飛び込み営業とは?向いている人の特徴と得られる経験を解説!
多くの営業手法の中でも、特徴的なスタイルなのが「飛び込み営業」です。新人研修として取り入れている企業もあるほど、営業としての大切な基本が詰まっています。
飛び込み営業は難しいものという印象を抱いている人も少なくないかもしれませんが、どのようなタイプの人に向いているのでしょうか。
ここでは、他の営業スタイルにはない飛び込み営業だからこそ得られる経験や価値、成約率を高めるコツまで詳しく解説します。
飛び込み営業とは
飛び込み営業とは、事前にアポイント(アポイントメント)を取らずに企業や個人宅を訪問して、新規開拓をする営業手法です。
アポイントとは面会や会合の約束を意味し、ビジネスシーンでは主に対面で商談する約束のことを言います。
アポイントなしの飛び込み営業に対して、アポイントを取って行う営業にはすでに自社と取引がある企業や個人の顧客にセールスやサービスといったフォローを行う「ルートセールス(ルート営業)」などがあります。
アポイントなしで行う飛び込み営業は「きつい」「つらい」というイメージを持たれやすいですが、ここでは具体的にどのような仕事内容で実際にどのような業界で多く行われているのかご紹介します。
仕事内容
飛び込み営業の仕事内容は売り込みたい相手に事前連絡をせず、いきなり訪問して営業を行うというものです。
何らかの条件で絞ったリストをもとに訪問する方法もありますし、ある地域内の企業や個人宅を順番に訪問していくローラー作戦という方法もあります。
アポイントを取らないため、大手企業には受付で断られやすい不向きな方法と言えます。
しかし、中小企業や個人相手の場合は訪問したその場で直接話を聞いてもらえる可能性があるため、多くの企業で用いられている営業手法です。
インターネットが普及して以来、メールや電話などを用いて訪問せずに行う「インサイドセールス」という営業手法を選択する企業も増えてきました。
しかし、会社のホームページやメールアドレス宛の連絡では、読んでもらうこと自体や返信をもらうことが難しい場合も多く、個人では知らない番号からの電話には出ないという人も増えています。
飛び込み営業では、メールや電話では反応してもらえない相手や広告を見てもらえない相手にも、直接アプローチすることができる利点があります。
会社の担当者や個人客に直接会うことができれば、相手の表情や状況を見ながら会話を深めていけるのも営業する側にとって大きなメリットです。
相手がまだ気づいていない無駄や不具合を解消する提案をして、思いもよらない利益を与えられる可能性もあります。
アポイントなしでの訪問から対面での会話を通じて信頼関係を築き、自社のサービスや商品を売り込んで、契約を成立させる(成約)までが飛び込み営業の仕事内容です。
飛び込み営業が多い業界
飛び込み営業は様々な業界で行われており、商材も多岐にわたります。ここでは、飛び込み営業が多い業界をご紹介します。
光回線・ポケットWifiなどの通信系業界
通信系業界では、光回線やポケットWifiなどインターネットサービスの営業を行います。総務省が管轄しているため、コンプライアンスの厳しい業界です。
頻繁に実施されるキャンペーンやキャッシュバック、工事費の有無、初期費用や解約時の違約金、料金プランとオプションなど内容が多岐にわたります。
競争の激しい業界であり、豊富な知識も必要ですが、最適なプランを提案することで相手にメリットを提供できるでしょう。営業先は、個人宅・集合住宅・学生寮・個人商店などです。
求人広告業界
求人情報を求人雑誌や就職・転職サービスのホームページに掲載してもらえるよう、提案する営業です。人材不足が課題になっている企業は多いため、常に一定の需要があります。
優秀な人材が獲得できれば感謝されることもあり、やりがいを感じられるでしょう。
他社に求人情報を掲載している、または過去に掲載していた企業をリストにして営業を行う場合や掲載エリアに応じた地域の企業に営業を行う場合が多いです。営業先は、中小企業が中心です。
自動販売機業界
様々な飲料メーカーの自動販売機を敷地やビル内などに設置してもらえるよう提案を行います。
設置して自動販売機のオーナーになると電気代を負担してもらう代わりに、手数料として報酬が得られるという形式が多いでしょう。設置費などの初期費用も大きくかからないため、営業しやすい業界の1つと言えます。営業先は、商店・個人宅・法人です。
住宅リフォーム業界
