【例文】担当者をアッと思わせる職務経歴書「職務要約」の書き方のポイント5選
職務経歴書の中でも職務要約の記載はハードルが高いと考える方は少なくありません。採用担当者が最初に目を通す部分にあるため、「この人にぜひ会ってみたい」「面接に来てほしい」と思わせる内容にしたいものです。ここでは、職務要約とは何か、その役割について説明した後、書き方のポイントに触れます。加えて、職種別の例文を取り上げながら盛り込むべき点を記載しますので参考にしてください。
職務経歴書の「職務要約」とは?
職務要約は職務経歴書の内容を簡潔にまとめたものになります。職務経歴書は、今まで行ってきた仕事を具体的に記載するため、どうしても情報量は多くなる傾向にあり、一度読んだだけでは全体像を理解できない場合があります。
一方、職務要約を記載すると、端的に職歴のあらすじを伝えることができるため、採用担当者は概略を頭に置きながら職務経歴書全体を読み、理解を深められるに違いありません。なお、職務要約は、職務概要と言われることもあります。
職務要約の役割や必要性と求められる内容
職務要約は募集をかけた企業が採用業務を効率よく行う助けになっています。定常的に採用を行う企業を除き、採用担当者は人事や現場責任者が務めることが多いようです。
採用を専任で行っているわけではないため、他業務の合間を縫って書類選考や面接を実施しています。
人気の企業や職種では、求人を発表すると短期間のうちに数十人から数百人の応募者から書類が届くこともめずらしくありません。そうなると、冒頭に記載された職務要約を見て、興味をひかれた人に絞って応募書類の詳細を見ていくことも大いにあり得ます。
職務要約は応募者にとってもメリットがあります。採用担当者が必ずと言っていいほど目を通す部分である職務要約に自身のアピールポイントを記載すると、興味を持ってもらえる確率が上がるからです。
応募先企業が求める人材であることを効果的にアピールできれば、他の応募者と差別化を図れるため、面接の課程に進めるかもしれません。
採用側のプロセスや事情、応募者にとってのメリットを考えると、職務要約に力を入れる重要性がわかるはずです。
応募者の経験やスキル、強みが一目で理解できるように書くことが大事になります。加えて、応募する職種に見合った経験やスキルを持っているか判断しやすくなるような記載が求められます。
担当者をアッと思わせる職務経歴書「職務要約」の書き方のポイント5選
前述でも記載した通り、職務経歴書の冒頭に記載する「職務要約」は、採用担当者の心が動くかどうかを決定づける部分と言えます。
ここで取り上げる職務要約の書き方のポイントを押さえて記載すると「この応募書類をきちんと読もう」と思ってもらえる内容に仕上げることができます。
あらすじを3~4行程度で完結にまとめる
これまで行ってきた仕事の詳細は職務要約の後の部分に記載するため、職務要約は3~4行程度に簡潔にまとめると良いでしょう。
この点では、職歴が浅い方とたくさんの業務を経験した方では注意すべきポイントが異なります。まず、職歴が浅い方の場合、単に職歴を文章にしただけのものにしないよう気を付けましょう。
同様の記載を形を変えただけととらえられ、マイナス評価につながる可能性があります。また、経験した業務が豊富な方は、すべてを盛り込むのではなく、アピールしたい点を絞り、シンプルに記載すると印象に残りやすくなります。
応募企業・ポジションと関係の深い内容を中心に書く
採用担当者は、職務要約を見て自社の採用職種やポストにふさわしい人物かどうかを判断しています。
そのため、応募先の企業や用意されているポジションに関係した経験やスキルを強調する形で記載した方が採用担当者の目に留まるはずです。
なお、応募先企業やポジションは千差万別で、一つとして同じものはありません。
自分が採用担当者だったらどの要素を記載すると興味を持つかを想像して、職務要約の内容を応募先企業ごとにアレンジするようおすすめします。そのためには、まず求人欄を熟読し、企業が求める人物像を理解することが大切になるでしょう。
直近あるいは在職期間の長い職歴を中心に書く(複数社に勤めていた場合)
転職経験がある方は、直近の職歴や在籍期間が長いものを中心に記載すると良いかもしれません。
