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引き止めを回避して退職する8つのコツ|それでも引き止められたらあそこに相談

同じ職場で長く働けたら楽なのですが、今より職場環境の良いところで働きたい、キャリアアップを図りたいなどと考えるならば転職も選択肢の一つです。しかし、いざ退職しようとしたら、会社から引き止められることもあります。

すでに転職する意思を固めており、準備を進めているときに引き止められても困ってしまうでしょう。そこで本記事では、引き止めを回避して円満退職へ持っていくためのコツをご紹介いたします。

退職する時、なぜ引き止められてしまうのか?

退職をするべく会社に話をしたところ、引き止められるケースは珍しくありません。会社の働きかけに応じなければならないという義務はありませんが、直属の上司などがしつこく説得をしようとすれば辞めるのを躊躇してしまうでしょう。

従業員は早く次の職場へ行きたいのに、会社側が邪魔をするのはいくつかの理由が考えられます。会社側の引き止めを回避したいのであれば、その背後にある理由とは何かを知っておく方が良いでしょう。

ここでは、「会社にデメリットが生じるから」と「本人の将来を考えているから」という2つの理由について、具体例を交えて解説をしていきます。

退職時に引き止められる理由

会社にデメリットが生じるから

「会社にデメリットが生じるから」というのは、引き止めの理由としてはよくあることです。もし、人が減れば残された人たちの作業量が多くなります。

そのために、残業や休日出勤が常態化すると、睡眠時間や食事時間が大幅に削られることになるでしょう。休む暇なく働き続ければ、体力を回復することができなくなり肉体的・精神的な疲労は限界まで蓄積されます。

結果として、体調を崩す人も出てきて労働力がさらに減るでしょう。労働力が足りなくなれば、事業が回らなくなる恐れがあります。それは、会社にとって大きなダメージです。

簡単に替えがきかない人材がいなくなったときには、会社にとってのデメリットはさらに大きくなります。

例えば、医薬品販売における薬剤師や登録販売者のように法律で常駐が義務付けられている有資格者は、業務をする上で欠かせない人材です。

もし、常駐させなければいけない有資格者が辞めてしまうと、業務を続けることができなくなります。

今いる人に資格をとらせるにしても、合格して資格取得できるまでに何年かかるかわかりませんし、求人で募集しても有資格者が来てくれるとは限りません。

簡単に替えがきかない人材が辞めたいと言ったら、会社側が引き止めようとするのは無理もないことです。

職場のモチベーションが低下することも、会社にとってはデメリットです。人が頻繁に辞める職場では、残された人たちもモチベーションが低下して、常に辞めることを考えるようになります。

そのような人が大勢いる職場では、作業に集中できませんし、同僚と協力して作業をすることも難しくなるでしょう。モチベーションの低下に伴う作業効率の低下は、最終的に会社の業績を悪化させます。

会社側としては、会社の存続が危うくなる事態はなんとしても避けたいところです。そういった会社の立場に同情して会社に残ることを考えたくなるかもしれませんが、それはやめておきましょう。

人が辞めた後の欠員補充は、会社の責任でやらなければいけないことです。会社を去った人が責任を負うことではありません。もし、人手不足で業務が止まったとしても、それは会社の失策です。

もし、待遇を良くするから会社に残って欲しいと言われても、あとで会社が約束を反故にする可能性も十分にあるためうかつに信用してはいけません。ここで考えなければいけないのは、自分の将来のことです。

会社が何を言おうとも、自分の意思が変わらないことを明確に示しましょう。

本人の将来を考えているから

より良い職場で働こうと転職をすることが、逆に本人のためにならないこともあります。

例えば、技術を習得するまでにもう少し時間がかかるときや、履歴書・職務経歴書でアピールできるだけのキャリアがないときに焦って転職をすると良い結果を得にくくなります。

真剣に部下のキャリアプランを考えてくれる上司であれば、上記のように本人のためにならない転職は止めようとするでしょう。今後のキャリアプランを、自分でも深く考えているならば転職を考え直す必要はありません。

しかし漠然と稼ぎたい、役職につきたいということで転職を考えている場合には、自分のことを真剣に考えてくれる上司の言葉に耳を傾け、転職するべきかどうかをあらためて考えた方が良いでしょう。

引き止めを回避して退職する8つのコツ

これから会社を辞めようと考えるとき、会社と揉めずに転職することが理想の結末です。正面から会社とぶつかって辞めることもできるでしょうが、事務手続きを長引かせてきたり業界に悪い噂を流されたりする可能性があります。

そうなると、転職活動にマイナスの影響がでる可能性があるので避けておきたいところです。そこで活用したいのが、会社側の引き止めを回避して退職するためのコツです。

ここでは、転職の経験がない人でも、実践しやすいコツを紹介するので参考にしてください。

引き止めを回避して退職するコツ

ポジティブな退職理由を用意する

ポジティブな退職理由を用意しておけば、会社も黙って受け入れてくれるでしょう。

例えば、「今までに得た経験や技術を活かし地元で頑張りたい」とか「習得したいスキルを学べる会社で働きたい」といった内容ならポジティブだと受け止められます。

もしポジティブなことを言わず胸の奥にしまっていた不平不満をぶつけた場合は、会社から改善策を提示されて転職をあきらめるように説得されるため厄介です。

その点、ポジティブな内容であれば、やりがいやキャリアアップなど本人のためになることが中心に据えられています。不平不満のように交渉の材料となるものではないため、会社は何もできません。

就業規則に則ったタイミングで退職の意思表示をする

就業規則は、法令よりも優先度が低くなりますが雇用主と労働者が守るべきルールです。就業規則に則ったタイミングで退職の意思表示をすれば、会社側も文句は言えません。

就業規則ではどのように規定されているのかというと、業界や会社ごとの事情を踏まえて期限が設定されるので勤めている会社の就業規則を調べる必要があります。

一般的には余裕を持って引き継ぎなどの手続きができるように、2ヶ月~3ヶ月前までには意思表示を行うようにと規定されていることが多いです。

なお民法では、2週間前までに意思表示をすれば良いということになっています。その期限を守っていれば、法的な問題はありません。

しかし、2週間しか余裕がないと引き継ぎや事務手続きが間に合わない恐れがあります。そうなると会社の態度が硬化して、転職に非協力的となるでしょう。

転職を波風立てずに行いたいのであれば、民法ではなく就業規則に則って行動するのがベストであるといえます。

繁忙期を避ける

繁忙期を避けることも、会社に受け入れてもらいやすくなるコツです。誰かが辞めることになれば、その人が請け負っていた作業を残された人たちで負担しなければいけません。

繁忙期はただでさえ忙しい時期なので、人が減ったことで残された人たちに重い負担がのしかかります。民法および就業規則に則って手続きをすれば、会社側が転職を止めることはできません。

しかしながら、どのような状況にあるのかを考えずに転職をしようとすれば、会社とのきれつが生じて円滑に転職ができなくなります。

繁忙期を避ければ、上司も気持ちに余裕ができますし欠員補充もしやすくなるため、そういった問題は起こりにくいでしょう。

転職先が決まってから伝える

転職先が決まってから伝えることは、転職しやすくなるコツのひとつです。

まだ転職先が決まっていないのであれば、会社も交渉の余地があるということで説得しようとするでしょうが、すでに転職先が決まったのであれば手遅れだと悟ります。

転職先を決めておくためには、会社に転職活動をしていることを知られないようにしなければいけません。

上司や同僚のいるところで転職サイトを確認することは避け、面接を受けるために会社を休むときには具体的な理由を言わずに有給休暇を取りましょう。嘘をついて有給休暇を取ると信用問題に発展しかねないため避けるのが無難です。

引継ぎ計画を立てておく

引き継ぎ計画を立てておくことで、会社は転職を邪魔しようとはしなくなります。引き継ぎ計画によって会社の態度が変わるのは、引き継ぎ計画が不安を解消する材料になるためです。

会社は、人が減って業務が回らなくなることを不安に感じています。

計画に基づき引き継ぎが行われるということであれば、後任者が業務を回せるようになるので安心です。そうなれば、会社が転職を止める理由がなくなります。

退職希望日を決めておく

何月何日に会社を辞めたいと伝えれば、会社も転職する意思が固いことを理解してくれます。

また、自分で期限を設けておくことで、引き継ぎなどの準備を進めなければいけないという気持ちをつくることもできます。もし、具体的な日程を伝えなければ、会社側は1日でも長く仕事をしてもらうために説得しようとするでしょう。

よほど強固な意思を持っていないと、会社の言う通りに転職の予定を先延ばしして辞めるタイミングを逃してしまいます。そのような状況に陥らないようにすることが、このコツを実践するメリットです。

