社会復帰が出来ない理由

社会復帰したいけれどできない、そんな悩みを持っているニートは数多くいます。どうして再び働き始めるのが難しくなるのか、それは本人の内面にある不安感が大きな壁になっているからです。

ここでは、特に不安を感じる要因について見ていきます。

社会に馴染めるかが不安

一定期間仕事をせず、家族以外の人とほとんど関わらない生活を送っていると社会から隔絶されたように感じられて、再び社会に出て行くことに強い恐怖を感じるようになります。

この恐怖感や不安感が本人の足を止めてしまう大きな理由の一つです。

特に就職活動で失敗したり、一度は社会人になったものの挫折してしまったなどの経験があると、社会から拒絶されていると感じる人も少なくありません。そうなると、馴染めるだろうかという不安はますます大きくなってしまうでしょう。

体力的に心配

体力面に不安があるという人もいます。ニートになり、家に閉じこもって生活していると当然体力は落ちますし、生活習慣も乱れがちになります。結果、以前よりも疲れやすくなり、働くことを躊躇してしまうようになるでしょう。

たとえ肉体労働でなくても働けば体は疲れますし、働く場所によっては電車に乗ったり車を運転するといった移動に関する疲れも生じます。

「ニートになる前でさえヘトヘトになりながら働いていたのに、体力が落ちた状態で働くなんてとても無理」と諦めてしまうケースも多いです。

もちろん、うつ病やパニック障害など病気が理由でニートになった人は、より体力面への不安を感じやすいでしょう。また発作が起きるかもしれない、倒れるかもしれないといった不安もあり、社会復帰から遠のいてしまうのです。

人と話すのが苦手

「コミュニケーションが苦手」というのは、多くのニートが抱えている悩みの一つです。どんな職場であっても、最低限人とのやり取りは必要になります。

仕事に関することだけ話せばいいと自分では思っていても、相手が関わってくれば無視する訳にはいきません。

ただでさえ話すのが苦手なのに、長く家族以外の人と接していないとなると苦手意識はより強くなってしまうでしょう。

また、人間関係のトラブルを経験していると会話が苦手だという意識はより強くなります。

「学校でいじめられていた」「職場で先輩にずっと怒られていた」「会話の輪に入れず同僚と上手くいかなかった」といった経験をしていると、「また同じようなことが起こるのでは」と不安感を強く持ってしまいます。

他にも、ニートだったことを理由に見下されるのではないかという不安を感じる人もいます。

ニートに対して「怠けている」「甘えだ」と決めつけている人は実際におり、そうした不安を助長するようなニュースや情報が飛び交っていることも本人の不安感や苦手感を増やす理由となっています。

社会復帰に必要なステップ

ずっと働かずにいた人が、突然外に出て働き始めるのは簡単なことではありません。無理をした結果、「やっぱり無理だった」とニートに戻ってしまうこともあり得ます。

大切なのは、社会復帰を目的に据えた上で段階を踏んで少しずつ動き始めることです。ここでは、社会復帰のために必要なステップをご紹介します。

自己分析

まず、自分を深く見つめ直してみましょう。最初に考えるべきは、社会復帰を目指す理由です。周囲から言われたからではなく、自分がこれだと思う理由を探しましょう。

「お金を稼ぎたい」というのは大抵の人にとって真っ先に出てくる理由ですが、そこから一歩進んで「将来に備えたい」「欲しいものがある」「行きたい場所がある」などお金を得てどうしたいかまで考えておくと自分の軸が決まりやすくなります。

「家族を安心させたい」「人と繋がりたい」「結婚したい」というのも、もちろん立派な理由です。理由が明確になれば目標を立てることができ、目標ができればそこに向かって動きやすくなります。

自己分析を行って自分が何を重視しているのか知っておくことは、求人探しや面接にも役立てることができます。

何故ニートになったのか、その理由をよく考えてみることも大切です。「学生時代から引きこもりがちだった」「就職活動が上手くいかなかった」「職場で嫌なことがあった」など、理由は人それぞれにあるでしょう。

こちらもできるだけ具体的に考えることが大切です。例えば、単にストレスで仕事を続けられなくなったというだけではなく、どんなときに一番ストレスを感じたか、何が一番辛かったかといったところまで深掘りします。