屋根や外壁、水回りをはじめとした住宅のリフォームを提案する営業です。売り上げ単価が高いのが特徴で、契約を成立させると大きく稼ぐことができます。
正しく営業している企業が多いですが、中には悪徳業者が存在するため、就職先を決める際にはよく調べて選びましょう。
自分ひとりでは選ぶ自信がないというときには、就職・転職エージェントなどを利用することで、事前に会社の評判を確かめることができます。迷ったときには、ぜひ一度私たちのような就職・転職エージェントにご相談ください。営業先は、個人宅が中心です。
そのほかの業界
生命保険や証券会社などの金融系、コインパーキングなどの土地活用、太陽光発電、新電力・ガス、MR(医薬情報担当者)といった多くの業界でも飛び込み営業が行われています。
業界ごとに異なる風習もあり、扱う商材によって向き不向きもあるでしょう。自分が興味を持てるものだから知識を深めたくなって提案もしやすいという場合もあれば、性格的に向いているため扱いやすいという場合もあります。
そうはいっても「自分に何が向いているかわからない」というときには、私たち就職・転職エージェントに相談してみるのもオススメです。
第二新卒エージェントneoでは、初回の面談で2時間かけてキャリアカウンセリングを行っています。
ご自分の強みや個性から本当に向いている仕事・やりたい仕事は何なのか、見つけるお手伝いをすることが可能です。
一般公開されている求人から非公開求人まで、豊富な求人情報の中から自信をもってオススメできる企業のみ厳選してご紹介します。向いている職種・業界・企業を探したいというときにも、ぜひ一度私たち第二新卒エージェントneoにご相談ください。
飛び込み営業に向いている人の特徴
飛び込み営業で成果を出しやすい人とはどんな性格や能力を持っている人なのか、ここでは特徴を挙げてご紹介します。
飛び込み営業に向いている人の特徴を知ることで、自分に向いている仕事なのか、これから身につけたり伸ばしたりできる能力なのかなど複数の視点から就職・転職活動に活かすことが可能になります。
メンタルが強い人
アポイントなしで訪問するため、時には訪問先企業の担当者や個人宅の相手から警戒されることや断るときに冷たい言葉を向けられることがあります。
インターフォンを鳴らしても答えてくれない、受付で取り次いでもらえないなど、相手にされない状態が続くこともあるでしょう。
冷たい対応や反応のないことにも動じないメンタルの強さや、初対面で情報がわからない企業や個人宅に対しても物おじせず思い切って訪問できる度胸のある人が飛び込み営業に向いています。
切り替えが上手く行える人
数多く訪問することで成果が上がる飛び込み営業では、切り替えの早さも大切な要素です。
アポイントがないと訪問時の相手の状況がわからないため、たまたま忙しい時間に訪問してしまうことや自社のサービスを必要としていない相手だった、ということもよくあります。
1日に何度も断られることが続くと落ち込むかもしれませんが、嫌な思いをしても引きずることなく、気持ちを切り替えて次の訪問先のことを考えられる性格の人が向いているでしょう
ポジティブな人
前向きでポジティブな性格の人は、飛び込み営業に向いています。アポイントなしで訪問する飛び込み営業では、一般的に成約率が低めになりがちですが、失敗の原因を「自分の伝え方が悪かったのかも」など、常に自分のせいにする人は精神的に参ってしまうかもしれません。
訪問先でうまく成果が出せなかったときにも、「面識ができて良かった」「次回は上手く行くだろう」と楽観的に考えたり、「今度はこう伝えれば喜んでもらえるかもしれない」などポジティブなイメージで分析・改善していける性格の人は行動を続けやすく、成果につなげることができるでしょう。
第一印象で好印象を与えやすい人
初対面の相手と接する飛び込み営業は、第一印象で好印象を与えやすい人に向いています。
清潔感のある人、話しやすい雰囲気の人、笑顔が素敵な人などが挙げられるでしょう。見た目に自信がないという人でも、第一印象を良くすることは可能です。身だしなみに気をつけて、清潔感を身につけるところから始めましょう。
また、笑顔には相手の警戒心を和らげる効果もありますから、自然な笑顔で明るい印象を与えられるよう、普段から笑顔を意識して生活するのもオススメです。
瞬時に適応できる人
新規開拓の飛び込み営業では相手の情報がない、または少ない状況から会話を始めることになります。
