「第二新卒での転職はやめとけ」と言われる理由|転職に失敗しないために
新卒で入社した企業を3年未満で辞めて、第二新卒としての転職を考えている方は多いと思います。
中には「第二新卒はやばい」「第二新卒での転職はやめとけ」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
たしかに第二新卒での転職にはデメリットもありますが、一概にそれだけとは言い切れない部分もたくさんあります。
今後転職を考えている方には、ぜひメリットとデメリットをしっかりと把握したうえで、後悔しない選択をしていただきたいと思います。
そこで本記事では「第二新卒での転職はやめとけ」と言われる理由の他、転職に失敗しやすい第二新卒の特徴、転職を成功させるためのコツ3選をご紹介します。
そもそも第二新卒とは?
そもそも第二新卒とはどのような人たちを指す言葉なのでしょうか?明確な定義はありませんが、一般的には学校を卒業後、新卒で入社した職場を3年未満で退職、転職する人を指します。
4年制大学卒業から考えると大体25~26歳くらいまでの方が該当しますが、たとえば高卒の方の場合は高校卒業時点から3年未満となるため、21~22歳くらいまでとなります。
ちなみに似た言葉として「既卒」が挙げられますが、これは学校を卒業後一度も就職した経験がない人のことを指し、フリーターとほぼ同義です。
「第二新卒での転職はやめとけ」と言われる理由
では、「第二新卒での転職はやめとけ」と言われるのはどうしてなのでしょうか?結論からお伝えすると、第二新卒の転職の難易度が決して低くはないからです。
第二新卒は前職を早期退職しているため、一般的に企業はこのようなデメリットがあると考えています。
(1)転職後も早期退職する可能性がある
(2)即戦力としては期待できない
やはり、第二新卒が企業から最も懸念されているのは転職後の早期退職です。
「前職を短期間で辞めた=嫌なことがあったらすぐに辞める、飽きっぽい、忍耐力がない」などのネガティブなイメージを抱かれやすいのです。
企業は従業員を一人雇うごとに莫大な費用を投じています。
リクルートの「就職白書2019」によれば、2018年度の新卒採用および中途採用1人あたりの平均採用コストはこのようになっています。
なんと、中途採用では従業員を一人採用するごとに84.8万円ものコストがかかっているのです。
これだけのコストをかけて採用するのですから、早期退職を防ぎたい企業の気持ちにはうなずけますよね。
また第二新卒は前職を短期間で退職しているため、十分な経験や知識、スキルにあまり期待できない分、即戦力になりにくいです。
そのため、多少教育期間が必要となる部分にも、企業はデメリットを感じています。さて、このような理由から、第二新卒の転職は難易度が増します。
ここからは今までの内容を前提に、「第二新卒での転職はやめとけ」と言われるより具体的な理由をご紹介いたします。
大手には第二新卒を避ける企業もある
中には大手企業を狙って転職したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、大手企業の中には第二新卒の採用を避けているところも多いのです。
最低でも3~5年程度の就業経験を求めている大手企業は多く、そういった企業に第二新卒が応募しても書類審査で落とされてしまいます。
そうなるとなかなか希望する企業から内定がもらえずに、転職期間が長くなっていきます。
そこで転職先に求める条件を緩めて「大手じゃなくてもいいから高収入の企業へ」などの指標で転職先を探すようになり、最終的に労働環境の劣悪な企業(いわゆるブラック企業)に入社してしまうケースもあるのです。
ひどい場合には、そういった形の転職活動を繰り返した結果、戦力になるスキルが身につかないまま年齢を重ねてしまい、30代に入っても年収が上がらず転職できる企業も一気に減ってしまうケースが考えられます。
そのため、もし大手企業への転職を考えているなら、今の仕事で具体的なスキルや経験、実績を積む努力を重ね、しっかりアピールポイントを作ってから転職をするのが得策です。
ただ、実際には第二新卒を積極的に受け入れている大手企業も存在します。
下記の記事では第二新卒を採用している大手企業を紹介している他、大手に転職するためのコツをご紹介しておりますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
ちなみに、中には新卒入社した企業がブラックだったという理由で、第二新卒での転職を検討している方もいらっしゃるでしょう。
下記の記事ではブラック企業の特徴と見極め方をご紹介しておりますので、次こそはブラック企業に入らないようにしたいという方はぜひ参考にしてください。
転職が成功するとは限らないから
また、転職が必ずしも成功するとは限らないということもまた、第二新卒での転職はやめとけと言われる理由のひとつです。
というのも、確固としたスキルや経験、実績がない第二新卒が転職を機に年収アップやキャリアアップを狙っても、結局は今勤めている企業とほぼ変わらない環境で働くことになることが多いからです。
