社会不適合者の特徴7選と抱える課題の原因と解決策
「社会不適合者でも就職や転職はできますか?」「社会不適合者に向いている仕事は何でしょう?」
就職・転職エージェントの仕事をしていると、このような質問を受けることがよくあります。社会不適合者の特徴を知り、それに適した仕事を選ぶことで就職や転職は十分可能です。
この記事では職探しの参考になるよう、社会不適合者の特徴や解決策、向いている仕事などについて詳しくご紹介します。
社会不適合とは
社会不適合とは社会に適合できてない状態のことであり、適合できていない人を「社会不適合者」と言います。
具体的にはルールに従って行動するのが苦手で協調性がなく、社会の要求に応えられない人などが社会不適合者に該当します。
社会不適合者は他の人に合わせるのが困難なので周囲に溶け込めない場合が多く、浮いた存在になっていることも珍しくありません。
社会不適合者の特徴7選
社会不適合者によく見られる特徴は次の7つのです。
これらの特徴を幾つか備えていると思われる場合には、社会不適合者の可能性があります。とはいえ仮にそうだったとしても、自分を責めたりしてはいけません。
自分を責めすぎると身動きがとれなくなることがあります。こういった特徴があったとしても、取り組み方次第では就職することも十分可能です。まずは自分の特徴というものをつかみ、受け入れることから始めましょう。
協調性に欠けている
社会不適合者の代表的な特徴として挙げられるのが、「協調性に欠けている」というものです。
複数の社員が共同で業務を担当したり、プロジェクトに取り組んだりするようなときに、ひとりだけその輪に入らないで別の行動をとる人がいます。
チームワークが必要な現場において、そういった協調性のない存在は歓迎されません。また、飲み会や会社の行事などにほとんど参加せず、コミュニケーションを一切とろうとしない人も同様です。
知らないうちに他の人との間に壁を作ってしまったり、コミュニケーションに価値を見出せなかったりするような人は社会不適合者の可能性があります。
人間不信
社会不適合者によく見られる特徴が「人間不信」です。
基本的に他の人を信用していないので、相手に自分をさらけ出すようなことはできません。相手の行動を信頼できず、疑いの念をもったまま接します。
こういった行動は相手に対して不快な思いを抱かせるため、良好な関係には程遠い状態となってしまいます。コミュニケーションもうまくとれません。
仕事をするうえで、欠かせないのが相手に対する信頼です。疑い深すぎる人間は、仕事のパートナーとしてあまり歓迎されない存在だと言えるでしょう。
責任感が無い
「責任感が無い」というのも、社会不適合者の特徴の1つです。社会不適合者は、責任をとることを極端に嫌がります。
責任が発生しないよう平気で嘘をついたり、他の人に責任をなすりつけたりするのはよくある行動です。また、自分の間違いを認めることはほとんどありません。
このように責任転嫁することが多く、自分さえ良ければいいという人間に見えてしまうため、近づく人がいなくなってしまうのが社会不適合者です。また責任感が希薄なので、重要なポジションにはなかなかつけません。
自信過剰
意外に感じるかもしれませんが、「自信過剰」も社会不適合者の特徴の1つです。自信のある人間は頼もしい存在となる場合もありますが、社会不適合者は単なるナルシストであることが多いので厄介です。
自分の力量以上の仕事を引き受けたり、他の人の仕事に余計な口出しをしたりしますが、肝心の能力が伴いません。そのため他の人の迷惑となり、次第に敬遠されてしまうのが社会不適合者なのです。
特に親から甘やかされて育ったような場合に、自信過剰でプライドの高すぎる人間となる傾向が多く見られます。
劣等感を感じやすい
自信過剰と背中合わせな性格に、「劣等感を感じやすい」というものがありますが、これも社会不適合者によくある特徴です。
自信過剰とはまた違うベクトルで厄介なのが、強すぎる劣等感やコンプレックスです。劣等感が強いと何ごとにも消極的になりますし、失敗を恐れるあまり簡単なことさえできなくなることもあります。
劣等感はマイナス思考に陥る要因の1つです。マイナス思考は雰囲気が暗くなる場合が多く、失敗を前提として行動する人間は、周囲に悪影響を及ぼしかねません。
時間などのルールを守らない
基本的にルールを守るのが苦手なのが社会不適合者です。そのため「時間などのルールを守らない」というのも特徴として挙げられます。
