逆求人の意味、メリットデメリットを解説。利用のポイントは〇〇!?
内定を勝ち取って企業に就職するためには、説明会や求人への応募を通じて採用試験を受けるのが一般的です。
しかし実際はこうしたスタンダードな方法以外にも、企業に就職するためのアプローチはいくつか存在します。
その1つが「逆求人」と呼ばれるものです。逆求人にはメリットとデメリットがあるので、自分にマッチしているかどうかを把握した上で活用する事が大切になります。
今回はこの逆求人について詳しく見ていきましょう。
逆求人とは
逆求人という言葉に耳馴染みが無いという人も多いでしょう。まずは逆求人という言葉の意味や仕組み、注目を集めるようになった背景などについて以下に解説していきます。
逆求人の概要と仕組み
逆求人とは就職・転職を希望する人たちが専用のサービス・イベントを通じて自己PRを公開し、それに興味を抱いた企業からのオファーを待つスタイルの事を言います。
企業が募集要項を公開して人材募集を行う従来の形式とはアプローチの方向が逆向きになっているため、逆求人と呼ばれているのです。
このように企業側から積極的に求職者へコンタクトを図る採用活動のスタイルを、ダイレクトリクルーティング(ダイレクトソーシングとも言う)と呼ぶので覚えておきましょう。逆求人はダイレクトリクルーティングの1種に分類されます。
逆求人では一般的に専用サイトや逆求人イベントに参加してプロフィール写真や実績・経歴を企業に向けて公開し、企業側からのリアクションを待つ事になります。
興味を持った企業からは直接アプローチや採用に関するコンタクトがありますが、求職者は必ずしも声がかかった企業に入社しなければならない訳ではありません。
オファーをもらったとしても承認と辞退の選択権があるので安心しましょう。オファーを承認した場合は面談・インターン・試用期間に進むのが一般的です。
何故逆求人が注目を集めているのか
逆求人という採用方式は、いくつかの社会的な事情が重なる事で年々その注目度が高くなっています。
例えば制度を利用する当事者である求職者からのニーズが高まっているという点が、大きな理由の1つとして挙げられるでしょう。
従来の就職・転職活動では応募する企業の数だけエントリーシートや履歴書を用意する必要があったため、求職者の負担も少なくありませんでした。
一方、逆求人であれば求職者が用意すべき自己PRや経歴のデータはそれほど多くはなりません。
学校に通いながら就活する学生はもちろんの事、働きながら・資格などの勉強をしながら転職したいという求職者にとっても好都合な場合が多いのです。
既存の就活ルールが廃止された事により、今後は企業が一年を通して比較的自由なタイミングで採用活動を展開する事が予想されます。逆求人はこうした情勢の変化にも対応しやすいスタイルと言えるでしょう。
企業側の事情として言えば、逆求人は自社の規模に関わらず優秀な人材を獲得出来るチャンスが生まれます。
従来の採用活動では比較的大手や有名企業への応募者が多く、そこまで知名度が高くない中小企業へは人材の流れが鈍いという実情がありました。
インターネットが普及して求職者も情報を発信しやすくなった現代社会においては、逆求人のようなダイレクトリクルーティングによって中小企業が直接優秀な人材へアプローチする事が可能となったのです。
また、多種多様な人材の受け入れを推進する「ダイバーシティ採用」と呼ばれる機運が高まっているというのも、逆求人の台頭に拍車をかけていると考えられるでしょう。
新しい価値を生み出すサービスを開発するために、従業員それぞれの考え方やスキルを重視する企業は増加傾向にあります。
従来の採用活動は企業の企業理念や風土に魅力を感じた求職者からの応募が大部分を占めていました。これ自体は悪い事ではありませんが、応募者の価値観やスキルにはやや偏りが見られるというのも事実です。
逆求人では企業が任意の人材にアプローチする事が出来るので、全体のバランスを整えながら必要な人材を確保しやすくなります。
逆求人を利用するメリット
求職者が逆求人を活用する事には多くのメリットが期待出来ます。自分にとってどのような点がメリットとなるのか、まずはそれをしっかりと把握しておきましょう。
新たな可能性に出会える
