就職/転職に有利な情報を探す

就職/転職に有利な情報を探す

閉じる

【例文つき】退職届の書き方と注意点まとめ|書く前に必ず確認すべき項目とは?

退職するときに職場へ提出するのが退職届です。ただ、退職届は書類の性質上、頻繁に書くものではありませんから、いざ書こうとしてもどう書けば良いのかわからなくなってしまうことでしょう。

実のところ、退職届を書くことを難しく考える必要はありません。本記事では、退職届の書き方や注意点、退職するまでの流れについて解説します。

「退職願」「退職届」「辞表」の違い

退職の際に書く書類として、「退職願」「退職届」「辞表」といった名前に聞き覚えがある人も多いことでしょう。実は、「退職願」と「退職届」と「辞表」は全部別物なのです。これらを混同してしまっている人も少なくないため、まずは前提知識としてそれぞれの違いについて知っておきましょう。

「退職願」とは、読んで字の如く「退職を願い出る」際に提出する書類です。「退職をしたいですがよろしいでしょうか?」と会社に自身の退職願望を伝え、お伺いを立てるための書類ですから、一度出しても「すみません、退職は考え直します」と撤回することもできます。

円満退職を目指すためには、まずこちらを提出することになります。ただし、退職を願い出る場合は口頭で伝えても問題ない会社も少なからず存在するため、実際に提出するかどうかは勤務先の就業規則を確認して判断してください。

一方、「退職届」は「退職することの届け出を行う」ための書類です。この書類には「●月●日に退職します」と退職日もしっかり明記するため、一度提出すると撤回することはできません。

退職願と異なり、自分の退職を決定づける書類であり、提出から一定期間が経過した後に退職することが可能です。民法上では、正社員をはじめとする無期雇用契約を結んでいる場合、退職届の提出から2週間が経過したら退職できるとされています。

基本的には退職願を提出して会社と退職日についての合意が得られ、正式に退職手続きを始める際に提出するケースが多いです。

また、引き止めがしつこい時や会社側に相談したにも関わらず動きが見られない時などのトラブルが起きた際に、確実に会社を辞める方法としても使えるため、万が一に備えて覚えておきましょう。

「辞表」は、民間企業の経営者や取締役などの役員、もしくは自治体職員や教師、警察官などの公務員が離職する際に提出する書類です。

一般企業と雇用契約を結んでいる従業員が提出する退職届は、「雇用契約の解除」のために提出します。しかし、経営者や取締役は会社と雇用関係にあるわけではないため、雇用契約の解除を届け出る退職届を提出することはできません。

その代わりに、担っている役職を辞することの届け出を行うために提出するのが辞表です。公務員も自治体と雇用契約を結んでいるわけではなく、あくまで「行政から仕事を任されている」という立場であり、離職する際には「任されている職を辞する」ことになりますから、退職届ではなく辞表を提出します。

この記事では、最も多いケースとなるであろう一般企業に雇用されている立場を想定して、「退職届」の書き方について解説します。退職願に関しては、先述したように口頭で退職の意思を伝えることで退職願の代わりとするケースも多いため、今回は触れません。

また、辞表については、実際の内容としては退職届と大差はないため、もしも公務員や経営者・会社役員といった職を辞めることがあれば、今回の内容を参考にしつつ、辞表のフォーマットに当てはめるようにすると良いでしょう。

退職するまでの流れ

以下では、退職するまでの大まかな流れについて解説します。どのタイミングで退職届を出すのか、退職届を出す前後の手続きの流れはどのようになっているのかをしっかりと把握しましょう。

退職願を作成する

まずは退職の意向を会社に伝えるため、退職願を作成します。事前に会社の就業規則を確認し、退職願が必須であるかどうか、フォーマットが指定されているかどうかを確認しましょう。

書類としての退職願は必須ではないとしている会社の場合はこのステップは省略しても構いませんが、書面で退職の意向を伝えることで、「正式な申し出」という性格を強めることが可能です。きちんとした形で退職を申し出たいと考えている場合は、退職願を作成することをおすすめします。