確固としたスキルや実績のある人材であれば、その人材を採用したいという企業の思いが収入面や待遇面に現れます。
しかし、第二新卒はあくまで今後の伸びしろに期待されて採用されるわけですから、転職時に賃金が上がったり、特別良い待遇を受けられるということはあまり考えられません。
それであれば同じ企業で勤続年数を稼いだ方が、年収アップやキャリアアップはスムーズかもしれません。
また、今の職場に対する不満を次の企業で払拭できるかどうかは、事前にいかに自己分析と企業研究を細かく行うかで変わります。
第二新卒での転職を考えている方の中には、そこまで深く考えずに転職を決めてしまう方も一定数いらっしゃいますので、事前のリサーチ次第で転職の成功が決まることをぜひ念頭に置いておいていただけたらと思います。
継続力、忍耐力が培われないから
また、新卒入社した職場を短期間で退職して転職すると、継続力や忍耐力を培うチャンスを失うことにもなります。
よっぽど労働環境に問題があるような場合は別ですが、職場や仕事に対して何のストレスもない状態というのはかなり稀です。
どのような仕事でも面白い部分や楽しい部分、やりがいを得られる部分がある一方で、なかなか慣れず苦手な業務や面倒だなと感じる仕事があるものです。
しかし、そういった中でも自分の好き嫌いに左右されずに仕事を全うし続けることで、ビジネスパーソンとしてのスキルが高まり、結果的に仕事に対するストレスが減っていき、よりやりがいを感じられるようになります。
社会人のスタートダッシュでいかに逃げ癖をつけずに継続するかで、その後の社会人生活がより豊かなものになっていくのです。
実は今の仕事が合っている可能性があるから
最後に、今の仕事が自分に合っていないと感じているけれど、実際には自分に向いていてとても合っている仕事だった、という可能性があることが挙げられます。
特に入社後1年~1年半くらいの時点では、十分な知識やスキルが備わっていなかったり仕事に慣れきっておらず、「自分はこの仕事に合っていないのかも」と感じやすいです。
しかし、一人で仕事を問題なく回せて、イレギュラーな事象にも対処できるくらいのスキルや知識、経験を重ねていくと、実はしっかりと活躍できる人材だったということも往々にしてあります。
しかし、第二新卒で転職する方の中にはその境地に至る前に転職を決めてしまい、本当の天職に出会い損ねてしまったという方もいらっしゃいます。
これもまた、第二新卒での転職はやめとけと言われるゆえんです。
転職に失敗しやすい第二新卒の特徴
では、第二新卒は必ずしも転職に失敗するものなのでしょうか?答えはNOです。企業は第二新卒に対してデメリットだけでなく、このようなメリットも感じています。
(1)前職の文化に染まっていない
(2)基本的なビジネスマナーが備わっている
(3)体力があり、伸びしろがある
これらをまとめると、企業は第二新卒に対して、教育に時間がかかりにくく、教育コストを新卒よりも抑えられる点と、ポテンシャルに期待できるという点にメリットを感じています。
そのため第二新卒もしっかりと対策を行うことで転職を成功させることができます。ただ、一方で失敗しやすい第二新卒の傾向もまた見られます。
そこでここからは、転職に失敗しやすい第二新卒の特徴をご紹介しますので、転職をお考えの方はこれに当てはまらないように留意しましょう。
条件を高く設定し過ぎている
転職先に対して求める条件をかなり高めに設定している第二新卒の方は意外と多いです。
職種や業界はもちろんのこと、月収の高さやボーナスの有無、特別手当の他、勤務地や転勤の有無、副業の可否など、転職先に求める条件を挙げればきりがありませんよね。
できれば自分の希望する条件はすべて満たしたいところですが、第二新卒の転職はそんなに簡単ではありません。
条件を高く設定しすぎて、自分の市場価値と自分の希望する企業のレベルに差が生まれやすくなってしまい、結果としてなかなか内定がもらえない状況になってしまいます。
仕事を「楽しいか」「楽しくないか」で選んでいる
次に、仕事を「楽しいか」「楽しくないか」で選んでいることも、転職に失敗しやすい第二新卒によくある特徴です。
たしかに、仕事を楽しむことができるのは最も理想的な状態ともいえます。そういう境地を目指して仕事に励んでいる方も多いことでしょう。
しかし、仕事を「楽しいか」「楽しくないか」で選んでしまうと、最終的にどんな仕事に就いてもつならなく感じてしまい、どんな仕事も長続きしなくなってしまいます。
たとえば、Web上で商品が売れる流れや仕組み作りなら楽しめると思ってWebマーケターの仕事に就いたとします。
しかし、Webマーケターの仕事には商品が売れる仕組みづくりの他、ユーザーニーズや市場調査、商品やサービスの細かい改善、SNSでの情報発信、メルマガの配信、コラム記事執筆や動画制作・・・など業務が多岐にわたります。
もし好き嫌いで仕事を選んでしまった場合「Aの業務ははいいけどBの業務はやりたくない」などと、好きな仕事の中でも好き嫌いで仕事を判断するようになってしまい、結果的に仕事が長続きしなくなってしまうのです。