時間を守るのは、社会人として最低限のマナーであり常識です。出社時間に何度も遅れるようでは仕事になりませんし、クライアントとの約束の時間を守らないというのは論外です。
個人の評価だけではなく、会社の評判も落としてしまいます。また時間を守るという意識が希薄なため、締め切りを忘れがちなのも社会不適合者の特徴です。
自分の都合が最優先であり、遅刻や締め切りの遅れで他の人の時間を奪うということに、良心の呵責をあまり感じません。
物事を継続することが出来ない
社会不適合者のもう1つの特徴に「物事を継続することができない」というものがあります。
なぜ継続できないのかというと、我慢することに慣れていないからです。業務やプロジェクトを継続して担当する場合、うまくいかなかったり、予想外の状況に陥ったりするのはよくあることです。
しかし社会不適合者はこういったときに辛抱できません。途中で投げ出したり、会社を辞めたりしてしまいます。また性格の合わない同僚や上司などと、我慢して仕事をするのも苦手です。
我慢できず継続するのが難しいという特徴が、社会不適合者が短期間で転職を繰り返す大きな要因となっています。
社会不適合者になってしまう原因
社会不適合者になる原因には生まれ持った気質という内的要因と、成長過程で遭遇する外的要因があります。自分がどちらかを知り、それに応じた対策をとるのが賢明です。
生まれ持った気質
生まれ持った気質が、社会不適合者の原因となることは珍しくありません。代表的な気質としては、パーソナリティ障害が挙げられます。
パーソナリティ障害は3つのタイプに分けることが可能です。1つ目は親密な関係の構築が困難なタイプで、不信や疑い深さ、孤独を好むなどの特徴があります。
奇妙で風変りに見えますし、対人関係でトラブルになることも多々あります。2つ目は感情的で移り気に見えるタイプです。
他の権利を侵害するなどの、法的問題を繰り返したりします。また、他人の注意を引くために演技したり、自信過剰に振舞ったりするのもこのタイプです。
3つ目のタイプは常に不安で内向的なのが特徴です。他者からの批判や拒絶をとても怖がります。細部にこだわりすぎて、締め切りに遅れてしまうのはこのタイプです。
これらのパーソナリティ障害は精神疾患であり、改善するためには専門機関に頼る必要があります。
パーソナリティ障害以外の生まれ持った気質としては、アスペルガーやADHD(注意欠如・多動症)、学習障害などの発達障害が挙げられます。
自分が発達障害かもしれないと感じるような場合にも、専門機関に相談するとよいでしょう。
厳しいしつけやいじめの経験
親からの厳しいしつけが、社会不適合者の原因となることがあります。しつけが厳しすぎる場合、親の顔色をうかがうのが癖となり、親の機嫌を判断基準とするようになります。
親が怒らないことが自分にとっての正解となるので、親がいない状況では何をすればよいのか分かりません。
ある意味自分を見失っているのが、厳しいしつけによる社会不適合者なのです。またこれは、いじめの経験によっても生じます。
どちらの場合も本来の自分というものがつかめない状態に陥るため、社会に適合することが難しくなっていきます。
厳しいしつけやいじめによって社会不適合者になったのならば、まずは自分が本当は何をしたいのか見つめ直すのが大事です。
他者の判断ではなく、自分の判断でものごとに向き合えるようになりましょう。自分の好きな分野を見つけ、それに邁進するのも1つの方法です。
過保護な環境で育った
厳しいしつけとは反対に、過保護な環境で育つのも社会不適合者の原因となり得ます。過保護すぎる環境は、子供の自主性を抑えてしまいます。
というのは、親がなんでもしてくれるので、自主性や自立心がないまま育ってしまうからです。
子供の自主性を重んじるのは、子育てにおいてとても重要です。自主性のない子供は、ひとりでは何もできない大人になる可能性があります。
また自立心がないまま成長してしまった場合、ストレスや逆境に弱い人間になることがあります。
もうひとつの問題点は、過保護な環境で育つとプライドが高く自信過剰な人間になりかねないということです。
何をしても褒められるという環境は、自分の正確な力量を知ることを困難にしてしまいます。自分の非や間違いを認め、謝罪するといった経験もできません。
過保護な環境が社会不適合者の原因となったと思われるときには、まずは親離れをしてひとり立ちすることを目指しましょう。
それが難しい場合には、あまり他の人と関わらない仕事を選ぶとよいでしょう。たとえばリモートワークでできる仕事ならば、さまざまなストレスが減少する可能性があるのでおすすめです。
