてしまったり、少しでもそういった気持ちがあることを見せてしまうと引き留められる可能性があるためNGです。
特に飲みの席などではこういった不平不満がこぼれやすいため、引き留めようとしている上司から飲みに誘われても丁重に断るのが無難です。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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