新卒で仕事を辞める4つのリスクと辞めるべきかの判断基準
「仕事辞めたいけど、新卒で入社したばっかりだしな・・・」とお悩みの方もいらっしゃることと思います。
厚生労働省「新規学卒者の離職状況」によれば、平成29年度の入社後1年目の離職率は15.5%、2年目で12.3%、3年目で10.6%となっており(大卒、短大卒、高卒の平均)、入社してすぐに退職している方は決して少なくありません。
家族の期待に応えるため、友人に差をつけられないためなど、焦って就活を進めたことから入社先に違和感を覚えている方は多いです。
しかし皆さんの予想通り、新卒者が仕事を辞めることにはそれなりのリスクが伴います。
そこで本記事では新卒で仕事を辞めるリスクと新卒で仕事を辞めるべきかの判断基準をご紹介いたします。少しでもお役に立てれば幸いです。
新卒に多い退職理由とは?
新卒で仕事を辞めたいと考えている方には特に下記のような理由が見られます。
(1)仕事内容が合わなかった
(2)人間関係の悩み
(3)労働環境が劣悪だった
(4)社風が合わなかった
事前の自己分析や職種分析の甘さから仕事や社風とのミスマッチが起こったり、実際に入社してみたら労働環境が劣悪だったなどの理由で退職を考える新卒者は多いです。
また学生時代とは全く違う環境の中で人間関係に悩む方も多く、特に最初の3ヶ月くらいはこれまでの生活とのギャップに戸惑うことも多いようです。
新卒で仕事を辞める4つのリスク
新卒で仕事を辞めることは決して悪いことではありませんし、間違った選択でもありません。特に仕事が原因で心身の健康を害してしまったという場合には退職も必要な選択肢のひとつです。
ただし、皆さんの予想通り新卒で仕事を辞めることにはリスクが伴います。
(1)「早期退職する人材」というレッテルを貼られる
(2)「新卒採用」でも「中途採用」でもない微妙な状態になる
(3)同年代の社員との差が発生する
(4)転職後に後悔しやすい傾向がある
「早期退職する人材」というレッテルを貼られる
まず、新卒者が今の仕事を辞めて転職活動を行った場合、企業から「すぐに早期退職する人材」というレッテルを貼られ転職活動に支障が出るリスクがあります。
企業が従業員を一人雇ることには研修期間の給与や各種保険料、指導係の従業員の給与や稼働時間など莫大なコストがかかるため、企業はできるだけ長く自社で活躍してほしいと考えています。
「一つの仕事を続ける忍耐力がないんじゃないか」
「嫌なことがあったらすぐに辞めてしまうのではないか」
早期退職する人材というレッテルを貼られることでこのようなイメージを企業に植え付けてしまうことになるため、書類選考で落とされてしまう可能性も高まります。
「新卒採用」でも「中途採用」でもない微妙な状態になる
また新卒で仕事を辞めた場合は新卒とはいえず、かといって即戦力となるようなスキルや経験があるわけでもないため、「新卒採用」でも「中途採用」でもない微妙な状態(第二新卒)になります。
【第二新卒とは】
一般的に、学校を卒業後新卒で入社した職場を3年未満で退職、転職する人を指す。4年制大学卒業の場合は25~26歳、高卒の場合は21~22歳くらいまでが該当する。
転職が当たり前になりつつある現代においても、自社の考え方や仕事の進め方を一から教育しやすい新卒就活生の需要は非常に高いです。
一度就職した経験があるとなれば新卒とはいえず、実質未経験者として扱われますが、先ほどお伝えしたように早期退職した事実があるためイメージはあまりよくありません。
経験者といえるほどのアピールポイントも持ち合わせていないことが多いため、転職に差し支える可能性があるのです。
同年代の社員との差が発生する
新卒で仕事を辞めると同年代の社員との差が生じてしまうリスクもあります。
運よくすぐに転職先が見つかったとしても同年代の新卒入社組と比較すると数か月以上リードされている状態からのスタートになります。
スタートの切り方はその後のモチベーションにも大きく影響する他、人によっては同年代の社員に対して壁を感じてしまい人間関係の悩みに繋がることも考えられます。
転職後に後悔しやすい傾向がある
なお、新卒で今の仕事を辞めることに関してさほど深く考えないまま転職してしまった場合、再び自分と合わない職場についてしまい、後悔してしまうリスクがあります。
一度仕事を辞めたいと考えるようになると、「こんな仕事がしたい」というポジティブな気持ちよりも「退職したい」という気持ちが先行してしまい、焦って転職活動を進めてしまうケースはよくあります。
自己分析や企業・職種分析などにしっかりと時間を割かず、早く辞めたいからと焦って転職先を決めてしまうことで、「こんな業務内容だとは思わなかった」「これなら前職の方がマシだったかも」と後悔することに繋がります。
以上の理由から、新卒で仕事を辞めることにはそれなりのリスクが伴いますので、仕事を辞めた場合のメリットと天秤にかけたうえで判断するようにしましょう。
新卒が仕事を辞めるべきかの判断基準
とはいえ、状況次第では新卒で仕事を辞めることが功を奏する場合があります。仕事を辞めるべきか否かはどのような基準で判断すれば良いのでしょうか?
