ケース別・円満退職できる「ベストな退職理由の伝え方」|退職願・退職届は必須?
会社に退職の意思表示をするにあたって大切なのは「会社が納得する退職理由」「タイミング」「伝え方」の3ポイントになります。
そこで本記事ではケース別に円満退職できるベストな退職理由の伝え方をご紹介。退職時の書面の提出についてもお伝えしますので、少しでもお役に立てれば幸いです。
退職の意思を伝えるベストタイミング
まずは退職の意思表示をするベストタイミングについてです。
退職の3ヶ月前に伝える
円満退職を叶えるためにはどのタイミングに切り出すかが重要となります。できるだけ退職希望日の3ヶ月前に伝えるようにしましょう。
というのも、企業としては「この人が退職した後もきちんと仕事が回るのか」が不安要素になるからです。
そのため、後任の選定や引継ぎ業務を滞りなく行えるように3ヶ月ほど余裕を見て伝えておけば職場に余計な心配をかけにくくなります。
ただし、この後もお伝えしますが民法では退職の意思を伝えた2週間後であれば退職できることになっています。
また就業規則上1ヶ月前であれば問題ない場合もありますので、長期的に退職を拒否されている場合やハラスメントを受けている場合は例外となります。
繁忙期直後のタイミングが狙い目
他にも、退職を伝える最適なタイミングとして繁忙期直後も挙げられます。繁忙期の間に伝えてしまうと「この忙しい時になんて身勝手で無責任な人なんだ」と悪い印象を与えかねません。
しかし繁忙期が明けた後であれば上司も冷静に話を聞きやすくなっているため、繁忙期の間真面目に働いている姿をアピールできていれば、より一層真摯に耳を傾けてもらいやすくなるでしょう。
繁忙期・人事異動前後は避けよう
ちなみに、前述のとおり繁忙期はもちろんNGですが、人事異動前後も退職の話を切り出すのは避けるのが無難です。
ただでさえ慌ただしい状況で人員が減るとなると、職場に負担をかけてしまうため気まずくなりやすくなります。
退職の意思を伝える相手・アポの取り方
次に、退職の意思を伝える相手と具体的なアポの取り方についてです。
まずは直属の上司へ伝える
まずはじめに、退職の意思を伝えるのは直属の上司になります。事前にメールやチャットツールでアポを取り当日まで退職の件には触れず、当日になってから口頭で退職希望を申し出るのがマナーです。
具体的には下記のようにメールを送ると良いでしょう。
「お疲れ様です。
今後のことで一点ご相談したいことがございます。
お忙しい中恐れ入りますが、〇月〇日の〇時から30分ほどお時間を頂戴することは可能でしょうか?
お手透きの際にご確認いただけましたら幸いです。
引き続き宜しくお願いいたします。」
会議室など静かなところで伝える
そして会議室など二人きりになれる静かなところで切り出しましょう。周りに従業員がいるところや、ランチなどのついでに伝えるのはNGです。
後々言った言わないのトラブルを回避するためにも、きちんと話し合いが行える環境を用意しましょう。
メール・電話で伝えるのはNG
ちなみに、メールやチャットツール、電話で退職の意思表示をするのはマナー違反です。特にメールでの連絡は一方的な申し出になってしまうため悪い印象を与えてしまいます。
退職の切り出し方・伝え方
次に、退職の切り出し方と伝え方について具体的にご紹介いたします。
ただ「やりたい仕事があるので〇日で辞めたいです」とストレートに伝えてしまってはトゲトゲしい印象になってしまうため、下記のような流れで伝えるとマイルドになるでしょう。
(1)時間を取ってくれたことに感謝する
(2)申し訳ない気持ちを見せつつ「退職したい」と伝える
(3)具体的な退職理由を伝える
(4)具体的な退職希望日を提示する
まずは「本日はお忙しいところお時間を取っていただきありがとうございます」などと、時間を取ってもらったことを上司に感謝しましょう。そして少し申し訳ない素振りを見せつつ退職の意思表示をします。
その後具体的な退職理由と退職希望日を伝え、問題ないかを相談するという流れです。下記に例文を掲載しておきますのでぜひ参考にしてください。
「本日はお忙しいところお時間を取っていただきありがとうございます。
突然のことで大変恐縮ですが、退職させていただきたいと考えております。
以前からIT業界に興味があり、今の仕事にはやりがいを感じているものの、チャレンジするなら今しかないと考え、退職を決めました。
大変勝手ではございますが、〇月〇日をもって退職させていただけないでしょうか。
後任への引継ぎにつきましても、細部まで取り組ませていただきます。
宜しくお願いいたします。」
あくまで相談ベースで伝える
また先ほども少し触れましたが、退職の意思表示をする際にはあくまで相談ベースという姿勢を見せることが大切です。
「絶対この日に辞めます、これ決定事項なので」といった強固な態度を見せてしまうと、上司としても素直に受け入れにくくなるからです。
あいまいな表現もNG
