単身赴任のメリット&デメリット。単身赴任を回避する方法はこの2つ
企業の業務内容によっては、転勤を命じられるのは珍しいことではありません。勤務地が自宅から通勤できないような場所であった場合、単身赴任を余儀なくされる場合も出てきます。
しかし、家族と離れることでどのようなことが起こり得るのか心配になる人もいるでしょう。本記事では単身赴任のメリットとデメリットを見たうえで、回避するための方法を紹介していきます。
そもそも単身赴任とは?
単身赴任とは、勤務先の転勤に伴い家族から離れて社員本人だけが住まいを移すことをいいます。同じ転勤であっても、家族をともなって引っ越しをする場合は単身赴任とは呼びません。
単身赴任を選択する理由としては、さまざまなものがあげられます。例えば、子どもを転校させたくないときや配偶者の仕事の事情などで家族単位で引っ越しができないこともあります。
実際には、転勤先やそのときの家族の事情などで変わってきますが、転勤の期間が短期で終わりそうな場合はあえて単身赴任を選ぶ人もいるでしょう。
単身赴任の平均期間
先述したように、単身赴任とは家族から離れて一人で転勤先へ引っ越すことをいいますが、転勤全般としてどれくらいが平均的な期間なのでしょうか?
厚生労働省が2016年にまとめた
続いて多いのは3年を超えて5年以内という回答で、全体の20%となります。5年を超えるという長期間に及ぶケースもありますが、全体の10%しかありません。
単身赴任のメリット
単身赴任にもメリットはあります。では、どのようなメリットがあるのか解説していきます。
新しい環境に身を置ける
単身赴任によって、これまでとは違う新しい環境に身を置くことができます。
単身赴任は、自分で選んで引っ越しをするのとは違い、勤務先に命じられた地域に赴くため通常は選択肢がありません。自分の意思にそぐわない場所へ引っ越すことで、思いもよらない新しい経験をすることもできます。
例えば、興味を持つことがなかった場所でも、実際に暮らしてみると知らなかった魅力や隠れた名所などの発見をすることもあります。
その地域にちなんだ趣味を始めるなど、新しい世界が広がる可能性も出てくるでしょう。単身赴任先で知り合ったことがきっかけで、交友関係が広がることも期待できます。
自分では苦手だと感じていた地域に魅力を見出したり第二の故郷のように感じたりできるのも、単身赴任のメリットです。
家族の環境を変えずに済む
既婚者の場合は、単身赴任を選択することで家族の環境を変えずに済みます。住環境が変われば、生活そのものが大きく変わります。
配偶者が仕事を持っていたり子どもが就学していたりすれば、転勤に合わせてすべて変更しなければなりません。リモートワークのように、配偶者の仕事が転勤先でも変わらずにできるものなら問題はないでしょう。
しかし、接客業などの仕事であれば、引っ越しにともない退職する必要が出てきます。単身赴任なら、配偶者もこれまで通りに仕事を続けることができます。
子どもの場合も、帯同させるには転勤先の学校へ転校させることが前提になります。子どもの性格や引っ越し先の学校によってはなかなか馴染めないなどの問題も出ますが、単身赴任なら子どもの生活を変える心配もありません。
新しい学校に馴染めるかどうかといった不安もなく、塾や習い事などもこれまで通り続けることが可能です。
自由時間が増える
家族と暮らしていると、どうしても自分の自由な時間を取りにくいということは多いものです。家族が気になって退社後はまっすぐ帰ることを習慣にしていた人は、気にすることなく飲みに出かけやすくなります。
もちろん、ハメを外しすぎるのは良くありませんが、適度に息抜きをしたり同僚とのコミュニケーションが取りやすくなったりするでしょう。
家族との予定を優先して自分の趣味が疎かになっていた人は、単身赴任をきっかけに没頭することもできます。釣りやソロキャンプなど、一人で楽しめる趣味の世界を広げることも可能です。
独身時代にハマっていた趣味をもう一度始めるという楽しみ方もあります。週末は自宅に帰って家族と過ごし、平日は自分の自由な時間を楽しむなどメリハリを持たせるのもいいかもしれません。
家事が自分の分だけで済む
家族と同居しているときに家事を負担していた人は、単身赴任中は自分の分の家事をこなすだけで済みます。
洗濯物や食事が一人分で済めば時間も大幅に短縮できますし、時間帯も自分の都合で調整できます。仕事で疲れたときは、洗濯や掃除を週末にずらしたり外食で済ませたりと自由にコントロールできるのもメリットです。