逆求人は求職者にとって、新たな可能性と出会うチャンスを広げてくれるという点が大きなメリットです。従来の就職・転職活動では求職者が自分で企業の求人を探す必要があります。
時間的な制限があるため、目を通す事が出来る求人数には限界があると言えるでしょう。
また、「自分が興味を持っている」と自覚している業界・職種についての求人情報を優先してチェックするので、応募先のジャンルにはやや偏りが出る事になります。
逆求人では自分で応募先企業を選ぶというプロセスが存在せず、思いもよらなかった業界・企業からオファーが来るというケースも珍しくありません。
オファーを出すという事はその企業が自分を必要としている事の証であり、スキルや経歴がマッチしている可能性が高いです。
逆求人は自分1人の視野では開拓出来なかったであろう「活躍出来る場所の可能性」を広げてくれるでしょう。
自己分析が深まる
逆求人は求職活動を通して自己分析を深める事が出来ます。逆求人では自己PRが特に重要なポイントとなるため、内定獲得の確立を高めるためにはまず自分自身への理解を深める取り組みを徹底するのが基本です。
この時点で必然的に自己分析が深まります。さらに、前述のように逆求人では様々な企業からオファーが来る事が予想されます。
自分がどのような企業に必要とされているのか、どのような点が長所として評価されたのかを分析すればより一層自分への理解が深まるでしょう。
面談・インターンシップ・イベントなどに参加すれば、もっと具体的な自分像が描けるようになります。
自己分析は仕事においても様々な場面で役立つので、逆求人によって理解を深めておけば今後の活動にも良い影響が期待出来るのです。
主体的になる
逆求人は求職者が自分の主体性を高めるために一役買ってくれる点もメリットとなります。逆求人は一見企業からのアプローチを待ち続ける受動的なスタイルに捉えられがちです。
しかし、実際はオファーをくれた企業に対して自分の意思を明確に表明したり、さらに自分をアピールしたりなど主体的なアクションが求められます。
むしろ従来の就職・転職活動よりも、自分の情報を発信する機会は多くなると言えるでしょう。
仮に企業からのオファーが中々来ない場合には、自分のプロフィールやアピール方法に何か問題点がある可能性も考えられます。こうした問題点を解決して効果的に逆求人を活用するにも、休職者本人の主体的な姿勢が重要です。
その他
逆求人では企業からインターンシップの誘いが来る事も多いため、実際に正社員として社会へ出て働く前にある程度の社会経験を積めるという利点もあります。
インターンシップは現場の雰囲気や業務の実情を把握するために有効な制度であり、積極的に活用しておくのがおすすめです。
求人を出しているすべての企業がインターンシップを実施している訳ではないので、通常の就職・転職活動ではこの制度を利用出来ないというケースも少なくありません。
逆求人では応募者を集めて大規模な採用試験や面接を行わない代わりに、インターンシップを活用して求職者の適性を見極める事が多いのです。
逆求人を利用するデメリット
求職者にとって魅力的なメリットが多い逆求人ですが、一方で注意しておきたいデメリットがあるので留意しておきましょう。予期せぬトラブルを避けるためにも、逆求人では以下の点に注意してください。
自己アピールが苦手な場合、多くの機会を失う
逆求人では求職者が公開している自己PRを参考にして、企業が人選とアプローチを行う事になります。
したがって、自己PRが苦手な場合は効果的に逆求人というシステムを活用出来ない可能性があるので注意しておきましょう。
公開する自己PRに魅力が足りていないと、そもそも企業に興味を持ってもらえる可能性が低くなるのでオファーをもらう機会が少なくなってしまいます。
オファーを貰えたとしても、その後の自己PRによる押しが弱いと内定まで結びつかないケースも多いです。
自己PRが苦手だという自覚がある場合は、逆求人を活用する前に自己PRの強化に取り組むようにしましょう。
幸いには逆求人は従来の求職活動よりも手間隙が少なく済みます。浮いた時間を活用して、集中的に自己PRを強化すれば十分魅力的なアピールが可能となるでしょう。
希望しない業界に時間を割かなければならない?
前述のように逆求人の魅力の1つは自分では想定していなかった企業からのオファーによって、自分の可能性が広がる事です。
しかしこのメリットによって自分が興味を持っていない企業からのオファーに対しても、随時対応しなければならない可能性があるという点はデメリットにもなり得ます。
就職・転職したい業界や職種が明確になっている求職者にとっては、情報の取捨選択だけでも煩わしく感じてしまう事もあるでしょう。
逆求人は比較的時間に余裕を持てる求職スタイルなので、ある程度割り切ってオファーに目を通す心構えも時には必要です。
効率を上げる為に利用するサービスを絞ったり、希望する業界に特化したサービスを探してみるのもよいかもしれません。
ただし、オファーをもらえたという事は自己PRやスキル・経歴など、何かしらの要素が企業にとって魅力的に映った事を意味します。
興味が無い業界・職種だったとしても、業界研究で理解を深めていけば興味関心が芽生える可能性は十分にあるでしょう。
待遇などが魅力的なオファーがあれば、興味が無かった業界でも一旦業界研究に取り組んでみるのもおすすめです。
ノウハウが必要
日本の就活業界では長きに亘り従来のスタイルが定着していたため、逆求人の歴史はさほど長くありません。
そのため、上手く逆求人のシステムを使いこなすためには自分から積極的に情報を集めてノウハウを蓄える姿勢が重要になるので注意しましょう。
逆求人のノウハウについては、企業側でもまだまだ不足しているところも少なくありません。そのため、もらったオファーを鵜呑みにするのではなく自分で吟味する事が大切です。
決断を下すための判断材料や情報は、待っているだけでは手に入りません。企業の公式ホームページや逆求人サイト・イベントでの情報でノウハウを蓄えておきましょう。
具体的な取り組み方や考え方が分からないという場合には、私たちのような転職エージェントの活用も視野に入れてみてください。
その他
逆求人は就職・転職活動における時間を効率的に活用する事が可能です。
しかし一方で、想定よりも内定獲得までに時間がかかってしまう可能性もある点には十分留意してください。
一般的な就職・転職活動では企業が採用スケジュールを定めているため、応募者はそれに沿ってある程度内定獲得の可能性がある時期を予想する事が出来ます。
一方で逆求人はオファーを待つというスタイルの特性上、採用までの期間を予測する事が難しいです。
加えて、前述のように逆求人のノウハウが少ない企業もシステムを活用しているので、スムーズに採用活動が進んでいないというケースも考えられます。
逆求人で内定獲得までの期間を短縮するためには、自己PRのブラッシュアップが効果的です。また、オファーを受けるか否かの判断を早くするために、予め業界研究を積極的に行っておくと良いでしょう。
逆求人を利用する際のポイント
逆求人は何となく利用し続けても効果的な運用は期待出来ません。有効に活用するためには、以下の点について注力しましょう。
自己アピール
逆求人はとにかく自己PRの出来栄えがカギを握るので、サイトやイベントで自分の魅力を効果的にアピールするための力を身に付けておきましょう。
自己PRを魅力的に仕上げるには、まず自分の長所を正確に把握しておく必要があります。
そのためには、自分の経験・経歴を洗い出して分析する「キャリアの棚卸し」が有効です。学校・私生活・アルバイト歴など、自分が人生で経験して来た印象的な出来事を書き出してみましょう。
その中で自分がどんな事に興味を持ったのか、どんな能力を活かして困難を乗り越えたのかを紐解いていくと、自分の強みや弱みが明確になってきます。
また、自己PRは文章によるアピールだけではなく写真も重要な要素です。第一印象となる顔写真は粗が目立ちやすいので、しっかりとポイントを押さえて撮影するように心がけましょう。
大切なのは「清潔感がある」「適切なサイズ・距離感で撮影されている」「表情に適度な明るさがある」といった点です。
もちろん、集合写真の使用はNGなので自己PR専用のものを撮影してください。どれも基本的な事ですが、意識していないとうっかり抜け落ちてしまう事もあるので心に留めておきましょう。
イベントに参加する
逆求人ではサイトで自己PRを公開する以外にも、逆求人イベントに参加するというアプローチ方法があります。
逆求人では浮いた時間を有効活用してこうしたイベントに参加する事で、より一層内定獲得のチャンスを広げる事が可能です。
対面による交渉がメインとなる逆求人イベントでは、企業側も効率的に自社に必要な人材を探し出せるようになります。
インターンや面談に進む確立がグッと向上するので、時間に余裕があれば逆求人イベントの開催日程をチェックして積極的に活用してみてください。
その他
自己PRが大きな判断材料となる逆求人では、文面だけでスキルや知識を証明出来る「資格」が大きな武器になり得ます。
そのため、逆求人を始める前に何かしらの関連資格を取得しておくのもおすすめです。
逆求人で使用する自己PRの登録時に間に合わなくても、随時編集出来るところが多いので資格を取得してから更新する事も出来ます。
資格の勉強を進めているという旨を記載するだけでもポイントになる場合があるので、資格取得についても積極的に取り組んでみてください。
特段難しい資格を取得する必要はないので、希望する業界に少しでも役に立ちそうなものをチョイスするのが良いでしょう。
まとめ
従来の就職・転職活動で中々成果が挙げられないといった場合には、逆求人のような特殊なアプローチが有効に働くケースも多いです。
1人では気が付かなかった自分の一面や、新しい可能性や企業との出会いが期待出来るのも逆求人の魅力となります。
最初から逆求人を活用するにも、従来のスタイルから変更するにも私たちのような就職・転職エージェントを活用するとスムーズです。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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