自己完結型とは?特徴から向いている仕事を紹介!
転職・就職の面接では、長所・短所を聞かれることも多いので、自身の性格や気質を把握するのは重要なことです。
例えば、何でも自己完結させる自己完結型の性格の人もいます。
そんな自己完結型の人にはどのような特徴があるのでしょうか。そこで本記事では、自己完結型の特徴や長所・短所、向いている仕事などを紹介していきます。
自己完結型とは
自己完結とは、何かの物事について誰かに相談したり、アドバイスを求めたりすることなく、自分自身で答えを出して完結させてしまうことです。
自己完結という表現は良い意味でも悪い意味でも使われるため、自己完結型も捉え方次第で印象が変わってきます。
例えば、周囲はまだ納得していない状況での自己完結は、周りを置いてけぼりにしているためネガティブな印象になりかねません。一方、周りに頼らず自分自身で問題を解決した場合では、トラブル解決などにおいてポジティブに解釈される場合もあります。
自己完結型の特徴5選
自己完結型には具体的にどのような特徴があるのでしょうか。ここでは代表的な5つを紹介します。
協調性にかける印象がある
自己完結型の特徴として、協調性にかける印象がある点が挙げられます。自己完結型は自分だけで答えを出して納得する傾向があるため、周りと相談して一緒に何かをやるとか、みんなと協力するということは苦手です。
そのため集団の中で孤立したり、単独行動を取ったりすることが多く、協調性にかける印象を持たれやすいのです。また、議論に参加しても、自分の意見を曲げない傾向にあります。この点も協調性にかける印象を持たれる原因の1つです。
自分の中で答えを出せること、自分自身の考え方を持っていることは決して悪いことではありませんが、チームワークが重要な状況においては周りに歩調を合わせることも重要です。
口数が少なく話しても端的
口数が少なく話しても端的な所も、自己完結型の特徴です。まず自己完結型の人は、人と話す時に結論から話す傾向にあります。
なぜなら、自己完結しているため、既に結論が出ている場合が多いからです。更に結論に至った過程や、どのように悩んだのかということを余り話さない傾向にあります。そのため、口数が少なく端的な印象を与えてしまうのです。
仕事の報告などでは口数が少なく端的な話し方が良い場合もありますが、周りと考えを共有する時などは結論だけでなく過程も伝えたほうが良いでしょう。
頑固な態度をとる
頑固な態度をとる点も特徴として挙げられます。自己完結型は自分自身で決めたことに対して、周囲がどのようなことを言おうとも、意見を変えない傾向にあります。そのため頑固な態度を取っていると思われやすいのです。
自分の意見を持つことは悪いことではありません。頑固に自分の意見を貫くことが必要な場合もあるでしょう。ただし、あらゆる場面で頑固な態度を取ると周囲と溝が生まれる恐れもあるので、時には頑固さを抑制する必要もあります。
こだわりが強い
こだわりが強い点も特徴の1つです。自己完結型の人は、自分が関心のある事に対しては強いこだわりを見せます。
また自分なりのルールや、行動のための指針などを持っている傾向もあります。そして、周囲の目を気にせず自分のルールに従って行動する場合があるため、周りから見ると「変な所にこだわっている」と思われてしまうのです。
こだわりの強さを仕事で活かせれば、高い集中力を発揮して優れたパフォーマンスを魅せる可能性もあります。一方で、こだわりすぎて納期に間に合わない場合もあるので注意が必要です。
自分の経験や価値観を重視する
その他の特徴として自分の経験や価値観を重視する点が挙げられます。自分が培ってきた経験や価値観を重視し、周りの経験や価値観を取り入れることを容易にはしません。
仕事が上手くいかない場合でも自分の経験や価値観で解決を試みるため、周りのアドバイスを受け入れない傾向にあります。ただし、自分の経験や価値観を重視するからこそ、他にはない独自の視点で問題を解決できる場合もあります。
自己完結型の長所
自己完結型の特徴はお分かりいただけましたか。特徴だけ見ると、自己完結型は扱いづらい厄介な性格に見えるかもしれません。しかし、自己完結型の性格には長所と短所があります。まず、ここでは長所について紹介していきます。
責任感がある
自己完結型の長所として責任感がある点が挙げられます。自己完結型は自分の中の考えだけで答えを出したり、行動したりしてしまいますが、その分、自分の考えで行動したことに対する責任感は強いのです。
例えば、自分の行動によりトラブルが生じた場合、周りのせいにはせず自分の責任を認め、解決しようとします。
また、自分に任された仕事は投げ出さず、責任を持ってやり遂げる傾向もあります。このように自己完結型は自分の行動に対して責任感が強いです。そのため周囲も責任感の強さを信頼して仕事を任せたり、頼りにしたりする場合があります。
自信をもって話せる