また、ダイエットをしている人は、自分の体調に合わせた食事を誰に気兼ねすることなくできるなどのメリットもあります。
生活環境をリセットできる
これまでの生活に行き詰まりを感じていた人は、単身赴任を一旦リセットするタイミングにできます。
例えば、夫婦間の問題や友人関係など、身近な人間関係がギクシャクしている場合、適度な距離を取ることで関係性の見直しができることもあります。
人間関係で問題を抱えているとき、わざわざ話を切り出して距離を取るのは難しいものです。
しかし、単身赴任であれば仕事の一環ですし、問題に触れることなく自然に離れることができます。少し距離を置くことで、相手の良さに気づくこともあるでしょう。
ときどき連絡を取ったり会ったりする程度の距離になることで、良好な関係に戻れるかもしれません。単身赴任の期間を利用して、お互いの思いやりを深めることも期待できます。
単身赴任のデメリット
単身赴任はデメリットもあります。では、一体どのようなデメリットが考えられるのか解説していきます。
引っ越し準備に手間がかかる
まずデメリットになるのは引っ越し準備がかかることです。勤務先によっては、単身赴任用の寮が用意されているケースもありますが、必ずしもそういった会社ばかりとは限りません。
自分で現地の住まいを探す必要が出てくる場合もあります。そうなると、休日などを利用して探す手間がかかります。土地勘のない場所だと、治安や利便性などの判断が難しいのもデメリットです。
引っ越しの荷造りも相応の時間がかかります。たとえ、勤務先が用意した寮があったとしても、最低限の荷物は運ばなければなりません。
特に、引っ越しまでの時間があまりないときは、退社後などわずかな時間を使ってまとめておく必要が出てきます。家族と離れてしまうために、生活家電を新たに揃えるのもデメリットです。
生活費が二重にかかる
単身赴任になれば、その分生活費も余計にかかることになります。単純に一人暮らし分の生活費が新たな負担になるのはデメリットです。
単身赴任の間は勤務先から手当てが支給されるのが一般的ですが、それでも生活費を全額カバーできるわけではありません。
厚生労働省と政府統計によってまとめられた
では、単身世帯でかかる生活費の平均を見ていきましょう。
政府統計のe-Statが調査した
ここから手当て分を差し引いたとしても、10万円以上は自己負担になると考えることができます。
寮が完備されている場合でも、寮費はかかるのが一般的です。実際には赴任先の物価によっても左右されますが、貯金がしにくい点もデメリットになります。
家事を全て自分でこなす必要がある
これまで家事を一切してこなかった人にとって、家事をすべて自分でこなすことは大きなデメリットです。
特に一人暮らしの経験がないまま結婚した人は、単身赴任で初めて家事を経験することになります。料理はもちろん、洗濯も経験がないと慣れるまで大変に感じるものです。
慣れない場所であるうえに初めて家事をこなすとなると、それだけで大きな負担になるかもしれません。
近くにコインランドリーや手頃な価格帯の飲食店があれば便利ですが、毎回利用するのは時間的にも経済的にも負担になります。
そもそも家事が面倒で苦手という人は、単身赴任によって不摂生な生活になる恐れも出てくるでしょう。
孤独を感じやすい
平日も週末も常に家族とともに過ごしてきた人は、単身赴任によって孤独を感じやすくなるのがデメリットです。
特に、週末もなかなか帰宅できないような遠方に赴任になった場合、記念日やイベントの日なども一人で過ごすことが多くなります。周囲の家族連れなどを見る機会があれば、孤独感がさらに増すかもしれません。
そもそも、寂しがりの人や常に家族と行動をともにしてきた人は、単身赴任に向いていないといえます。
せいぜい一年程度の短期での赴任ならいいでしょうが、何年にも及ぶ場合は精神的に大きなダメージを受けることもあります。
生活リズムが乱れやすくなる
家族と暮らしていると、ときには面倒と感じることもあるでしょう。休日でも家族との外出に備えて早起きをしたり、家族に合わせて早めに就寝したりするのは良くあることです。
しかし、家族の目を気にすることで規則正しい生活を維持できるという人もいます。そのような人だと、家族から離れることで生活のリズムが乱れやすくなるのがデメリットです。
