家事手伝いの経験はどう活かせる?〇〇力が仕事に活きる!!
定職にはついていないものの家事を手伝っている場合、職業を「家事手伝い」とする方もいます。
一方で、職業を「家事手伝い」と答えるとニートと同じと思われる場合もあるようです。果たして、家事手伝いはどういう存在で社会からどう見られているのでしょうか。
本記事では、ニートと家事手伝いの違いや家事手伝いから就職するポイントなどをご紹介していきます。
家事手伝いとは?
家事手伝いとは、実家などで家事を手伝っている人のことを指します。ここで言う家事とは、炊事・洗濯・掃除など一般的な家事だけではなく、親や持病のある家族の介護なども含まれるようです。
家事手伝いは「家事を手伝っている人」という意味ですから、無職を意味する訳ではありません。
しかし、実際は家事手伝いは無職と同様の扱いを受けています。これは働かずに家にいる人が職業を名乗る時に「家事手伝い」という言葉を使う傾向があるからです。
例えば、介護士や保育士などの仕事をしながら実家の家事を手伝っている人がいたとします。このような人は職業を名乗る時には介護士や保育士と名乗るため、家事手伝いと名乗ることはないでしょう。
一方で、定職に就かず家事を手伝っている人は無職では聞こえが悪いため、家事手伝いと名乗る傾向が強くなります。
このように、家事手伝いは無職の人が職業を名乗る時に使う傾向があるため、無職と同様の扱いを受けることが多くなっているのです。
家事手伝いは無職と同様の扱いをされることから、良いイメージを持たれない傾向にあります。
結婚したら女性は家庭に入るという風潮が強かった時代では、家事手伝いは嫁入り前に家事の修業をしているお嬢様というポジティブなイメージもありました。
しかし、女性の社会進出が進み、働く女性が増えてからは働いていないことがネガティブなイメージに繋がっています。そのため、職業を聞かれた時に家事手伝いと名乗らない人も増えているようです。
ニートと家事手伝いの違い
家事手伝いはニートと同じ扱いを受けることが少なくありません。確かに、ニートも家事手伝いも定職についていないという点では同じでしょう。
しかし、ニートと家事手伝いには明確な違いがあります。では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
日々の過ごし方
まずニートには、厚生労働省が定めた定義があります。厚生労働省の定義によると、ニートとは15~34歳の非労働力人口のうち、主に通学も家事もしていない独身者としています。
非労働力人口とは、15歳以上で病気や怪我などが原因で働けない人と働ける能力があるのに働く意思がない人を合わせた人口のことです。
つまり、ニートとは家にいても特に何もしていない15~34歳の人々を指します。一方で、家事手伝いは家事をしていることから、ニートとは日々の過ごし方に大きな違いがあります。
家事の手伝いをどこまでしているかによりますが、家の家事の殆どを担当している場合、忙しい日々を送ることになるでしょう。
家族が起きる前に起床して食事の準備をし、洗濯・掃除を行い、買い物に行って次の食事の準備をする、このような日々を送っているのが一般的です。家族の介護なども行っている場合は更に忙しくなります。
一方でニートの場合、特にやるべきことがありませんから、1日の過ごし方も自由です。好きな時間に起きて好きな時間に寝ている時点で、やることが多い家事手伝いと大きな違いがあります。
目的の差
ニートと家事手伝いには目的にも差があります。まず、家事手伝いの場合は花嫁修業や誰かを支える為など目的を持っていることが多いです。
一方で、ニートには特別な目的がないのが一般的です。あえて挙げるなら、働くことを避けるのが目的です。
もちろんニートにも夢や目標の準備期間に使うために仕事に就かない人、病気や怪我などが原因で働けない人もいます。ただし、ここでのニートは働く意思がなく働いていない人を指します。
家事手伝いも個々に事情が違うため、全員が目的を持っているとは限りませんが、花嫁修業や親孝行など前向きな目的がある場合が多いです。
ニートには「働くことを避ける」という後ろ向きな目的以外、特に目的がないと言えるでしょう。このように、ニートと家事手伝いには目的にも大きな違いがあります。
家事手伝いの経験で活かせるスキル