「今は忙しい」「興味がない」などの断り文句に対しても、上手な切り返しで相手の興味を引きながら会話を続けることができれば、次回の訪問につながりやすいでしょう。
情報がない状況でもある程度の戦略を立てて行動できる人や、予測しなかった出来事が起きても瞬時に適した対応ができる人、頭の回転が速く機転が利く人などが向いています。
飛び込み営業を成功させるコツ
ここでは、飛び込み営業を成功させるコツを実際に行える具体的な行動と合わせてご紹介します。
初回は売り込みを意識しすぎず、信頼関係を築く
初対面の飛び込み営業では、相手が警戒心を抱いている場合も多いでしょう。そのため、最初から「結果を出そう」「商品を売り込もう」という気持ちが強すぎると、自然と相手に伝わってしまい、話を聞いてもらえなくなる可能性があります。
初回はリラックスして相手との信頼関係を築くことや、次回につながるきっかけづくりを目指しましょう。
人は話を聞いてくれる相手に親近感を持ちやすいと言われるため、話すより聞くほうを意識して相手が抱える課題や問題を聞き出せれば、スムーズに自社のサービスを勧めることができます。
また、もしも初回の訪問時に門前払いされたときは食い下がるよりも軽く世間話をして、笑顔でお礼を述べて帰るほうが良いでしょう。
しつこく食い下がると悪い印象を与えかねませんが、良い印象を残しておけば、しばらく日にちを置いて再訪問できる「見込み客」となるからです。
身だしなみを整え、礼儀正しく
飛び込み営業では、第一印象で話を聞いてもらえるかどうかが決まると言ってもいいでしょう。
清潔感を大切に身だしなみを整えますが、具体的にはヒゲや爪が伸びていないか、髪に寝グセがついていないか、服装はスーツの汚れやしわ、意外と目立つ肩のフケにも気をつけます。
会話を嫌がられる要因になる口臭は自分では気づきにくいため、家族などにチェックしてもらえればベストです。
受付の人に対しても、急な訪問で業務を増やしていることを認識し、丁寧に接して味方になってもらえるよう努力しましょう。もしも門前払いをされた場合でも、最後まで礼儀正しく挨拶をして帰ります。
また、話し方も印象を決める重要なポイントです。緊張しているときや断られる不安があるときには早口になりがちなため、自分が思うよりもゆっくりめの速度で落ち着いたトーンで話したほうが耳を傾けてもらいやすくなります。
相手のペースに合わせた声や速度で話せるとより良いでしょう。訪問時間にも気をつけ、訪問先が忙しい時間は避けるようにします。
具体的には、個人宅の場合は「午前10時半から11時半」と「午後13時から16時半」、法人の場合は「午前10時から11時半」と「午後13時から15時」の間に訪問するのがオススメです。
訪問数を増やすため、効率的な時間の使い方を意識する
訪問する件数を増やすことが、飛び込み営業で成果を上げる重要なポイントです。移動時間を減らして、効率よく回れるようにしましょう。
具体的には、エリアごとに訪問先をリスト化して訪問ルートを決めておく、狭い範囲で多くの訪問先を回れるところを優先するといった方法が有効です。
成約には「ちょうど求めていたサービスだった」という運やタイミングもあるため、1件ずつに時間をかけ過ぎず、訪問数を増やして経験を積み、成約率を上げることを優先しましょう。
移動や待ち時間などのスキマ時間もトークの見直しや会話のきっかけになる話題探し、訪問先の情報確認に使えば有効活用できます。
相手の情報を調べておく
相手が企業の場合は、事前にホームページなどで会社情報を調べておきます。業種や商品、サービス、CM、評判などの情報から企業の強みと弱み、課題が見つけられれば、課題を解消する自社のサービスを提案できるからです。
自社が相手に提供できることは何かという視点で考えてみましょう。会話をする際にも相手の情報を知った上で使う言葉を選べば、「自分のために来てくれている」という印象を与えることができます。
トークスクリプトを用意する
トークスクリプトとは、相手との会話の流れをまとめた台本のことです。相手の返答を複数予測して「こう言われたらこう返す」というように、それぞれの流れに分けて選べるフローチャート式で作っておくと良いでしょう。
同僚や友人などの協力が得られる場合は、営業する側・される側に役割を分けて予行演習すると、実際の訪問先でも慌てずに済みます。
営業する側が自信を持って堂々と話すことで、相手にも自社のサービスや商品に対する信頼感を抱いてもらえるでしょう。
ポジティブに考える