向いている仕事8選
社会不適合者であっても、仕事を得て安定した生活を送ることは十分可能です。とはいっても、ある程度仕事を選ぶ必要はあります。
就職・転職エージェントとしての経験上、社会不適合にも向いていると言える仕事は次の8つです。これらの仕事の中から自分に適したものを選択し、働いてみましょう。
ライター
フリーランスのライターは、執筆する場所や時間に縛られません。締め切りさえ守れるのならば、好きな時間に働くことが可能です。
パソコンとネット環境さえあれば、自宅はもちろんネットカフェなどでも働けます。ネットを通じて連絡をとるのが一般的であり、余計な対人関係に煩わされる心配もありません。
ひとりで黙々と作業ができるのもよい点です。このようにフリーランスのライターは、さまざまな点で社会不適合者に向いています。もともと文章を作成するのが好きな場合には、特技を活かせる仕事という点でもおすすめとなります。
エンジニア
フリーランスとして、Webエンジニアの仕事を請け負う人たちが増えています。Webサイトを制作するエンジニアなどはライターと同じく、パソコンとネット環境があれば好きな時間と場所で仕事ができます。
また、Webアプリケーションを制作するエンジニアも同様です。納期さえ間に合えばよいというのは、比較的時間にルーズな社会不適合者にとってとても向いています。
リモートワークなら通勤しなくてもよいですし、ネット講座などで、独学でのスキルアップが可能なのもメリットです。
ただしエンジニアの種類によっては、月に何回か出社しなければならない場合があります。仕事を探すときには、出社の頻度なども確認するようにしましょう。
配達員
配達員の仕事にもいろいろありますが、社会不適合者に向いているのは人との接触が少ないタイプの配達員です。
新聞配達や牛乳配達などは、基本的に専用の入れ物に入れるだけでいいので、人との関わりを最小限にすることができます。
また、トラックの運転手もある意味では配達員です。業務に関する指導や研修がすんだ後は、ほとんどの場合ひとりでの運送作業となります。
必要以上の会話がいらないため、ひとりを好む人には特におすすめです。
ただし配達員であってもトラックドライバーであっても、集金業務や勧誘業務なども任されるような職場は避けるのが賢明です。面接の際には、仕事の内容までしっかりとチェックするようにしましょう。
飼育員
動物を飼育する飼育員もまた、社会不適合者に向いています。相手が動物なので、人に対するようなプレッシャーを感じずにすみます。
もともと動物が好きな人にとっては、理想的な職業だと言えるでしょう。飼育員の主な仕事先は動物園や動物を扱うテーマパークであり、檻の清掃や食事の世話、健康管理などを担当します。
飼育員をするうえで覚えておかなければならないのが、動物は話せないという点です。日頃から動物の動きや鳴き声などに気を配り、異変がある場合には対応する必要があります。
動物たちに対して無関心なようでは、飼育員としては失格です。飼育員の求人は狭き門でもあるので、まずはバイトの募集に応募して経験を積むとよいでしょう。
警備員
人とできるだけ関わりたくない場合、警備員になるのも1つの方法です。完全に会話をしなくてもすむ、というわけではありませんが、必要最低限の会話で十分なのが警備員のメリットです。
ただし警備員になるためには、研修を受ける必要があります。また現場によっては、トランシーバーなどで会話しなければならない場合もあります。
慣れてくれば難しいものではありませんが、そういった会話も苦手なようなら事前に勤務先などを調べておくのが賢明です。
また警備員の仕事上、勝手に持ち場を離れるのは厳禁です。とはいえ基本的に指示された仕事をこなせばよいのが警備員なので、ある程度辛抱できる人なら警備員はおすすめとなります。
ライン業務
黙々と作業するのが苦にならない人に向いているのが、工場でのライン業務です。ほとんどの場合は単純作業であり、決められた作業さえこなせれば問題ありません。
頻繁な会話を必要とせず、他人との関わりが少ないライン業務は、できるだけ会話したくないという社会不適合者にも適している職業です。
ライン業務なら室内での作業なので、天候が気にならないのもメリットです。またライン業務は、比較的求人の多い仕事でもあります。
データ入力
ライン業務と同じく、淡々とした作業が苦にならない人に適しているのがデータ入力です。クラウドソーシングの案件ならば、自宅で好きな時間に作業することができます。