家事を効率よく進めるためには、様々なスキルが必要です。そして、家事に必要なスキルの中には実際の仕事で活かせるものもありますので、ここで幾つかご紹介していきます。
計画性
家事手伝いの経験で活かせるスキルの1つが計画性です。まず、計画性は目標に対して必要な行程や予想されるトラブルなどを想定して計画を立て、確実に実行して目標を達成する能力と言われています。
そして、家事は計画性が重要で分刻みでスケジュールが決まっていたり、順序が非常に大切になります。
例えば、夕食の時間が19時の場合、19時に夕食が出来上がるように計画を立てて行動する必要があります。
冷蔵庫の中身を確認し、必要な食材の買い出しに行き、料理を作る、これら一連の作業にどの程度の時間がかかるか想定して行動する必要があるのです。
また、限られた時間の中で複数の家事を計画的に進めるには、同時に複数のことを行うマルチタスクも重要です。
例えば、洗濯機を回している間に別のことをする、リビングの床拭きを行い、それが乾くまでに食器を洗うなどのことです。
このように、家事には複数のことを同時に進行する能力も求められます。そして、計画性もマルチタスクも仕事で活かすことが可能です。
対応力
対応力も家事手伝いの経験で活かせるスキルの1つです。まず、対応力はあらゆる事に対して柔軟に対応できる力と言われています。
例えば、突然起きたイレギュラーな出来事に対して冷静かつ適切な判断を下したり、環境や状況の変化に合わせられる能力を指します。
そして、家事では突然天気が変わったり、物が足りないなど不足の事態が起きる事もあるため、その場合でも臨機応変に対応できることが必要です。そのため、家事手伝いの経験を通じて対応力を養えるでしょう。
このような対応力は仕事でも活かすことが可能となります。まず仕事というのは多くの場合、取引先や関係部署など他者との協働で進めます。
他者と協働するということは、自分の行動だけでなく、他者の行動によって仕事の進行に影響が出る可能性があるということです。
他者の行動を完全に予測してトラブルを回避するのは難しいため、協働で仕事をする以上、何らかのトラブルはつきものです。
誰かのミスやトラブルで仕事の進行が止まった時に犯人探しをしたり、ミスした本人を責めても仕事は進みません。このような状況でこそ、トラブルに対し冷静かつ適切な判断を下す対応力が活かせます。
サポート力
最後に紹介する家事手伝いの経験で活かせるスキルがサポート力です。まず、サポート力は周りを支えたり助ける力、縁の下の力持ちとして集団に貢献する力と言われています。
そして、家事手伝いではサポート力を養うことが可能です。例えば、家族の介護をしている場合、食事や入浴のサポートなどを行うため、自然とサポート力が身につきます。
このようなサポート力は、仕事でも活かすことが可能となります。
なぜなら、仕事には自分が中心となって進められるものばかりではなく、上司や同僚など誰かをサポートする仕事も多いからです。誰かをサポートする仕事に就いた場合、家事手伝いの経験で培ったサポート力が役立つ可能性があります。
家事手伝いから就職する際のポイント3選
家事手伝いから抜け出して、そろそろ就職したいという方もいるでしょう。
ただし、家事手伝いは事実上無職と同じ扱いですので、就職も簡単には行かない可能性があります。ここでは、家事手伝いから就職する際のポイントについてご紹介していきます。
定職につけていない事情を伝える
履歴書には職歴を記載する項目がありますが、一般的に家事手伝いは職歴にならないため、この期間は「空白期間」として扱われます。
空白期間は定職についていない期間として捉えられるため、ニートを同様の扱いを受ける可能性が高いです。
履歴書などの書面上で定職についていないという状態があれば、事情を伝えて理解してもらうことが大切です。
では、どのように理解してもらえば良いのでしょうか。
まず、企業側が定職についていない空白期間を懸念するのは仕事をする意欲はあるのか、何もせずにニートだったのではないか、健康上の問題があるのではないかなどの心配があるからです。
定職についていない事情を伝える際も、このような企業側の懸念を払拭するような説明が求められます。
自己分析、業界研究を行う
就職したいと考えても、どんな仕事に就きたいか分からないという方もいるでしょう。また、自分が就きたい仕事を探すだけでなく、各業界でどのような人材が求められているか、労働市場のトレンドを把握することも重要です。
特に家事手伝いは家事をメインで行っていることからトレンドを掴みにくい環境ですので、仕事の幅や市場に関して改めて見直した上でやりたいことを見つけることが求められます。
そこで、重要となってくるのが自己分析と業界研究です。
自己分析とは、自分のこれまでの経験や考え方を整理し、自分の能力や性質、強みや弱み、今後の目指したい姿などを整理することです。
自己分析をすることで、自分の価値観や考えが明確になります。これにより、自分に合う仕事を見つけるための判断軸を作ることが可能です。
仕事選びに役立つだけではありません。就職面接の際にも役立ちます。
面接では、自己PRや志望動機を通じて自分自身のことを採用担当者に理解してもらう必要がありますが、自分自身のことが分かっていなければ上手く伝わらないでしょう。
自己分析により自分自身を客観的に分析しておけば、面接で自分のことを伝えやすくなります。
自己分析には自分の今までの経験・過去を時系列でまとめた自分史を作る、自分のモチベーションをグラフ化する、自己分析ツールを使うなどの方法があります。
そして、業界研究とはさまざまな業界に関する情報を集め、その業界に備わっている特徴を理解することです。
業界研究では世の中にはどのような業界が存在するのかを知ることから始め、興味のある業界についてはさらに詳しく掘り下げ、業界のトレンドなどを把握していきます。
業界研究をすることで今まであまり知らなかった業界にも詳しくなれますので、仕事選びの選択肢を増やすことが可能です。
また、希望する業界のビジネスモデルや仕事内容、求める人材像に詳しくなるため、志望動機・自己PRなどが書きやすくなる可能性もあります。
自己分析・業界研究ともに自分がやりたい仕事を見つける上で重要な作業ですので、就職を目指すなら自己分析・業界研究をしっかり行いましょう。
未経験から積極的に採用している業界・職種を選ぶ
自己分析などを行い、将来的にやりたいことや目標を持つことは良いことです。
しかし、いきなり目指したい姿に対して100点の状態になるのは難しいですので、まずはなりたい自分に求められるスキルや経験が積める環境で働いてみるのも選択肢の1つです。
そのためには、未経験から積極的に採用している業界・職種を選ぶのが良いでしょう。
未経験から積極的に採用している業界・職種は、採用の段階ではあまりスキルや経験を求めない傾向にあります。こうした環境でスキルや経験を積み、なりたい自分に近づくのが良いでしょう。
未経験から積極的に採用している業界・職種には、建築業界やIT業界、接客業界などがあり、職種としては営業職や事務職、販売・サービス職などがあります。
こうした業界・職種の中から、将来的に必要なスキルや経験が積める仕事を選ぶと良いでしょう。
将来の自分に必要なスキルや経験が分からないという方は、IT業界がおすすめです。IT業界は採用時に専門的な知識・スキルが求められると思われがちですが、そうとは限りません。
IT業界は人手不足の傾向にあるため、人材確保のために未経験者でも採用する企業も存在します。
何より、IT関連のスキルや経験は他の業界・職種でも活かしやすいですので、自分にどんなスキル・経験が必要か分からない人には特におすすめです。
まとめ
近年は家事手伝いのみを行う人は減ってきており、サービスとして家事代行が一般的になってきています。
このような状況の中で、家事手伝いのみを行っていると社会との接点が減り、今後のライフプランで不安なこともあるかもしれません。
一方で、記事内でも触れているように目的を持って行動しているという点など、家事手伝いと社会人には共通することも多いです。
また、計画性や対応力など家事手伝いの経験で仕事に活かせる可能性のあるスキルも存在します。
もちろん家事手伝いから就職するのは簡単ではありませんが、自己分析や業界研究を行い、業界・職種を選べば就職できる可能性は高くなります。
働き方も多様になった今、改めて自分のやりたいことを見つけ、挑戦することでより充実した人生につながるかもしれません。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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