退職願を上司に提出する

退職願を書き上げたら、上司に退職したい旨を口頭で伝えましょう。上司の手が空いている時や、朝早くに出勤して上司以外の人員が少ない時などに「大事な相談がありますので、時間を作って頂けますでしょうか」と申し出て、話し合いの時間を作ってもらうのがスマートです。

いきなり退職願を渡す前に口頭で伝えることで、上司も困惑すること無く退職に向けた話し合いができることでしょう。もちろん、退職願を書かない場合でも上司に退職の意向は必ず伝えるようにしてください。

ただし、他の社員がいる前で大っぴらに伝えてしまうと、社内で無用な混乱を招いてしまう可能性があります。まずは上司と2人きりになる時間を作り、他の社員に知られないようにすることが重要です。

退職日をいつに設定するか、自分の業務を誰に引継ぐかなど、退職に向けた具体的な動きについてもこのタイミングで上司と話し合っておきましょう。特に退職日に関しては、残タスクの調整や残存する有給の消化、転職先の入社日なども加味しながら慎重に決めていく必要があります。

今後の手続きに関する不明点等についても上司に相談しておくと良いでしょう。上司への退職願の提出や退職の意向の表明をきちんと済ませることができれば、円満退職できる確立はぐっと高まります。逆にここで揉めてしまうとトラブルが重なってしまい、円満退職ができなくなってしまうため注意が必要です。

退職届を作成、会社に提出

退職願が受理され、上司との話し合いで退職日を決めたタイミングで退職届を作成します。退職に向けた様々な手続きが動き出すスタートラインこそが、この退職届の提出です。

退職届を提出しなければいつまでたっても退職できないといった事態が発生する可能性もあるため、確実に退職届を提出するようにしましょう。退職届の書き方については後ほど詳しく説明しますが、会社によってはフォーマットが定められている場合もあります。

また、上司が転職経験者である場合は上司に教えてもらうと良いでしょう。提出先は上司か人事の窓口ですが、こちらも会社によって異なるため就業規則等を確認するようにしてください。

引継ぎ、退職準備

退職届を提出した後は、退職に向けて様々な手続きを進めていきます。中でも業務の引継ぎは円満退職のためには欠かせないプロセスです。自分がいなくなっても業務を確実に遂行できるように、抜けや漏れがないようにしっかりと業務内容を伝えるようにしましょう。

また、社内ナレッジを残すためにも、自身が業務の中で得た知識や知見についてマニュアル等のドキュメントにまとめることをおすすめします。

ドキュメントという形で残しておくことで、それまで自分の中で漠然と抱えていた知識を確かな形で不特定多数の社員と共有することができるだけでなく、自分にとってもしっかりと言語化した知識として改めて定着させる効果もあるため、転職先で知識を役立てることもスムーズになることでしょう。

また、会社から貸与されていたものは返却する必要があります。業務に使っていたPCや社用スマホ等のデバイス、会社の施設の解錠や施錠に使用していたカギやカードキーなどは期限までに忘れずに返却するようにしてください。

返却忘れがあると、辞めた後に会社に出向いて返却しなければならない可能性もあるため注意が必要です。また、社会保険から国民保険への切り替え、確定拠出年金の扱いなど、福利厚生制度の今後の扱いについてもこのタイミングで説明があります。

社内外への挨拶周り

業務の引継ぎの関係上、同じ部署に所属するメンバーには上司から退職の意向が伝えられることになります。

ミーティング等で上司から自身の退職についての伝達があったときに備えて、簡単でいいのでこれまでお世話になったことの挨拶と、退職という形で自分が抜けることへのお詫び、今後の部署メンバーの活躍に対する応援の言葉を用意しておくと良いでしょう。

また、頃合いを見計らって他の部署に対しても挨拶周りを行うことをおすすめします。小さな会社であれば、最終出社日に各部署を回って挨拶するという方法もあります。

ただし、たまたま休暇をとっている、出張で出払ってしまっているなどの事情で直接挨拶ができない人もいるかもしれません。その場合はメールにて退職の挨拶を残しておくと良いでしょう。

また、取引先と密にやり取りをしていた場合は、取引先に対しても退職する旨を伝えておくと良いでしょう。挨拶の方法は様々ですが、後任の担当者と共に挨拶に出向き、これまでお世話になったことのお礼を伝えつつ後任の担当者の紹介をすることになります。

ただし、取引先への退職の挨拶は企業によっても形式が異なるでしょう。上司とも話し合いながら、退職の挨拶のために直接出向くのか、メールや電話で退職する旨を伝えるか、後任の紹介を行うかどうか等を決めていくと良いでしょう。

退職

最終出社日を迎えた後は、晴れて退職となります。残りの有給を消化しきって、転職先の入社日に備えましょう。

部署の仲間や仲の良い同僚が自身の送別会を企画してくれる場合もあるため、しっかりと参加して会社に別れを告げましょう。また、最終出社日までにしっかりと引継ぎを終わらせるよう注意が必要です。

.

なお、在職中に知り得た取引先の情報や自社の情報に関して、社外秘以上の機密指定が行われているものに関しては退職後も守秘義務が存在します。

守秘義務を破ってしまうとトラブルになってしまい、円満退職が台無しになるどころか、訴訟を提起されたり損害賠償を請求されたりする可能性があるため十分に注意してください。

特に自社や取引先、自社のグループ企業や親会社などが株式市場に上場していた場合、未公開の情報を誰かに喋ってしまうことでインサイダー取引に加担してしまう可能性もあります。インサイダー取引は違法行為であり、懲役や罰金を科せられる場合もあるため特に注意が必要です。

退職届を書く前の確認事項

退職届を提出する前には、いくつか確認することがあります。まず、退職願の提出など、上司や会社に対して退職の意向が伝え終えているかどうかを確認しましょう。まだ上司に退職の意向を伝えていない場合、いきなり退職届を提出すると無用な混乱を招きかねません。

まずは退職願の提出や口頭で退職する旨を伝えるなど、退職の意向を表明した上で退職届の作成に取り掛かってください。

次に確認すべきは、「退職届に関する社内規則」です。退職届は誰に提出するべきなのか、フォーマットは決まっているのか、いつまでに提出するべきなのかを確認しましょう。もしも社内規則に明記されていない場合は人事担当者や上司に確認を取ることも必要です。

また、退職届の提出方法が「上司を通して人事担当者に提出する」などの場合、提出してから人事担当者に退職届が受理されるまでにそれなりのタイムラグが発生する可能性があります。このタイムラグも考慮して、いつまでに退職届を出せばよいかを判断しましょう。

最後に、退職日をいつにするかを確認します。退職の意向を伝えた際に残りの有給日数や転職先の入社日、残タスクや引き継ぎの日程等を考慮しつつ上司と相談しながら日程を確定させると良いでしょう。

退職届には退職日を記載する必要があるため、退職届の作成前に退職日をきちんと定めることが重要です。事務手続きや引き継ぎのスケジュールを固めていくためにも退職日はしっかりと決めておきましょう。

【例文つき】退職届の書き方と注意点

以下では、退職届の書き方や注意点について例文付きで見ていきましょう。前提として、特定の様式を定めていない場合を想定しています。就業規則等で退職届の様式が決まっている場合は、規則に記載されている内容を優先してください。

用意するもの

退職届は読みやすさの観点から白い便箋に記載します。パソコンやワープロで記載する場合は白の普通紙を使いましょう。手書きの場合は黒の筆記用具を使用します。ボールペンや万年筆など、消えずにくっきりと文字が書けるものを用意してください。

書き上げた退職届は白い無地の封筒に入れます。文房具店やコンビニ等で販売されているので、便箋のサイズに合ったものを購入しておきましょう。持ち運びの際にはクリアファイルに入れて、シワがついたり破れてしまったりすることを防いでください。

クリアファイルは柄がついているものでも問題はありませんが、上司の前で取り出したりすることなどを考えると無地で透明なものを用意しておくのが無難です。

書き方と注意点

まずは一般的な退職届の文面について、例文を紹介します。

退職届の記載例

上記の例文を見ながら、書き方の作法についてより詳しく見ていきましょう。

まず、表題として「退職届」と書きます。縦書きの場合は先頭行の中央よりもやや上側、横書きの場合は中央揃えで記載するようにしてください。その後、書き出しとして行末に「私儀」もしくは「私事」と記載しましょう。

どちらも「個人的な事柄」を意味する言葉で、「自分個人のことで恐縮ですが」といったニュアンスがこの言葉に込められています。退職届の場合、「私儀」や「私事」は省略することも可能です。

次の行から本文に入り、退職に至った理由、具体的な退職日、退職を行う旨の文言を記載します。退職に至った理由は自己都合退職の場合は「一身上の都合」とだけ記載し、詳細な理由を書く必要はありません。

また、「一身上の都合」についても必ず書かなければならないという決まりはありませんから、退職に至った理由自体を割愛することも可能です。「勝手ながら」をつけることで、自分の都合で退職することについての謝罪のニュアンスを持たせることができるため、スペースに余裕があれば記載すると良いでしょう。

日付については、縦書きの場合は必ず漢数字で記載してください。横書きの場合はアラビア数字でも構いませんが、アラビア数字か漢数字かのいずれかに統一することをおすすめします。

また、和暦と西暦についても、基本的にどちらを使っても構いませんが、どちらか片方に決めたら統一してください。同じ文章内で和暦と西暦が混在していると混乱を招いてしまいます。

そして、本文の締めは「退職いたします」とはっきり言い切ります。「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」と記載してしまうと「退職願」になってしまうため注意してください。退職届は「お願い」ではなく「届け出」ですから、退職することを断言する必要があります。

本文の後には、届け出を提出する日付を記載し、退職日時点での所属部署、自分の氏名を記載します。自分の氏名の後ろには印鑑で押印してください。正式な届け出となりますから、押印にはシャチハタを使ってはいけません。

欠けや滲みがないように、くっきりと押印するようにしましょう。最後に宛名として、会社名と社長の役職・氏名を記載してください。会社名は正式名称で記載する必要があります。特に「株式会社」については前株・後株を間違えないようにしましょう。社長の氏名もフルネームで記載し、敬称は「殿」としてください。

封筒には、表に「退職届」とだけ記載し、裏の左下部分に自分の所属部署と氏名を記載します。そこに完成した退職届を入れましょう。基本的には三つ折で入れるのが一般的です。便箋を三等分するように、一番下を内側に、一番上が外側に来るように折りましょう。

便箋を入れた後、手渡しをする場合には封をしてもしなくても構いません。封をする場合は、封筒のフラップと封筒裏の中央部分の両方に掛かるように「シメ」のマークもしくは「×」マークを記載してください。

完成した退職届は、できる限り退職届に記載した提出日付のうちに提出してください。また、書き損じがあった場合には最初から書き直しとなるため注意しましょう。取り消し線を引いて訂正するのはNGです。

早く転職先を決めたいなら

退職届を提出するタイミングは、すでに退職の意向を固めて上司にその意向を伝え、具体的に退職に向けて動き出すという段階です。退職日を決めてスムーズに退職を済ませるためにも、このタイミングで転職先が決まっているのが望ましいでしょう。

ただ、「退職までは決まっているけれど、転職先はまだ決まっていない……」と悩んでいる人も諦めるのはまだ早いです。転職エージェントの力を借りれば、転職先を早期に決めて安心して退職日を迎えることができます。

転職エージェントは貴方の転職活動を総合的にサポートしてくれるため、多忙な中でも安心して転職活動を行うことが可能です。

例えば、私たち第二新卒エージェントneoは、第二新卒をはじめとした若年層の転職・就職活動を支援する様々なサービスが特徴です。

専任の就活アドバイザーがキャリアカウンセリングを行い、あなたにぴったりの求人を提案すると共に、履歴書や職務経歴書の添削、面接の練習などの選考対策を行うなど、内定獲得のための手厚いサポートを数多くご用意しております。

会員登録は無料ですので、まだ転職先が決まっていないとお悩みの場合は、まずは第二新卒エージェントneoに登録していただき、お話を聞かせていただければと思います。


「自分に合った仕事は?」

おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?

でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!

仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。

「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。

しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう!

20秒で終わる会員登録はコチラ