意思表示をする相手を間違えない

会社を辞めたいと意思表示する際、最初の相手は直属の上司にしましょう。上司を飛び越えて上や人事部に意思表示をすれば、上司は管理能力がないのではと疑われてしまいます。

また、いつも顔を合わせている部下なのに自分に報告をしなかったと気分を害する可能性もあるでしょう。

上司との関係を壊さないように、転職をすると決めたら二人きりで話せる場をつくり会社を辞めたいということを伝えた方が良いです。

その際には、お世話になったことのお礼と会社を辞めることのお詫びも入れておけば、上司の態度も和らぐはずです。

意思表示をする方法を考える

一般的なビジネスマナーとして、会社を辞めることは上司に口頭で伝えましょう。今は業務上の報告をメールやSNSなどで済ませることも多いですが、法律や就業規則に反していなくても上司は不快に感じる恐れがあります。

取引先に常駐する仕事で上司となかなか会えないという場合でもない限りは、アポイントメントを取ってから約束した日時と場所で自分の気持ちを伝えるのが望ましいです。

アポイントメントを取るときには、正直に目的を言うと警戒されてしまうため、「お話ししたいことがあるので時間をいただきたい」などの明言を避ける言い方をしましょう。

それでも引き止められた時の対処法

どれだけ工夫しても、会社側は諦めず残って欲しいと説得してくることはあります。そこから長々と駆け引きを始めれば、辞めるタイミングを失うかもしれませんし、修復不可能な溝をつくって会社を去ることもあります。

ここでは、会社が諦めない場合にどのような対処をすればいいのかを紹介するので、無事に転職を成功させるためにもぜひ参考にしてください。

引き止められた時の対処法

別の上司に相談する

直属の上司が説得をしてくるときには、別の上司に相談をしましょう。上司と部下の関係で言いにくいことも、別の上司を介すれば言いやすくなります。

また、相談をして別の上司に転職することを賛同してもらえたら、直属の上司に諦めるように口添えしてくれることもあるでしょう。部下に対してパワハラをする上司でも、別の上司が介入すれば無茶なことはできません。

法律や就業規則に則った転職活動を、自分の評価が下がるからという私的な理由で妨害することもなくなるはずです。

メールで退職の意思表示をした証拠を残す

会社を辞めたいという意思表示をするときには、口頭だけでなくメールでも同じ内容の文章を送り証拠を残しましょう。口頭だけでしか伝えていないと、上司が話を聞いていなかったと言い逃れすることができます。

また、日程等を聞き取れなかったなどの理由で、転職を先延ばしにするよう説得してくることもあるでしょう。メールの文章という動かぬ証拠があれば、法律・就業規則に則って意思表示をしたということを証明できます。

そうなれば、転職を止めることは会社にはできません。安心して準備を進められます。

社内の相談窓口に相談する

憲法では職業選択の自由が認められており、本人の意志に反して転職を妨害するようなことは許されません。立場を利用して転職を妨害するようなことがあれば、社内の相談窓口に相談をすることで解決が可能です。

相談窓口の担当者は訴えが事実かどうかを調べて、事実であれば転職を妨害しないように上司へ働きかけてくれるでしょう。

もし社内の相談窓口が機能していなかったり、設置されていないときには、別の対処法を試さなければいけません。

退職代行サービスを利用する

会社を辞めたいという意思表示をしても、会社側から考え直すように言われているのであれば、退職代行サービスを利用することで問題なく退職できます。

会社を辞めたい労働者に成り代わり、会社への連絡をしてくれるサービスです。代行サービスの担当者が相手では、会社側がどれだけ説得しようとしても徒労に終わります。

弁護士が運営する代行サービスであれば、未払いの残業代請求なども依頼できるので便利です。

労働基準監督署に相談をする

騒ぎを起こしたくはないでしょうが、場合によっては労働基準監督署に相談するのも一つの手です。

労働基準監督署は、全国各地にあり管轄の事業所で労働基準法が守られているのかを監督しています。会社に残れと強要することは労働基準法137条に違反する行為なので、労働基準監督署が指導できます。

労働基準監督署の指導に法的拘束力はありませんが、無視をすると社名が公表されるなど社会的信用を損なう結果となるため改善が見込めます。

ちなみに転職を考えているけれどまだ転職先が決まっていないとい方は、転職のことを知り尽くした転職エージェントを利用するのも一つです。

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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

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