仕事を選ぶ際に理想的なのは、その仕事に対する納得感です。
そしてその納得感を得るためには、その仕事を通じて自分の目標が達成できたり、なりたい自分に近づけるなどの要素が必要です。
自分の意志で行動していない
また、自分の意志というよりは一般的な考えや他人の意見に大きく左右されて転職を進める第二新卒もまた、転職に失敗しやすい傾向があります。
もちろん、自分の中に軸となる考え方があって行動している分には問題ありません。しかし、
「常識的に考えて、年収は高ければ高い方がいいに決まっている」
「「君はこういう仕事に向いてない」と言われたからこの仕事は諦めよう」
などと、一般常識や他人の意見を自分なりに解釈することなく、そのまま鵜呑みにして転職活動に反映させてしまうと、転職後に「あれ?自分が思い描いていた理想と違う」という状況になりかねません。
他人の考えや意見を聞くのは、自分を客観視するうえで非常に重要です。しかしそれはあくまで、自分の意見や考えがあったうえで効果を発揮します。
転職を検討する際にはしっかりと自己分析を行い、自分がどうしたいか、どうなりたいかを明確にしてから他人の意見を聞き、参考にするのが得策です。
第二新卒が転職に失敗しないコツ3選
では、第二新卒が転職に失敗しないようにするには、一体どうすれば良いのでしょうか?ここでは3つのコツをご紹介します。
転職先が決定してから退職する
大前提として、転職先が決定してから今の職場を退職することが重要です。
働きながらの転職は時間の確保が難しくて大変な部分もありますし、転職しようと決めた時点で、今の仕事に対するモチベーションはかなり低くなっていると思います。
きっぱりと退職して転職活動に専念したいというお気持ちはわかりますが、ここはぐっとこらえて、働きながら転職活動を進めることをおすすめします。
働きながらの転職活動であれば収入が途切れないことに加えて、万が一転職活動がうまくいかなかったとしても今の仕事でなんとか繋いでいくことができます。
収入が完全に途絶えてしまうというのはかなりリスキーなため、よっぽどの事情がない限りは働きながら転職活動を続けることをおすすめします。
また、離職している間のブランク期間が長ければ長いほど転職に影響が出るため、そういった点でも転職先が決定してからの退職が望ましいです。
転職で譲れない条件は3つまで
先ほども触れましたが、第二新卒の転職では希望条件を高く設定し過ぎると企業の選択肢が狭まってしまいます。
そのため、転職先に求める条件は3つまでに絞り、その中でも優先順位をつけるようにしましょう。
そうすることで希望企業の選択肢を広げられる他、自分の市場価値と企業レベルの差も広がりすぎません。
結果、条件を求めすぎていた時には知り得なかった、企業それぞれの細かい魅力に気づくこともできるようになります。
収入面に重きを置くのもひとつですし、携われる業務内容やキャリアアップの部分に重点を置いても良いでしょう。とにかく、第二新卒の転職では条件を求めすぎないことが成功のコツです。
職務経歴書を作りこむ
最後に、第二新卒の転職ではいかに職務経歴書をしっかりと作りこんでおくかが勝負です。
職務経歴書にはただ自分の過去の業務内容を書くだけでなく、応募する企業ごとに押す部分を変えたり、自己PRでアピールするポイントを調整する必要があります。
このように、それぞれの企業が求めている人物像に自分を近づけることで、より自分の魅力をアピールすることが重要なのです。
しかし、第二新卒としての転職を考えている方のほとんどが初めての転職だと思いますので、職務経歴書の書き方がよくわからないのではないでしょうか?
Web上で職務経歴書の書き方を知ることはできますが、いざ自分で考えて書こうとなると考えることが多すぎて、どうにもうまくいかないという方も多いでしょう。
そこで、ぜひ知っておいていただきたいのが転職エージェントの存在です。
【転職エージェントとは?】
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転職エージェントには経験者層に特化したものやIT業界のみ対象にしているものなどさまざまなサービスがあるため、自分に合ったエージェントを利用するのが良いでしょう。
たとえば私たち第二新卒エージェントneoでは第二新卒をはじめとした若年層に特化してサポートを行っている他、このようなメリットがあります。
職務経歴書の書き方を細かくアドバイスしてもらえる他、面接日程の調整などを代行してもらえるため、働きながらの転職もスムーズに進めることができます。
ご紹介する企業はプロの観点で厳選しているため、ブラック企業を紹介される心配はありませんし、気になる求人がなければ利用をやめることもできます。
もし転職の進め方がよくわからなかったり、短期間で転職したい方はご相談だけでもかまいません。ぜひ一度私たちにお話をお聞かせください。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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