基本的に数字を打ち込むだけの作業であり、難しい手順を覚える必要もありません。
誰とも会話せずにすみますし、自分のペースでできるのもデータ入力のメリットです。単価は安いですが、すきま時間を有効活用できるデータ入力は、クラウドソーシングに慣れるという点でもおすすめです。
調理
料理をするのが好きな社会不適合者に向いているのが、厨房での調理業務です。決められた手順で調理をしさえすれば、誰にも気兼ねなく仕事ができます。
自分ひとりが調理をするような職場の場合には、ほとんど会話しなくてもすむでしょう。
料理のスキルがアップすれば、自分の店を持てるようになるかもしれません。ただし上下関係や師弟関係にうるさい職場は、余計なプレッシャーを感じる可能性があるので注意が必要です。
問題の解決に向けて
社会不適合者が苦労を感じるのは、仕事に関するものだけではありません。まわりに馴染めず、他者とうまく折り合いをつけられないのでは、生活をしていくだけでもストレスがたまります。
とはいえ社会との接点を、完全に遮断したまま生きていくことは不可能です。理想とする生活を送るためには、ある程度の工夫や努力が必要となります。
ではどうすれば、社会不適合者としての問題を解決し、理想的な生き方に近づくことができるのでしょうか?
人と出来るだけ話したくない
人とできるだけ話したくない場合、買い物は無人のレジを設置しているスーパーなどを利用するようにしましょう。
近くにないときには、できるだけネットで買い物をし、実店舗の利用頻度を減らします。通販に関しては、置き配送を活用すれば配達員と会話をせずに受け取ることが可能です。
電話は携帯電話のみとし、SNSの通知は切っておきます。というのは、SNSでのやりとりは精神的負担となることがあるからです。
食事は外食を控え、自炊したり、デリバリーを活用したりするとよいでしょう。また動画配信サイトを利用すれば、映画館に出向かなくても映画を鑑賞できます。このようにして人との接触を減らすことで、リラックスして生活できます。
仕事に関しては、できるだけひとりで完結する職業を選ぶのがおすすめです。チームで取り組む仕事はコミュニケーションが必要不可欠なので、会話をしたくない人にはあまり適していません。
リモートワークが可能ならば、積極的に活用しましょう。出社する必要がないので、会話をしなくてすみます。また、通勤時のストレスを回避できるのもよい点です。
その他
社会不適合者が社会の中でうまく生活をしていくコツは、一般的なマナーを身につけることです。
たとえば挨拶するというマナーを覚え、実践するだけでも周囲に与える印象が変わります。「おはようございます」と「お疲れ様です」から始め、徐々に挨拶のレパートリーを増やしていきましょう。
また、他の人が話をしているときに、途中で割り込むのはマナー違反です。言いたいことがあったとしても割り込まず、最後まで話を聞きましょう。
会話をするときに、相手の目を見て話すのも大切なマナーです。もうひとつ覚えておきたいマナーは、他人の悪口を言わないことです。これらの基本的なマナーを守るだけでも、周囲との軋轢を減らせます。
自分というのがつかめない人の場合は、考えたことを言語化して保存するのが効果的です。日記などに本音を書き込むことで、自分が本当は何を求め、どう感じているのかがつかめるようになります。
言語化により、思いもよらない発見があるかもしれません。ここで気をつけたいのが、自分に嘘をついたり、見栄をはったりしないことです。できるだけ飾らず、ありのまま書き込むのが肝心です。
まとめ
社会不適合者の場合、生活するうえでいろいろと不安に感じることもあるでしょう。悶々として、何も手につかなくなるかもしれません。
そこから抜け出すコツは、少しずつでも構わないので前進することです。頼りになる存在がいるようなら、助けを求めるのもよいでしょう。
家族や友人には相談しづらい場合には、その道の専門家にお願いするとよいでしょう。悩みの原因は多種多様なものですが、その中でも仕事は生活していくうえで、最も外せないものの1つです。
仕事に関する悩みがある場合には、就職や転職に関するプロ集団である弊社に簡易登録し、気軽に利用してみることをおすすめします。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
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