下記の2つのうち、1つでも該当した場合には新卒で仕事を辞めるべきといえるでしょう。
(1)辞めることで今抱えている問題が解決する場合
(2)体調を崩している場合
辞めることで今抱えている問題が解決する場合
まずは、今の仕事を辞めることで今抱えている問題が解決することが明確な場合です。たとえば下記のようなケースが考えられます。
・労働環境が劣悪
└毎日のように長時間労働を課せられる
└有給を取らせてもらえない
└ハラスメントが横行している
└離職率が高い
└給与が正しく支払われない
・不当ないじめに遭っている
・どうしても社風が合わない
└実力を評価してほしいのに勤続年数が重視される
└部署の集まりに半ば強制的に参加させられる
・職場に将来性が感じられない
└先輩の給与が数年間上がっていない
└離職率が改善されていない
└IT化が進んでおらず効率的でない
└改善要望を伝えても動いてもらえない
これらのケースであれば転職することで改善される可能性が高いです。
細かい自己分析を行って「自分が働くうえで何を重要視しているのか」を明確にしたうえで、企業分析で「自分の考え方と方向性が合致しているか」を細かくチェックすることが必要になります。
体調を崩している場合
そして、精神的あるいは肉体的に体調を崩している場合も退職を選択肢のひとつに加えることを検討してください。
「体調が悪いからって退職するなんて甘えだから・・・」などと抱え込む必要はありません。生きていく上で何よりも大切なのはご自身の心身の健康です。
ここで無理をすることによって今後の人生を通して働くことに支障をきたしてしまう可能性もありますので、無理をしないことが大切です。
ただしすぐに退職を検討するのではなく、長めに有給休暇を取得したり休職するなどして休息の時間を設けるのもひとつです。体調が回復したらまた同じ職場で働けるようになるかもしれません。
もし職場が原因で体調を崩したと考えている場合には、改めて「この職場を辞めて転職することで今の問題は解決するのか」を今一度冷静になってじっくりと考えてみることをおすすめします。
第二新卒としてスムーズに転職する方法
さて、新卒で仕事を辞めて第二新卒として転職活動を進めていく場合、どのような工夫をすればスムーズに転職先を見つけることができるのでしょうか?