自信をもって話せる点も長所の1つです。プレゼンなどで自信なさそうに話す人も少なくありません。
これは自分が話す内容に自信が持てなかったり、話が受け入れられるかどうか不安に感じたりすることが原因と考えられます。
一方で自己完結型は、自分で考えて出した結論や判断に確固たる自信を持っています。自分の考えに自信を持っているため、周りに話が受け入れられるかどうか不安に感じることも少ないです。そのため自信をもって話せるのです。
このような自信をもって話せるという長所はビジネスの場面でも役立つ可能性があります。
例えば、クライアントに商品やサービスの説明をする際に、自信がなさそうな話し方をすると、相手を不安にさせてしまうかもしれません。一方、自信を持って話せば相手から「この人は頼りになりそうだ」と感じてもらいやすくなる可能性があります。
得意分野で高い成果をあげる
得意分野で高い成果をあげる点も長所の1つとして挙げられます。自己完結型はこだわりが強いため、こだわりの強さを得意分野で発揮すれば、とことん追求していく傾向があります。
また、自己完結型はプライドが高いため負けたくない分野に熱心に取り組む可能性が高いです。そのため得意分野に関しては専門的な知識・スキルが身に付き、高い成果を期待できるのです。
またビジネスの世界では、特定分野に深い専門知識・スキルを持つ人材をスペシャリストと言い、幅広い分野の知識・スキル・経験を持つ人材をゼネラリストと言います。
得意分野で高い成果をあげる自己完結型の長所はスペシャリスト向きです。
更に厚生労働省の「平成30年版労働経済の分析」によると、グローバルな経済活動・イノベーション活動を重視する企業を中心にスペシャリストの重要性が高まるとされています。
このようにスペシャリストの重要性が高まる中、得意分野で力を発揮する自己完結型の特徴はプラスに作用する可能性が高いです。
冷静な思考・行動が出来る
その他の長所として、冷静な思考・行動ができる点も挙げられます。自己完結型は周囲の状況に左右されず、自分で考えて行動する習慣があります。
そのため、仕事でアクシデントがあった場合でも、オロオロして指示を求めるのではなく、冷静に原因や解決策を考えられるのです。
もちろん自己完結で解決策を考えているので、判断が間違っていることもあるかもしれません。しかし、焦らず冷静な行動が期待できる点は長所と言えるのではないでしょうか。
また基本的に自己完結型は精神的に落ち着いた状態でいることが多く、わけもなく不安になったり騒いだりすることも少ないです。そのため、いつも冷静で頼れる人と思われる可能性もあります。
自己完結型の短所
次に自己完結型の短所について紹介していきます。
孤立しやすい
自己完結型の短所として孤立しやすい点が挙げられます。自己完結型は何でも1人で完結してしまうため、周りに相談したり、意見を求めたりすることが少ないです。
その結果、周囲とのコミュニケーションが少なくなり、孤立しがちになるでしょう。また自分の考えに絶対的な自信があるため、他人との関係に溝ができやすい傾向もあります。これも孤立しやすい原因の1つです。
周りから孤立していると不安に感じたり、孤独を感じたりする人も多いかもしれませんが、基本的に自己完結型は1人でいることを苦にしないタイプです。
そのため、1人で黙々と作業することが多い職種なら、孤立しやすいという短所は余り大きな問題にならないかもしれません。しかしチームワークが必要な仕事では、孤立せず周囲と上手く関係を築くことも必要になるでしょう。
人に頼れない
人に頼るのが苦手な点も短所の1つです。自己完結型は周囲の人に頼らず自分で解決しようとするため、人に頼るのが苦手なのです。
そのため自身の考えでトラブルが起きた時や悩んでいる時なども周りに頼らず、自身を責めたり、1人で解決したりしようとします。周りに頼らないという点は自立している、責任感があるとも解釈できますが、周りを頼った方が仕事がスムーズに進む場合もあります。
例えばトラブル発生時などは、1人で抱え込むより、早めに周りに頼った方がトラブルの損害を最小限に抑えられる可能性が高いです。
「迷惑を掛ける」「負担になる」などと思い、人に頼れない方もいますが、人に頼らないことで周囲に迷惑をかける可能性もあるので、相談をしたり助けを求めたりすることも大切です。
間違いに気づきにくい
自己完結型の短所として間違いに気づきにくい点も挙げられます。基本的に自己完結型は自分の考えや結論が正しいと思っています。
そのため、自分がやっていることは正しいという思い込みが働き、間違いがあっても気付きにくいのです。周りに相談しながら仕事をしていれば、誰かが間違いに気づくかもしれませんが、自己完結型はそれをしません。これも間違いに気づきにくい要因の1つです。
自己完結型に関わらず、人は自分の間違いには気づきにくいと言われています。これは他人のものは客観的に判断できても、自分のものには主観が混じってしまうからです。そのため損害が大きくなる前に間違いに気づくためには、相互チェックなどの体制作りが必要となります。
自分の世界にこもりやすい
その他の短所として、自分の世界に閉じこもりがちな点が挙げられます。自己完結型は、自分の価値観・世界観を重視し、周りの考えを受け入れない傾向にあります。
そのため、世界観が狭いままになってしまい、自分の世界に閉じこもりがちになってしまうのです。
ただし、自分の価値観を重視することで、独特の世界観が生まれる場合もあるため、クリエイティブな職種なら、長所となる可能性もあるでしょう。しかし、自分の世界に閉じこもっていると、見分が広がらず、成長が止まる可能性もあるので注意が必要です。
自己完結型の人に向いている仕事〇選
ここまで紹介した自己完結型の特徴や長所・短所を踏まえて、自己完結型の人に向いている仕事を紹介していきます。
ドライバー
自己完結型の人に向いている仕事の1つがドライバーです。ドライバーにも様々な種類がありますが、特に自己完結型に向いているのがトラックドライバー(配送業)です。
トラックドライバーは指定された場所・時間に荷物を配送する仕事で、仕事の大半は自分1人で進めることになります。効率のいいルートを考えるなど自分の裁量で判断できる部分もあるため、自己完結型と相性のよい仕事です。
またタクシードライバーもおすすめです。タクシードライバーは個人の裁量が大きく、仕事のスケジュールや走行ルートは自分で決められる場合が多いので、自己完結型に向いています。ただし、お客さんを乗せるため1人で過ごす時間はトラックドライバーより少なくなるでしょう。
営業職
営業職も自己完結型に向いている仕事の1つです。営業の仕事では自分のペースで取引先に訪問し、成約まで1人で行うケースが多いため、自己完結型に向いています。
営業職にも色々ありますが、特に自己完結型に向いているのが保険や不動産の営業です。
保険や不動産の営業は個人の成果を求められやすい為、歩合制を採用する場合が多く、会社によっては完全歩合制の所もあります。そして完全歩合制の場合、勤務時間を自身の裁量で決定出来るため、自己完結型に向いているのです。
研究職
研究職は特定の分野に関する研究に特化した仕事ですが、この仕事も自己完結型に向いています。
自己完結型はこだわりが強く、興味があることをとことん突き詰める傾向にあるため、研究職の仕事に向いているのです。研究職にも大学などに所属しているタイプと、企業に所属しているタイプがいます。
企業の研究職は実用性やスピードが求められたり、短期的な利益を求められたりする場合が多いです。
企業はビジネスをしている以上、利益にならないと判断すれば、研究テーマが中止になる可能性もあります。大学の方が自分主体で研究をすすめられる傾向にあるので、自己完結型は大学の研究職の方が向いているでしょう。
プログラマー
プログラマーはプログラミング言語を使用し、仕様書をもとにシステムやソフトウェアなどをつくる仕事です。そして、プログラマーの仕事は周囲の人と協力して行うよりも黙々と仕事にあたる機会が多いため、自己完結型に向いています。
また突き詰める要素が多い点も自己完結型に向いている理由の1つです。例えばプログラムを組む過程でエラーが発生する場合もありますが、プログラミングでは、理由なくエラーが発生することは少ないです。
エラーがある場合、どこかに論理的に破綻した場所があります。そのためプログラマーにはエラーの発生原因を論理的に突き詰めて考える能力が求められるのです。
コンサルタント
コンサルタントはクライアントの課題を明らかにし、課題を解決するための様々な提案を行う仕事です。クライアントの課題を解決する方法に明確な答えはないので、コンサルタントはある程度独断で判断し提案する必要があります。
このように自分の判断で動ける要素が多いため、自己完結型に向いているのです。また、自己完結型の自信をもって話せるという長所も向いている要因となります。なぜなら、自信のある姿勢によってクライアントに安心感を与えられるからです。
その他に向いている仕事
上記で紹介したもの以外で向いている仕事としては、デザイナーや陶芸家などのクリエイターが挙げられます。
クリエイターは自分の感覚や世界観を重視する傾向にあります。自己完結型も自分の価値観や世界観を重視する傾向が強いので、クリエイターに向いている可能性があります。
まとめ
自己完結型は責任感が強く、得意分野で力を発揮する点がメリットです。一方で孤立しやすく、人に頼るのが苦手な点がデメリットとして挙げられます。
自己完結型の方が仕事を探す場合は、デメリットが強く出てしまうような仕事は避け、メリットを活かせるような仕事を探しましょう。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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