とはいえ、「退職しようかと考えておりまして・・・」などとあいまいな伝え方をしてしまうと、上司は本気で退職しようとしているのか、はたまた相談されているだけなのかわかりません。
退職の意思は固まっていることを明言したうえで、退職希望日について相談するような形を取るのが良いでしょう。
会社や仕事の不平不満はNG
なお、会社や仕事に対する不平不満を退職理由として伝えてしまったり、少しでもそういった気持ちがあることを見せてしまうと引き留められる可能性があるためNGです。
特に飲みの席などではこういった不平不満がこぼれやすいため、引き留めようとしている上司から飲みに誘われても丁重に断るのが無難です。
ケース別・円満退職できる「ベストな退職理由の伝え方」
前述した伝え方を踏襲すれば基本的には問題ありませんが、退職に至ったケース別でさらに伝え方を工夫することができます。ここでは退職理由別にベストな退職理由の伝え方をご紹介します。
体調不良、病気が退職理由の場合
まず、体調不良や病気によって働くのが難しい場合は、現状を細かく職場に共有することが大切です。
治療に専念したいのが一時的なのであれば、退職の他にも休職や嘱託社員として働くことを提案してもらえる可能性があります。場合によっては在宅勤務も可能になるかもしれません。
ただ、体調不良の原因が職場にある場合には具体的な理由を伝えにくいでしょう。その場合ははっきりと「治療に専念するために退職したい」と明言しましょう。
ちなみに、医師の診断書を事前に用意しておくことで現状を客観的に伝えられる他、深刻さを示すことができます。
結婚、妊娠、出産・育児が退職理由の場合
次に、結婚や妊娠、出産・育児についてです。結婚が退職理由の場合にはある程度事前にわかると思いますので、できるだけ早めに退職の意思を伝えておきましょう。
結婚や妊娠、出産・育児が理由で退職したい場合には「育児や家庭に専念したい」「家族で話し合った結果決まった」など、最終的な理由を明言するのがベターです。
また妊娠中にはつわりや切迫早産などのトラブルで退職時期が早まることも考慮し、安定期に入り次第早めに報告をして、引継ぎに着手するのが良いでしょう。
親の介護、配偶者の事情が退職理由の場合
なお、親の介護や配偶者の転勤による引っ越しなどの事情がある場合、可能であれば事情をそのまま伝えましょう。場合によっては休職や在宅勤務、時短勤務を提案してもらえる可能性があります。
もし詳細な事情は伏せたいという場合には、「家庭の事情で家族と相談して決めた」という理由で問題ありませんので、話せる範囲で伝えましょう。
ネガティブな退職理由の場合
その他、仕事が自分に合わなかったことや職場の人間関係など、仕事に直接関係するネガティブな理由で退職を考えている場合には、ポジティブな理由に変換して伝えると良いでしょう。
下記の記事では円満退職できる退職理由10選をまとめてご紹介しております。ポジティブな退職理由への変換方法もお伝えしておりますのでぜひ参考にしてください。
退職願・退職届は必須?
まずは退職願と退職届の違いを確認しておきましょう。
【退職願・退職届・辞表の違い】
退職願:会社へ退職の意思を伝える書類
退職届:すでに退職が認められた後、届け出る書類
辞表:会社の役員や公務員が退職の意思を伝える書類
(内容は退職届に相当する)
基本的に、上司に退職の意思を伝える際に提出するのが「退職願」、その後正式な手続きとして提出するのが「退職届」となります。
民法上、退職にあたって書面の提出は必須ではありませんが、就業規則で提出するよう定められている場合には提出しなければ退職の意思表示が無効になるという判例があるため規則に則った提出が必要です。
就業規則に特別な定めがない場合には退職の意思を口頭で伝えるだけでも法律上は問題ありませんが、退職ではトラブルが生じるケースが多いです。
後々言った言わないなどのトラブルを回避するためにも、退職届を提出することをおすすめします。
民法第627条1項によれば、雇用の期間に定めがない場合は退職の申入れから2週間経過すると雇用契約が終了する(退職できる)とされており、「退職したい」という意思が伝わっていれば会社がそれを拒否しても退職できます。
そのため、会社に退職届を受け取ってもらえない場合やそうなることが予想される際には、配達記録付きの内容証明郵便を利用して退職届を提出したことを証明するのが得策です。
退職願・退職届には「一身上の都合」でOK
ちなみに、退職願や退職届に記載する退職理由は「一身上の都合」で問題ありません。具体的には「一身上の都合により退職いたします」と記載すればOKです。
会社によっては書式や提出期限が定められていることがあるため、事前に確認したうえで作成・提出しましょう。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
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