時にトラウマと向き合う辛い作業になりますが、そうすることで自分が避けるべきポイントが見えてくるでしょう。

業界研究

業界研究とは、社会にある業界について詳しく調べ、その種類や特徴について理解を深めることを言います。医療業界、自動車業界、運送業界などいろいろな種類がありますので、詳しく調べていきましょう。

単に製造業とあっても、造っているものによって大きく特徴が変わる業界もあります。業界研究はまず業界全体を大きく見渡し、そこから少しずつ調べる対象を狭くしていきます。

例えば、飲食サービス業界であれば、まず業界全体を見た後、そこからテイクアウト、宅配サービスなどと範囲を狭めていくことになります。

まず全体を見ることでその業界の現状を理解し、幅広く見ることで新しい興味を広げることに繋がります。社会に目を向けることで、今の自分の興味の先を見つけることができるでしょう。

業界はかなり数が多いため、細かく見ていると時間だけが過ぎてしまうことになります。

気になる部分だけ調べていくというのも一つの方法ですが、本格的にやりたいならセミナーに参加したり、私たち就職エージェントを利用するのがおすすめです。外に出たり、人とコミュニケーションを取るきっかけにもなるでしょう。

徐々に社会との接点を持つ

ずっと家に引きこもっていたのに、突然働き始めるのはかなりハードルが高いです。まずは徐々に外に出て、社会との接点を持つようにしましょう。

いきなりフルタイムの正社員として働くのは体力的にも精神的にも厳しいですので、まずは週2～3日のアルバイトを始めるのが良いでしょう。

労働に慣れることができますし、働いているうちに体力も戻ってくるはずです。自宅でできる在宅ワークを始めてみるのもおすすめです。

とはいえ、短時間であってもいきなり働くのは難しいという人も少なくないでしょう。全く外に出ていなかったという場合は、まずは軽い散歩から始めてみましょう。

そこからステップアップして、図書館に行ったり買い物に行ったり、少しずつ家の外にいる時間を増やしていきましょう。歯医者や美容院に行くのもおすすめです。

身なりを整えるという意味もありますが、自分で調べて予約を取り、時間通りに決められた場所に行くという練習になります。大切なのは、とにかく外に出ることです。

外出すれば必然的に歩くことになりますので気分転換になりますし、日の光を浴びると気持ちが前向きになります。一人で外出するのが難しい場合は、家族や友人の力を借りてみましょう。

「自分は働いてないから」と外に出たり、遊びに行くことに罪悪感を感じる人も多いですが、お店でお金を使うことは立派な社会参加です。

理由がないと出かけられないという人は、習い事を始めてみるのも良いでしょう。

仕事に役立つようなパソコンスキルやビジネスマナーを学びにいくのももちろん良いですが、直接仕事と結びつかないような楽器やクラフト、スポーツなどを学ぶのもおすすめです。

好きなことをしていると自然と気持ちが明るくなり、前向きになれるでしょう。

就職活動を開始する

働く準備が整ったら、いよいよ仕事を探して本格的な社会復帰を目指します。しかし、やみくもに突き進んではいけません。

ニートが仕事探しをするとき、「高望みしてはいけない」「採用してくれるならどこでもいい」と必要以上に自分を低く見積もって就職活動を進め、結果ミスマッチを起こして仕事が続かないことも珍しくないからです

「働き続けられるかどうか」を意識して、自分が働きやすい職場を探すことが大切になります。就職活動を行う際は、まずどこに重点を置くか決めましょう。

企業を選ぶときは給与、仕事内容、将来性の3つを検討することが多いですが、それ以外にも自分が重視したいポイントを押さえることが大切です。

例えば、体力に不安があるなら通いやすさや休みやすさ、在宅ワークの可否などがポイントになるでしょう。人間関係に苦手意識があるなら、一人で作業を進めることができる仕事が選択肢に入ってきます。

こうした自分なりのポイントを探るときは、前述の自己分析が大きな判断材料となります。

福利厚生や将来性、安定性から正社員になりたいと思うのは当然の気持ちですが、そこに集中しすぎて選択肢を狭めてしまわないようにしましょう。

場合によっては、アルバイトや派遣社員といった働き方が自分に合っていることもあります。アルバイトはシフト制が多く、働く時間を自由に決められる働き方です。

短期間や短時間のものもありますので、自分に合った職場を探しやすいというメリットもあります。派遣社員もある程度自分の裁量で仕事をすることができる働き方です。

これらの働き方は不安定ではあるものの、体力に自信がない人や体を労働に慣らしたいという人にはおすすめの働き方です。正社員は拘束時間が長いことを頭に入れておき、自分に合う働き方をしっかりと考えましょう。

社会復帰におすすめの仕事3選

社会復帰を目指す際は、できるだけ働きやすい業界を選んだ方が良いでしょう。ここでは、おすすめの仕事を3つご紹介します。

サービス業

ニートの社会復帰の第一歩として、サービス業はおすすめです。理由は単純明快で、サービス業は業界全体が人手不足だからです。

常に働く人が足りていないため、場合によっては学歴職歴不問、未経験でも採用してもらえる場合があります。特別な経験や難しい作業を要求されることも少なく、始めやすい仕事だと言えるでしょう。

とはいえ、働く以上人手不足の理由についても知っておかねばなりません。サービス業界が慢性的に人手不足の理由、それは離職率が他の業界に比べて圧倒的に高いからです。

人を雇うそばから辞めていくのは、それだけ仕事が過酷で労働条件が悪い会社が多いということでもあります。

「とにかくどこでもいいから採用して欲しい」というなら狙ってもいいかもしれませんが、仕事内容や労働条件についてはよく確認する必要があるでしょう。

ITエンジニア

IT業界も採用されやすいという理由から社会復帰時に勧められることが多い業界です。ITは成長過程にあり、特にエンジニアは需要が多くなっています。

また、在宅やリモートワークなどを取り入れている会社が多く、スキルを磨けば将来独立して在宅で仕事ができるなど、外で仕事をすることに不安がある人に嬉しい条件もあります。

学歴や職歴を重視しないベンチャー企業が多いというのも業界の特徴の一つで、無職期間があっても採用されやすいです。

ただしベンチャー企業が多いということは、マニュアル化や研修が未整備の会社も多いということです。

未経験から飛び込むのはリスクが高いと感じるなら、事前に資格を取得したり、スクールで勉強するなど準備を進めましょう。

製造職

製造業のライン作業もおすすめの仕事です。ライン作業は担当する作業だけを延々繰り返すため、全体を見て自分から仕事を探したり、他の人とコミュニケーションを取る必要がほとんどありません。

製造ライン作業は、具体的に何を造っているのかで仕事内容がかなり変わります。自動車工場のライン作業なら部品組み立てや機械加工、細かい部品の取り付けや検査を行います。

自動車をはじめとした工場製品のラインはかなり詳細なマニュアルが用意されていることが多く、未経験でも働きやすい環境になっています。

食品工場のライン作業は募集が多い仕事ですが、取り扱う食品によって仕事内容が変わります。飲料品や菓子類といった加工食品はもちろん、魚や肉といった生鮮食品を扱うラインもあります。

また、弁当を作る工場では、食材カットや盛り付けを行うこともあります。食品工場は衛生管理を徹底しており、そうした環境で働くのが苦ではないか、自分で判断する必要があるでしょう。

工場の中には24時間稼働しているところもありますので、勤務時間を選ぶことができるのも大きなメリットとなります。

社会復帰をサポートするサービスの利用が便利

一人で社会復帰を目指すのは難しいことも多いです。自己分析や業界研究がうまくいかなかったり、応募企業をなかなか絞り込めなかったり、採用試験に通らないなど、様々な壁が立ちはだかります。

一人で進めるのが難しいときは、サポートしてくれるサービスを利用するのがおすすめです。ここでは、仕事を見つける際に利用できるサービスをご紹介します。

ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)は、ニートや引きこもりの就労支援を行っています。求職者登録を行うことで、求人の紹介や就活のサポート、相談といったサービスを利用することが可能です。

ハローワークの利点は拠点が全国にあり、その地域に根ざした求人を多く持っているという点です。面接や履歴書対策など、就職活動に対するサポートも受けることができます。

また、ニートにとって特に嬉しいのが条件を満たすことで受けることができる職業訓練です。給付金を受けながら受講することができるため、無理なく働くためのスキルを身につけることができます。

この他にも、厚生労働省の委託機関である「地域若者サポートステーション」や都道府県が実施している「ジョブカフェ」も行政機関が提供しているサポート機関です。

求人紹介や就職相談などのサービスを受けることができます。

求人媒体

求人媒体とは、求人情報を掲載して応募者を集める媒体のことです。採用したい企業と就職したい希望者を繋ぐ役割を果たしており、その他にもいろいろなサービスを行っています。

インターネットが発達した現在は、求人サイトの形態を取っているところが多いです。ニートが就職先を探す場合もこの求人サイトを利用することが多いですが、ここで大切なのが自分に合ったサイトを見つけることです。

現在Web求人サイトは非常に数が多く、それぞれに得意とする分野や業界があります。全てのサイトに登録することは現実的ではありませんので、ニートでも利用しやすいところを探す必要があります。

まずは実際に求人を見てみましょう。求人情報にはいろいろな情報が記載されていますが、それが詳細であればそれだけ応募先の企業について多くのことを知ることができます。

「未経験歓迎」「入社後研修充実」といった記載があれば、ニートであっても働きやすい環境と言えるでしょう。また、求人検索がしやすいかどうかもチェックポイントです。

求人が豊富にあっても、自分に合った求人に辿り着きやすいかはまた別の問題です。

ニートであっても応募できる求人が簡単に探せるかどうか、検索機能を実際に使って確認しておきましょう。求人探しに時間がかかると、意欲を削がれてしまう可能性があります。

求人媒体によっては、ニートの社会復帰に力を入れているところがあります。見分けるポイントは、ニート向けのコンテンツが充実しているかどうかです。

求人サイトにはコラムや解説が公開されていることが多いですが、無職期間があるときの面接での振る舞い方や履歴書の書き方など、ニートにとって有益な情報が多いかどうかはサイト選びの一つの基準となるでしょう。

特にニートは色眼鏡で見られることが多く、面接での振る舞いや受け答えは必ず把握しておくべき事柄です。そうした情報を提供しているところであれば、利用しやすい可能性が高いでしょう。

エージェント

エージェントは、まず利用者とエージェントが面談を行い、その後おすすめの求人を紹介してくれるというサービスを行っています。

利用者の内定率や就職後の定着率が高ければそれだけ質のいいエージェントということになるため、それぞれ面接対策やカウンセリングなど様々なサービスを提供しています。

転職のためのものというイメージが強いですが、ニートの社会復帰に力を入れているエージェントも多くなってきました。私たち第二新卒エージェントNeoもノウハウを蓄積し、ニート歓迎のサービスを提供しています。

エージェントのメリットは、内定率が高いということです。私たち第二新卒エージェントNeoもサポートの実績は豊富にありますので、確実に就職したいというときの大きな味方になります。

また、エージェントは自社で企業を調査、審査した上で求人を掲載しているため、ブラック企業に当たってしまう可能性も低くなっています。

ブラック企業を紹介したとあっては、サービスの評価が下がってしまうからです。他の就職支援はその企業がブラックかどうかは自分で見抜かなければならないため、これはかなり大きなメリットと言えます。

ただし、私たちをはじめとした多くのエージェントは利用は20代までという制限があることがほとんどですので、利用を考えた場合は早めに動くことをおすすめします。

まとめ

長く働いていない状況が続くと、もう一度動き出すためには相当の勇気を必要とします。ニートが社会復帰を果たすためには、周囲の人間が想像するよりはるかに精神的な壁が高いです。

また、働いていないことを後ろめたく思うあまり、友人や家族に相談しづらくなり、どんどん一人で抱え込んでしまう人も少なくありません。必要に応じて外部のサービスを活用し、社会復帰を目指していくことがおすすめです。

いきなり動けないときは、まずは私たち第二新卒エージェントNeoに会員登録をして、お気軽にご相談ください。ニートの方にもたくさんの求人をご紹介、全力でサポートさせていただきます。

おわりに、｢仕事探し｣って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず｢不安｣と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での｢想像とのギャップ｣はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

｢仕事探し｣というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか？

でも、｢仕事探し｣って実は難しくないんです！

仕事を決めるときに必要なのは｢自分の良いところを武器に前向きにぶつかること｣、言ってしまえばこれだけなんです。

｢でも自分に良いところなんてないよ～…｣なんて嘆いているそこのあなた！長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。

しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう！

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