休日の前は、ついつい深夜までお酒を飲んだり動画を見たりして過ごしてしまうこともあるでしょう。翌日は好きなだけ寝てしまい、何もしないまま1日が終わってしまうこともあるかもしれません。
中には、平日の就寝時間や起床時間まで管理できなくなる人もいます。そうなると、洗濯や料理といった最低限の家事もできない状態になり、さらに生活は乱れていきます。
家族と離れている間に、健康まで損ねてしまう恐れが出てくるのもデメリットです。
子供の成長を間近で見守れない
子どもがまだ小さいときに何年も単身赴任になると、その間の子どもの成長を間近で見ることができません。
特に、生後間もなくから小学校へ入学する辺りまでは、子どもの成長と変化が著しい時期です。ほんの数カ月会っていないだけでも、できるようになっていることはたくさんあります。
そういった子どもの成長を近くで見て感動を味わえないとなると寂しさを感じるでしょう。
また、会っていないうちに子どもに顔を忘れられてしまうのもありがちなことです。子どもに会うのを楽しみに帰ったのに、すっかり忘れられていて泣かれてしまうという経験をする人もいます。
そのような状況に陥ると、寂しいと感じる人は多いでしょう。入園式や卒業式、運動会など子どものイベントに参加しにくいこともデメリットです。また、子どもにも寂しい思いをさせる可能性も高くなります。
離婚率が高まりやすい
夫婦によっては、普段会えないことで溝ができることもあります。中には、ほど良い距離感で関係性が良好になる夫婦もいるでしょうが、誰もがそうとは限りません。
離れている配偶者より、身近にいる異性に親近感を覚えたり頼ったりする人もいます。配偶者の目が届かないため、誘われるまま親密な関係になるといったリスクも出てきます。
特になかなか家族のもとへ帰れない距離の場合は、夫婦間の気持ちの距離も開きやすくなります。必要と感じるときに相手がいないのは、心が離れる原因になります。単身赴任とは、夫婦が別居するということです。
いざ離れてみると、相手の必要性を感じなくなる人もいるでしょう。一緒にいたときには感じなかった自分の気持ちに気づくなど、思わぬ理由で離婚に繋がることもあるのです。
生活スタイルが変わる可能性がある
家族の生活環境は変わらないものの、自分自身の生活スタイルが変わってしまうのはデメリットです。例えば、趣味や習い事を続けたくても、これまでのようにできないかもしれません。
特にスタジオや教室に通うような習い事をしている人は、引っ越し先にも同じようにレッスンを受けられる場所があることが前提になります。
しかし、地域によっては同じ条件が揃わないこともあります。せっかく上達してきていても、途中で断念せざるを得ないでしょう。
週末や休日を利用して仲間と趣味に興じてきた人は、引っ越し先によっては参加することができません。赴任先で新しい仲間ができる場合もありますが、人間関係をゼロから構築することになります。
その他、ご近所の付き合いなど良い人間関係を築いている人は、引っ越しによって離れてしまうのはデメリットです。
単身赴任を回避する方法
転勤が決まれば、短期の場合でも3年ほどの期間に及ぶこともあります。家族と離れて単身赴任をすることは、メリットよりもデメリットのほうが多いといえます。
さまざまな事情から、できれば単身赴任を回避したいと考える人もいるのではないでしょうか。単身赴任を回避したいときに可能な方法は「勤務先に相談する方法」と「転職する方法」の2つです。
>【単身赴任を回避する方法】
(1)勤務先に相談する
(2)転職する
ただし、勤務先に相談したとしても、必ずもとの勤務地にとどまれるとは限りません。転勤先を近くに変えるなどの措置が取られるだけで、単身赴任自体を免れないことは多いものです。
もし、勤務先に相談しても単身赴任の回避が難しいときは、転職するのも一つです。転職を視野に入れるなら、転職エージェントを利用すると短期間で新たな転職先を見つけやすく便利です。
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「できるだけ早く転職先を見つけたい」「単身赴任がない職場を見つけたい」という方はご相談だけでもかまいません。ぜひ一度私たちにお話をお聞かせください。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
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