断られることが続くと不安を感じてしまうかもしれませんが、営業成績が全国トップの人であっても100%成約するのは不可能です。
自社製品を必要としない相手を訪問した場合は「断られて当たり前」ですから、落ち込む必要はありません。ただし、断られたときも成約できたときも、内容を振り返って次回に活かせるかで差が開いていきます。
具体的には、トークやスキルなど改善点が見つかった場合は練習する、成果を成約だけでなく細かい段階に分けてどこまで達成できたかを確認するという方法で自信をつけることができます。
また、訪問前には「自分が訪問して自社の商品を紹介することで、課題が解決できて相手のメリットになる」と考えて、メンタルを整える方法も有効です。
お礼の連絡をする
次回のアポイントが取れたときは、できる限り当日中にお礼の連絡をしましょう。アポイントなしの突然の訪問にも、忙しい中時間を割いて対応してもらったことに感謝を伝えて、信頼関係を育みます。
担当者のメールアドレスなどの連絡先を入手したときは、次回のアポイントが取れていない場合にもお礼の連絡をしましょう。迷惑にならない頻度で定期的に連絡をすることで、必要になったときに自社のサービスを思い出してくれる可能性が高まります。
飛び込み営業の経験で得られる価値
きつい仕事というイメージを持たれがちな飛び込み営業ですが、それでも希望して仕事に就く人も多い職種です。仕事を行う中できつい部分があったとしても、得られる経験と価値が大きいからこそ、多くの人に選ばれていると言えるでしょう。
ここでは、飛び込み営業で得られる経験と価値がどのようなものなのか解説します。
転職が有利になりやすい
営業の種類を分ける方法に、プル型とプッシュ型があります。プル型営業は、問い合わせや資料請求などの行動を起こしてもらった顧客に対して営業を行う方法です。
プッシュ型営業は、企業側から積極的に営業を行って成約につなげる方法であり、飛び込み営業はその代表的方法と言えるでしょう。
プッシュ型では1件ずつ訪問して営業を行うため、多くの時間と労力を要しますが、訪問数をもとにある程度の成果が計算できます。
また、顧客の行動を待つのではなくこちらから働きかけるため、成約までの時間も短い即効性のある営業方法です。
プッシュ型の飛び込み営業などの経験を持つ人材は、ある程度の成果が期待できて企業にとって雇用するメリットが大きいため、営業職の中でもより多くのニーズがあります。
転職先を決める際にも、多くの企業の中から選べる可能性がある有利な仕事です。また、未経験歓迎の求人が多いのも飛び込み営業の特徴であり、未経験からでも就職しやすい職種と言えるでしょう。
自分の信用が成果に繋がる
飛び込み営業では、最初は警戒されても自分の行動や能力、人柄で興味・関心を持ってもらい、信用を得ることで契約成立という成果につながっていきます。
成約まで至る顧客との間に、深い信頼関係が生まれることも珍しくありません。「君が売っている商品なら買いたい」と言ってくれる顧客や「飛び込みで来てくれたおかげで、無駄を解消することができた」など、直接感謝を伝えてくれる顧客も出てくるでしょう。
顧客に喜ばれる、信用されることで大きなやりがいを感じることができ、さらに信用がそのまま成果につながるのも飛び込み営業で得られる経験と価値の1つです。
断られることが多い分、1件の成約・1人の信用から得られる喜びも強いでしょう。
また、飛び込み営業はインセンティブ制度といって成果に応じた報奨金が出ることも多く、頑張った分だけ給与や賞与がアップしやすい仕事と言えます。顧客や上司からの信用が目に見える成果や報酬につながるのが飛び込み営業です。
他の仕事をする際の自信に繋がる
飛び込み営業で育てたメンタルの強さと切り替えの上手さ、ポジティブさや第一印象の良さ、瞬時の適応力、コミュニケーション力などは他のどんな仕事であっても活かすことができる能力です。
また、多くの訪問営業をこなせる体力、断られ続けたときにも営業を続けて成約を勝ち取る精神力など、飛び込み営業のきつい部分を乗り越えた経験が自信につながります。
人が持っている思い込みや思考のクセを「マインドセット」と呼びますが、「飛び込み営業ができたのだから、この仕事もできる」という考え方が自然とできるようになり、どのような仕事にも自信をもって取り組める、良いマインドセットが持てるようになるでしょう。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう!