年収600万の生活レベルってどんな感じ?年収UPの方法6選もご紹介
ある程度お金に余裕のある生活を送る基準として、年収600万円を挙げる人は多いです。
年収600万円に届いている層はどれくらいいるのか、年収600万円の生活はどんな生活なのか、気になっている人もいるでしょう。年収600万円は簡単に届くようで意外と届かない金額です。
そこで本記事では、年収600万円に到達する難易度や年収600万円の生活、年収UPのためにできることについてご紹介します。
年収600万円ってどれくらいいる?割合とは?
年収別の割合に関するデータは以下の通りです。
この表によると、年収600万円台の割合は全体の6.5%にあたります。
ちなみに令和2年度の民間給与実態調査の対象となった給与所得者の人数は5928万人です。そのため、うち6.5%となると年収600万円の人の数は91,200人程度となります。
年収600万円の難易度
上記の表から見て、年収600万円以上の層は全体の2割程度です。逆を言えば、世の中の8割は年収600万円以下となります。
そのため、年収600万円以上を目指すのは、ただ長く働いて着実にキャリアを積んでいくだけでは難しい可能性が高いと言えるでしょう。ちなみに年収600万円代に到達するのは40代であることが一般的です。
また、企業の規模によっても年収600万円に到達する平均年齢は変わります。企業規模別で平均年収が600万円を超えるのは、資本金が10億円以上の規模の会社で40歳以上からでした。
ちなみに会社法に基づくと、資本金が5億円以上の会社が大企業と言われています。名の知れている会社で働いていても年収600万円以上に到達するには40代に入ってからであり、すぐに目指せるものではないとわかるでしょう。
また、男女別でも年収600万円に到達する難易度は変わります。男性の場合は資本金5,000万円規模の中小企業でも50代後半で、資本金1億円規模の会社でも40代後半で年収600万円に到達できます。
また、資本金10億円規模の会社でも男性なら30代後半で年収600万円に到達しています。それに対して女性単体で見た場合、平均年収が600万円に到達している世代は存在しません。
この理由には、女性だと妊娠や出産で一旦キャリアをストップしなければいけない、子育てでフルタイム勤務ができないなどの原因が考えられるでしょう。
もちろん女性でも年収600万円を実現することは可能ですが、年収600万円に到達する難易度は男女別で差があることを理解しておく必要があります。
年収600万円の手取りと生活レベル
一般的に税金の割合は収入の2割程度と言われているので、年収600万円の場合の手取りは480万円程度と考えられるでしょう。また、一般的にボーナスは全体の3割程度が相場と言われています。
つまり手取り480万円の人のボーナスは144万円程度と想定されます。残りは336万円なので、毎月の手取りは28万円程度とわかるでしょう。
ボーナスは企業によって変動するものなので、毎月の手取りをだいたい30万円程度と見積もったうえで、年収600万円の生活はどんな生活になるのでしょうか。
独身・一人暮らし
■固定費
家賃:約100,000円
光熱費:約12,000円
通信費:約10,000円
■変動費
食費:約55,000円
医療費:約12,000円
その他(美容室代、洋服代、日用品代、友好接待費、貯金など)
生活を送るうえでの固定費には、家賃、光熱費、インターネット代、スマートフォン代の他に貯蓄も挙げられるでしょう。年収600万円台の人の家賃の平均は38,459円です。
しかし、これは地方の1DK〜1LDK程度の広さであり、首都圏や地方都市の中心部では1R〜1Kでも難しいでしょう。やはり都市部では安くても1R〜1K程度の広さで6万円は必要です。
また、手取りが30万円あれば生活にも余裕が出るので、もう少し広い家に住みたいと思うこともあるでしょう。家賃に関しては手取りの3分の1までという考えも多いです。
10万円あれば首都圏の一等地は難しいですが、首都圏でも外れのエリアや地方都市なら1LDK以上の部屋も借りられるでしょう。
他の固定費に関しては、光熱費が11,435円、インターネット代・スマートフォン代を含めた通信費が9,503円なので、家賃・光熱費・通信費合わせた固定費は6万円〜12万円程度となります。
また、理想的な貯金額は手取りの3割と言われています。そのため、手取り30万円の理想的な貯金額は9万円です。
ただ、大都市部に住む場合家賃の割合が高くなるので、変動費に回せるお金が減ってしまいます。そのため、毎月の貯蓄を5万円程度に減らしても良いでしょう。
その場合、固定費の合計は14万円〜17万円、残るお金は13万円〜16万円となります。
残りの出費は変動費と言って毎月変動する費用に当たります。変動費に含まれるのは食費や医療費、交際費など娯楽に回せる費用などです。それでは、一人暮らしの変動費の内訳も家計調査の結果をベースに紹介していきます。
まず食費の平均は54,242円、うち外食費は18,123円です。社会人として働いていると外食やコンビニ・スーパーのお弁当に頼ってしまいがちですが、これだけ外食に回せる費用があれば100%自炊でなくても困らないことがわかります。
医療費の相場は病院代・常備薬代合わせて11,631円。したがって、毎月発生する変動費はだいたい65,000円前後となります。これで残ったお金は75,000円〜105,000円。
不定期で発生する出費として美容室代5,000円〜1万円程度に加えて季節ごとの洋服代などもありますが、毎月これだけ自由に使えるお金があれば十分に快適な生活を送れるでしょう。
この他にも年に1〜2回のボーナスもあるので、年収600万円の一人暮らしは悠々自適なものと言えます。そのため、もう少し将来余裕を持った生活を送りたいなら相場よりも多めに貯蓄をしても良いかもしれません。
配偶者あり・子供なし
年収600万円で二人暮らしをする場合、配偶者が働いているか働いていないかで生活のレベルが大きく変わります。
それでは、配偶者が働いている場合、働いていない場合それぞれの二人暮らしの生活レベルについて解説していきます。
配偶者が働いている場合
■固定費
家賃:約150,000円
光熱費:約24,000円
通信費:約17,000円
■変動費
食費:約95,000円
医療費:約18,000円
その他(美容室代、洋服代、日用品代、友好接待費、貯金など)
日本の平均年収は433万円です。そのため共働きの場合、片方が年収600万円、パートナーが平均年収クラスの稼ぎとすると、年収1,000万円程度の暮らしができます。
年収1,000万円クラスの手取りは720万円程度。2人のボーナスが合わせて180万円程度だとすると、毎月の手取りは45万円程度になります。
まず固定費から見ていくと、家賃は高くて3分の1の15万円程度。やはり2人暮らしをするならお互いのプライベートを確保するためにも、1LDK以上の広さは欲しいところでしょう。
1LDK程度の間取りだと地方では5万円程度で借りられます。オートロックなど設備が充実している物件でも10万円あれば十分です。
首都圏エリアだと郊外では10万円前後、中心部だと15万円で防音性が優れていて、オートロックなどの設備も整った快適に暮らせる物件を借りられるでしょう。
家計調査を参考にした年収600万円台の2人暮らしの光熱費は23,701円、通信費は16,537円でした。合わせて4万円程度、そのため、2人暮らしの固定費は9万円〜19万円程度となります。
次に変動費を見ていくと、食費の平均は94,912円。うち外食代は16,643円です。同棲していると自炊の割合が高くなる世帯が増える傾向にあります。
自炊でも使えるお金が7万円以上あるので、食材を国産など少し良いものにする、少し高めの価格帯のスーパーを利用するといった贅沢もできるでしょう。医療費は常備薬代を含めて17,419円。残りは15万円〜25万円となります。
ここから10万円程度毎月貯蓄すると、自由に使えるお金は5万円〜15万円、1人あたり25,000円〜75,000円程度です。
やや少なく感じるかもしれませんが、この他に180万円ボーナスが入るので、ボーナス分も考えればお小遣いを5万円〜10万円に増やしても問題ありません。
したがって、共働きで二人暮らしなら首都圏でも貯蓄をしつつも不自由のない生活を送れるでしょう。
ただ、この例はあくまで配偶者が平均年収程度の収入がある場合です。配偶者がパートの場合など年収がこれより低い場合などは、食費や家賃を削ると良いでしょう。
配偶者が働いていない場合
■固定費
家賃:約100,000円
光熱費:約22,000円
通信費:約15,000円
■変動費
食費:約78,000円
医療費:約13,000円
その他(美容室代、洋服代、日用品代、友好接待費、貯金など)
配偶者が働いていない場合、当然手取り30万円で2人分の生活費を賄わなければいけません。そのため、これまで紹介してきた生活よりはレベルが下がってしまいます。
この場合、家賃は高くても3分の1の10万円程度が目安。最低でも1LDK以上の広さを確保するとして、首都圏だと郊外エリアでないと厳しいでしょう。
地方の場合は5万円あれば十分な広さの部屋を借りられるでしょう。次に光熱費は21,636円、通信費は14,452円です。したがって、年収600万円で配偶者が働いていない場合の固定費は85,000円〜135,000円となります。
次に食費の相場は77,622円、うち外食費は10,646円です。2人暮らしで自炊費用6万円は節約に徹さなくても無理なくできる金額でしょう。そのため、少し自炊費用を節約して、その分外食代をもう少し高めにすることもできます。
そして医療費は12,620円。合わせて毎月必ず発生する変動費は10万円程度となります。そして残ったお金は65,000円〜115,000円。それぞれ友達付き合いがあるので、交際費などお小遣いも必要です。
お小遣いを少なめに見積もって1万円〜2万円程度として、貯蓄に回せるお金は毎月25,000円〜95,000円となります。
このように年収600万円で配偶者が働いていない場合、しっかり貯蓄をしたいならお小遣いを減らす、食費や家賃を削るなど工夫が必要でしょう。また、この場合季節ごとに発生する被服費や美容室代は貯蓄から出す必要があるでしょう。
ただ、これはボーナスを抜いた毎月の収支です。毎月の貯蓄はしない代わりにボーナスは一切手を付けずに全額貯蓄に回す、欲しいものは高額でも毎月のお小遣いを貯めて買うという手もあります。
このように年収600万円で配偶者が働かなかった場合、衣食住に困ることはありませんが、計画的に貯蓄をするには多少工夫が必要でしょう。
配偶者あり・子供一人
配偶者ありの生活に子供が増える場合、子供の年齢によって出費は変わります。
月額に換算すると、未就学児が86,961円、小学生が96,128円、中学生が129,630円となります。
先ほど解説した子供なし2人暮らしにかかる費用を見ると、就学前〜小学生のうちはまだ余裕があるでしょうが、中学生以降は年収600万円ではギリギリの生活になってしまうでしょう。
しかも子供が大きくなるにつれて、子供のプライベートな空間が必要になります。遅くても子供が反抗期を迎える前には、子供の避難スペースとして子供部屋は必要でしょう。
ただし、家賃15万円以内で2LDK以上の間取りの部屋を借りるのは首都圏なら郊外でないと難しいです。そのため、多少通勤・通学で不便することは理解しておく必要があります。
ただ、これまで紹介してきた例はボーナスを全額貯蓄に回した場合です。
ボーナスを半額ほど生活費に、残りを貯蓄に回せば、使えるお金が毎月5万円ほど増えるので、毎月定期的に貯蓄をしつつも、食費や家賃の節約をせずに年に1回程度の旅行も楽しめるような生活を送れるでしょう。
ただし、やはり子供がいるなら共働きのほうが生活に余裕が出ます。共働きなら片方がパート勤めだったとしても子供のための貯蓄と自分たちの将来のための貯蓄両方が無理なくでき、子供とのレジャーもお金を気にせずに楽しめるでしょう。
それに、年々日本も学歴社会化が進み、大学や専門学校への進学率が高くなっています。加えて都市部だと中学受験、小学校受験と義務教育の段階で私立の学校への進学を検討する家庭も増えています。
その場合毎月2万円〜5万円の授業料に加えて受験対策の塾代も必要になるでしょう。年収600万円で私立の小学校・中学校の受験を検討している場合、生活費を切り詰めないと厳しいです。
年収UPの方法6選
それでは、現状に満足できない場合、年収を上げるにはどうしたら良いのでしょうか。年収UPの方法を紹介します。
副業を行う
すぐに年収を上げられる方法として副業が挙げられます。副業としてできることは様々。手軽に始められるものとしては、自分の仕事や趣味での知識を活かしたライティングやせどりなどが挙げられるでしょう。
また、スキルがあるならデザインやプログラミング、事務も副業として人気が高いです。今自分がやっている仕事に将来性を見出せない場合、副業で新たにスキルを磨いて将来的に本業にするのも良いでしょう。
ただし、副業に時間を割きすぎるとプライベートの時間が減ってしまいます。しっかり休む時間も確保しないと、本業に支障が出てしまうでしょう。
副業は一般的に、労働時間を増やすことで稼げるお金を増やす方法です。短期的な目で見ると良いですが、長期的にはあまり良いとは言えません。
スキルアップのための勉強など本業の収入を上げることを最優先にしたうえで、空き時間で副業に取り組むのがベターです。
投資を行う
ある程度貯蓄ができているなら、貯蓄を使って投資を始めるのも良いでしょう。投資は少し時間はかかるものの、少しずつ着実に資産を増やせるのがメリットです。
購入する株式にもよりますが、投資はこまめに値動きをチェックしなくても安定して運用できるので、働きながらでも無理なく資産を増やせるでしょう。
ただし、投資は失敗してしまう人も少なくありません。必ず投資の勉強をしたうえで投資を始め、毎日ニュースや新聞で社会情勢を把握して値下がりの兆候を把握することは怠らないようにしましょう。
また、投資で失敗してしまう理由として、資金が少ないことが挙げられます。資金が少ないと将来的に値上がりが期待できる株式でも値下がりに対応できずに損切りしなければいけなくなってしまいます。
加えて資金が少ないと心にも余裕がなくなり、売買のタイミングを見誤って失敗するリスクが高くなります。やはり安定して投資を行うなら長期運用が良いでしょう。
ただし、長期運用をするにはそれなりの資金が必要です。目安として100万円は用意したうえで投資を始めましょう。
加えて、投資をする人の中には老後の資金に手を付けて、老後の貯蓄も0になってしまう人がいます。必ず自分たちの老後の資金とは別に貯蓄をしたうえで投資を始めて下さい。
資格を取得する
時間はかかりますが、着実に給料を上げたいなら資格の取得がおすすめです。資格の勉強はスキルアップに繋がり、それまで以上に仕事で成果を上げられるようになることが期待できます。そのため、会社内での昇進にも役立つでしょう。
会社によっては資格手当が用意されていることもあります。資格手当は資格の難易度にもよりますが、月収が数千円〜数万円上がり、直接的に手取りが増えるでしょう。
加えて今の会社の待遇に納得できない場合、資格は転職にも役立ちます。資格を取って損は無いので、積極的に資格に挑戦しましょう。
役職に就く
会社で役職に就くと、役職手当が付くので月収も数万円単位で増えます。
ただ、役職に就くのは本人の実力だけでなく、会社のポジションの空き状況も関係するので、基本的には時間がかかりますし、場合によってはいくら頑張っても役職に就けないこともあります。
特に役員が若い会社だとポジションが空きにくいので役職に就けるチャンスも少ないです。
したがって、今自分が働いている会社の状況を客観的に見て、自分が役職に就ける可能性はあるのかを考え、無理そうなら早めに見切りを付ける必要があります。
実力主義の職場で働く
今の職場で正当に自分のスキルを評価してもらえないと感じているなら、自分のスキルに見合った評価をしてもらえる職場に転職すると良いでしょう。
日本は年功序列が強く残っている風潮の企業が多いので、いくら仕事で成果を出していても、勤務年数が浅い、年齢が若いという理由で給料があまり上がらないケースは少なくありません。
その場合、転職すると転職時に勤務年数よりもそれまでにやってきた仕事を評価して給料を決めてもらえるので、年収が大幅に上がる可能性が高いでしょう。
また、特に若い人で大幅な年収アップを狙いたい人は歩合制など実力主義の面が強い企業に転職するのもおすすめです。
実力主義の場合社員同士の競争は激しいですが、その分周りの人たちとレベルの高い環境で切磋琢磨しあって高年収を目指せます。頑張りが直接給料に反映されるのも魅力的でしょう。
ただ、日本の企業は実力主義をアピールしていても実際のところは勤務年数の方が評価の割合が高いというケースも少なくありません。やはり実力主義の面では外資系企業のほうが優れているので、外資系企業を検討してみるのも良いでしょう。
手当・福利厚生が充実している職場で働く
今の企業の待遇に納得ができない、少し福利厚生などが物足りないと感じている場合、手当や福利厚生が充実している職場に転職することも検討してみて下さい。
手当や福利厚生が充実している場合、資格手当や住宅手当など該当する手当が多ければ多いほどお得です。また、社宅など福利厚生が充実していると、出費を抑えられるのでその分自由に使えるお金が増えます。
ただ、手当や福利厚生の条件が良くなればなるほど、基本的に企業規模も大きくなるので転職の難易度も上がります。着実にスキルを身に付けたうえで転職に踏み切りましょう。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
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