すべての職歴をまんべんなく書こうとすると、訴えたいポイントが曖昧になったり、文章が長くなり読み手の関心が薄れる可能性があるからです。
複数社に勤めていた方は、会社ごとに職務の概要を書くよりも、職歴ごとに経験やスキルを記載した方がシンプルでわかりやすくなります。特筆すべき経歴が1社に限られる場合は、その職歴に絞って書くのも良い方法です。
初めて就職する方の職務要約の書き方
この記事を読まれている方の中には、初めて就職する方もいることでしょう。職歴が一つもない方は、職務要約だけでなく職務経歴書全体の記載も難しいと感じるかもしれません。
これまで就職の経験がない方は、大学や大学院などで力を入れてきたことや経験したことで応募する企業や職種に活かせそうな実績を記載できます。
専門用語や社内用語を使用しないよう留意する
職務要約は、誰が見てもわかる言葉で書くのが基本です。職務要約を含む職務経歴書は、実際に仕事に就く現場の方だけではなく、人事部や経営陣などが読む可能性があります。
採用を予定している職種の具体的な内容を知らない人が読むことを考えて専門用語を控えると、内容がより多くの人に伝わりやすくなります。
また、社内用語での記載も避けましょう。社内用語は専門用語以上に伝わりにくく、誤解を生むことも考えられます。
専門用語や社内用語は、仕事に就いていると当たり前のように感じてしまうものです。可能であれば第三者に作成した職務要約を見てもらい、該当の仕事に就いていない方にも伝わる内容になっているかどうか判断してもらうと良いかもしれません。
具体的かつ客観的に記載する
職務要約は限られた行数で記載する必要がありますが、客観的な視点を持ち、具体性を意識して書くようにしましょう。
客観的かつ具体的に書くと、採用担当者は人柄や仕事の様子をイメージしやすくなり、記載の信頼性も高まります。仕事内容・携わった期間・役割・実績などを数字を加えて記載するとより具体的になります。
成果を数字で表すことが難しい業務の場合は、上司や同僚からかけられた言葉や評価を盛り込むと客観的な内容にできます。
職務経歴書の職務要約の例文
職務経歴書の職務要約の書き方について理解したところで、具体的にどのような文章にするとよいのか、例文を見てみましょう。職務要約は職種ごとに効果的な文面が異なります。ここでは職種別に例文を取り上げ、記載のポイントを説明します。
事務職
株式会社△△(運輸業/東証プライム市場上場/売上高●億円・20××年実績/従業員■名)の経理部経理課にて●年間、本社経理を担当し、月次・年次財務諸表作成、原価計算・予算作成、連結決算業務および開示資料作成を担当しております。
業務を担当するにあたり、業務改善にも取り組みました。ExcelやAccessを利用して自動計算ツールを作成し、書類作成にかかる時間を半減することに貢献しました。
記載のポイント
事務職の場合、自身の経験年数とともに会社や売上、従業員数などの規模を明確にすると、採用側は担当してきた業務ボリュームを把握できるでしょう。
また、経験年数に見合ったポジションについているかどうかも判断しやすくなります。記載する業務内容は代表的なものにとどめ、募集している職種や業務内容に照らして最もアピールできると思われるものを中心に書きます。
事務業務においてはオフィスソフトや業務に特化したツールを使うことが多いため、使用可能なソフト名の記載も忘れないようにしましょう。
なお、事務職は担当業務だけでなく、業務改善に携わった経験が高く評価されます。自ら課題を見つけ、改善まで行った経験があれば、記載するようおすすめします。
営業職
株式会社△△へ20××年に入社して以降●年間、家電製品を扱う法人営業部にて、主に白物家電を対象とした新規顧客開拓・既存顧客フォローに加え、企画立案・提案・プレゼンテーションを担当しております。
顧客のニーズを意識しながら営業活動を行った結果、3年間で3,000万円強の売り上げアップを達成して全国8位となり、営業所MVPも受賞しました。現在は3人の部下の新人育成にも携わっています。入社後は、チームとして売上アップに貢献していきたいと考えております。
記載のポイント
営業職は、即戦力として活躍できることを示す記載を意識します。担当している商材やサービス、顧客の特性とともに、金額や目標達成率などの実績や工夫したことを併せて記載すると良いでしょう。
また、営業職はリーダーや人材育成の経験も評価されます。部下の数や具体的に行なった内容、携わった人材に対してどのような影響を与えたかを具体的に記載するのも効果的です。
販売・サービス職
△△服飾専門学校を卒業後、株式会社□□新宿店にて3年間勤務しました。主にレディース服の販売や在庫管理を担当し、ブランド・店舗ともにお客様に支持していただけるよう、コミュニケーションを大切にして業務にあたっております。
2年目にシューフィッターの資格を取得し、トータルファッションや着心地に配慮した接客に努めました。現在は副店長として、アルバイトを含めて23名のスタッフのマネジメントも行っています。
記載のポイント
販売職やサービス職の場合、扱っている商材について専門性を持っていると、質の高い接客ができると期待されます。
こちらのケースでは、服飾専門学校を出たうえで販売に従事していますので、職務要約の中に出身校の情報を書くのは有効です。
また、どのような意識で顧客対応にあたっているかを記載し、仕事に対する姿勢を理解してもらうこともできるでしょう。在庫管理やスタッフをまとめるなどマネジメント業務に携わった経験は高評価につながります。
企画・管理職
株式会社△△商品企画部に配属され、市場調査やマーケティング施策作成、新商品の開発に携わってきました。加えて、入社2年目からは販売・広告戦略の立案も任され、20××年〇月発売の「■■」では販売目標の125パーセントを達成しました。
現在は部内の予算や目標の管理補助、新入社員の育成に携わっております。入社後は、自身の強みであるコミュニケーション能力を発揮し、他部署との連携を意識して仕事をしていきたいと考えております。
記載のポイント
企画・管理職の職務要約には業務の範囲や具体的な内容、達成できた成果を記載するのが効果的です。
上述では実際に企画に携わった商品名を出しながら達成率を記載していますが、世の中でよく知られている商品であれば、採用側に与えるインパクトは大きくなるでしょう。
特に企画・管理職に関しては、採用担当者は自社の方針や社風に合うかどうかを重視して選考しています。自身の強みや大切にしている考えを補足したり、目指す方向性を盛り込むと、採用側は判断しやすいでしょう。
エンジニア職
20××年から3年間、会計システムの開発(開発環境は主にLinux、Java、SQL)に携わり、要件定義・詳細設計・開発・導入後メンテナンスをメンバー5名とともに担当いたしました。
2年目以降はサブリーダーとしてシステム改善提案や案件見積もりにも携わっています。現在は新入社員3名の教育係も任されています。
記載のポイント
エンジニア職は、他の仕事に比べて能力やスキルが重視される職種と言えます。職務要約には、プロジェクトの概要や開発の環境・規模とともに自身が担当した工程や業務、役割などを守秘義務に抵触しない範囲で詳細に記載すると良いでしょう。
その際、強みや得意分野が伝わるように記載するのがポイントです。エンジニア職は技術面だけでなく、コミュニケーション能力やヒューマンスキルも高く評価されます。リーダーやマネジメントなどに関係した仕事の経験があれば、盛り込むようおすすめします。
職務経歴書の作成で悩んだら
職務経歴書の最初の部分である職務要約の書き方を取り上げてきましたが、やはり一人では難しい、よくわからないという方もいることでしょう。誰でも意中の会社の書類選考で落とされたくはありません。
また、自分では良く書けたと思っても、採用担当者から非常識ととられることは避けたいものです。
納得いく職務経歴書を作成したい場合は、プロである転職エージェントに相談するのが便利です。転職エージェントはたくさんありますが、第二新卒として転職したい方、初めて就職する方は「第二新卒エージェントneo」の利用をおすすめします。
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また、登録者には専任の就活アドバイザーがつきますので、安心して転職活動に臨めるでしょう。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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