(1)最低限のビジネスマナーを習得してから辞める
(2)熱意を伝えて早期退職の懸念を払しょくする
(3)第二新卒に特化した転職エージェントを活用する
最低限のビジネスマナーを習得してから辞める
まずは、最低限のビジネスマナーを習得してから辞めることが挙げられます。
第二新卒は中途採用枠への応募にはなりますが、特に前職での勤続年数が1年未満程度の場合は実質未経験者として扱われるため、新卒が比較対象となります。
そのため、第二新卒にはあって新卒にはない強みをアピールする必要があるのです。そのひとつが最低限のビジネスマナーとなります。
新卒の場合は初期の研修を経て仕事の進め方やビジネスマナー全般を学びますが、実際にある程度業務を繰り返していかなければ体に馴染みません。
その点、第二新卒の場合は最初からそれらを習得しているため、企業としては余計な研修費用がかからないメリットがあるのです。
できるだけ最低限のビジネスマナーを習得した状態で今の仕事を退職するのがベターといえます。
熱意を伝えて早期退職の懸念を払しょくする
次に、転職先への熱意を伝えて早期退職の懸念を払しょくすることが重要です。
企業分析を細かく行い、その企業が求めている人物像や掲げている理念、事業に対する考え方を理解し、それらを自分の志望動機に絡めましょう。
その企業について深く理解を深めようとしている姿勢を見せたり、より明確な志望動機を伝えることで「前職は早期退職したかもしれないけど、うちでは長く頑張ってくれそうだな」と考えてもらうことができます。
第二新卒に特化した転職エージェントを活用する
最後に、第二新卒に特化した転職エージェントを活用することが非常に有効です。
【転職エージェントとは?】
専属のキャリアアドバイザーが転職活動の準備~入社までをサポートしてくれるサービスです。
カウンセリングを通じて自分に合った仕事を紹介してもらうことができ、履歴書・面接対策や面接日程の調整などを代行してもらえます。
転職エージェントを利用すれば求人紹介の他、受ける企業ごとの書類・面接対策のアドバイスをもらうことができ、ほとんどのサービスが無料で利用できます。
おすすめなのは、第二新卒に特化した転職エージェントを複数利用することです。それにより選択肢の幅をより広く確保でき、「本当に自分に合った職場」と出会いやすくなります。
一例として、私たち第二新卒エージェントneoでは第二新卒に特化してサポートを行っている他、このようなメリットがあります。
ご紹介する企業はプロの観点で厳選しているため、ブラック企業を紹介される心配はありませんし、気になる求人がなければ利用をやめることもできます。
もし転職の進め方がよくわからなかったり、短期間で転職したい方はご相談だけでもかまいません。ぜひ一度私たちにお話をお聞かせください。
新卒が仕事を辞めずに続けるコツ
最後に、「大変だけどとりあえずもう少しだけ頑張ってみようかな」と考えた方へ、新卒が仕事を辞めずに続けるにあたってのコツをご紹介します。
・一度したミスは繰り返さないよう改善策を練り、実行する
・自分からコミュニケーションをとっていく
・食事、睡眠などの健康管理を徹底する
・しんどい時はしっかり休み、無理をしすぎない
・プライベートを充実させる
一度したミスは繰り返さないよう改善策を練り、実行する
仕事に対するモチベーションを下げる原因として、頻繁にミスを指摘されたり注意を受けることが挙げられます。
それを回避するためにも一度したミスを繰り返さぬよう改善策を練り、実行することが大切です。
もし「毎度違うミスをしては怒られる」という場合であっても、めげずに改善策を練って実行するを繰り返してみましょう。数か月もすれば指摘される頻度はかなり減ってくるはずです。
また改善策がわからないという場合には先輩などに相談して一緒に改善策を練ってもらいましょう。
自分からコミュニケーションをとっていく
次に、人間関係での悩みを回避するという意味で自分から積極的に周りの人とコミュニケーションをとっていくということが重要です。
人間関係の歪みは「自分が相手をよく理解できていない」「相手に自分を理解してもらえていない」「自分の常識を相手に押し付けている」ことから生じている可能性があります。
そのため自分から積極的に周りの人とコミュニケーションをとり、お互いの理解を深めるのが得策です。
その他、苦手な人の普段の行動や言動、考え方などを観察して「あ、あの言動に悪気はなかったんだ」「あの人なりに気を遣ってくれてるんだな」などと理解を深めることも有効です。
食事、睡眠などの健康管理を徹底する
仕事のモチベーションを持続させるには、大前提として心身を健全な状態にしておくことが大切です。
毎日の食事や睡眠をないがしろにしてしまうと無意識のうちに無気力になっていき仕事にも支障が出ますので、特に抜いてしまいがちな朝ごはんをしっかり食べて栄養補給を行ったり、十分な睡眠時間を確保することが重要です。
しんどい時はしっかり休み、無理をしすぎない
また、必要な時に必要な休息を取らないと無気力になって仕事に身が入らなくなり、ミスが増えてさらにモチベーションが下がるという悪循環に陥ります。
「なんか体がしんどいな」「最近ずっと気分が落ち込んでるな」と感じた場合には、無理をしすぎずに有給休暇を取得するなどして休息時間を設けましょう。
プライベートを充実させる
最後に、働いていくにあたっては適度にストレスを発散させたり、精神面を健全に保っておくことが必要です。プライベートを充実させることで、結果的に仕事へのモチベーションを持続させることができます。
仕事終わりに楽しみを用意しておいたり、休みの日は思いっきり体を動かして仕事のことはできるだけ考えないようにするなど、自分の好きなようにプライベートを充実させることが大切です。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう!