男性が「結婚」を機に転職するのはアリ?ベストタイミングと面接での伝え方(例文つき)
厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」によれば、令和3年の転職入職者のうち、前職の退職理由が「結婚」だった方の割合は25歳~29歳が最も高く、男性は3.3%となっています。
結婚を機に転職する男性は一定数存在することがわかりますが、その主な理由としては「家族を養うために収入を高めたいから」「引っ越しに伴って勤務先が遠のくから」「育児と両立しやすい職場に勤めたいから」などが挙げられます。
しかし、本当に結婚を機に転職すべきなのか不安な方も多いでしょう。そこで本記事では男性が結婚を機に転職する場合のメリットや注意点をご紹介いたします。
転職するにあたって結婚前と後のどちらのタイミングがおすすめかもお伝えしますので、少しでもお役に立てれば幸いです。
そもそも男性が「結婚」を機に転職するのはアリ?
今後結婚を視野に入れている男性としては「もっと経済力をつけて家庭を豊かにしたい」「家族との時間も大切にしたい」と感じやすいかと思いますが、中には「転職理由が結婚だと選考に不利になってしまうのではないか?」と不安な方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「結婚」が理由で転職活動が不利になることは基本的にないため、心配は不要です。
特に男性の場合は、結婚が理由となっていることで、企業の採用担当者から「働くことへの意欲が強い」と捉えられやすく、むしろ好印象に繋がることが考えられます。
本記事の後半でもお伝えしますが、企業の採用担当者は結婚を理由に転職活動を行う男性に対して、基本的に「短期離職しないか」「家庭と仕事の両立が可能か」「どの程度残業が可能か」という点をチェックする傾向があります。
そのため、面接の際には今後長く働いていきたいという気持ちをアピールしつつ、どの程度なら残業が可能かを具体的な数字で示せると良いでしょう。
男性が「結婚」を機に転職するメリット・デメリット
そもそも、結婚を機に転職すべきかまだ悩んでいるという男性もいらっしゃるかと思いますので、まずはそのメリット・デメリットを見ていきましょう。
男性が「転職より先に結婚」するメリット・デメリット
まずは男性が転職より先に結婚する場合のメリット・デメリットです。
▼メリット
・転職活動に専念しやすい
・世帯収入が増える(夫婦共働きの場合)
・実際のライフスタイルに合わせて転職先を選べる
・住宅ローンを組める
・パートナーに傍で見守ってもらえる
▼デメリット
・新しい住まいから職場の距離が遠い期間が生じる可能性がある
・パートナーとの認識のズレに注意が必要になる
男性が転職よりも先に結婚する場合のメリットとしてはまず、転職活動に専念しやすい点が挙げられます。
結婚と同時期に住まいも新たにする場合は、転職活動に着手する前の段階で住まい探しや引っ越し作業、結婚に伴う各種手続きが完了していると考えられます。
結婚生活にある程度馴染んだタイミングであれば転職活動に専念しやすいですし、ある程度心に余裕を持ちながら新しい職場での仕事に精を出すことができるでしょう。
また、パートナーも働いている場合には世帯収入が増えるため、経済的な安心感を持って転職活動を行えるのも嬉しいポイントです。先に結婚生活がスタートしているため、新たなライフスタイルに合わせて仕事や職場を検討できます。
ちなみに、今後住宅の購入を検討している方は転職前に住宅ローンを組んでおくのがおすすめです。
というのも、住宅ローンを組むにあたって職場での勤続年数を審査項目として挙げている金融機関は多く、基本的に転職後一年未満は住宅ローンを組めないことが多いからです。その点については先にパートナーと話し合っておくと良いでしょう。
男性が転職よりも先に結婚する場合のデメリットとしては、結婚して住まいを新たにした場合、そこから現職への通勤に時間がかかることになる可能性が否めない点が挙げられます。
転職後は住まいの近くに職場を移せるかもしれませんが、新しい住まいが今の住まいと距離がある場合、一定期間は通勤に時間がかかってしまう可能性があります。
また、一般的に転職直後は一時的に収入が下がる傾向が見られます。
結婚後に転職を検討していることをあらかじめパートナーに伝えていなかった場合、「これから出産や育児で出費が増えていくのに世帯収入が下がったらどうしよう」といった不安をパートナーへ与えることになりかねませんので、結婚後に転職を考えている場合には、できるだけ結婚前にその旨を伝え、合意を得ておくようにしましょう。
男性が「結婚より先に転職」するメリット・デメリット
一方、男性が結婚よりも先に転職する場合には下記のようなメリット・デメリットが見られます。
▼メリット
職場に合わせて住まいを決められる
▼デメリット
仕事に不慣れな中で各種手続きが生じる可能性がある
各種イベントが後ろ倒しになる可能性がある
転職直後は住宅ローンを組みにくくなる
男性が結婚よりも先に転職する場合には、良くも悪くも仕事優先での動きになりやすい傾向があり、メリットとしては新しい職場に合わせて住まいを決めやすいという点が挙げられます。
一方、仕事に不慣れな状態で住まい探しや引っ越し作業、結婚に伴う各種手続きが必要になる可能性があるのは大きなデメリットといえます。
もちろん人によりますが、通常、新しい職場環境に慣れるには1年程かかるものです。
ただ、現時点ですでにパートナー間で結婚話が出ている場合、今後転職活動を経て新しい職場に入社してそこから結婚しようとなると、出産・育児を視野に入れている場合は特に、転職してから間もないタイミングで結婚しようという運びになるでしょう。
そうなると、仕事に不慣れで心に余裕がない中で住まい探しや引っ越し作業を進めることになり、精神的な負担が大きくなることが考えられます。
また、住まいを新たにすることで運転免許やクレジットカード、銀行口座などの登録内容(記載事項)の変更なども必要になります。
結婚後は新婚旅行を検討している方も多いかと思いますが、転職直後に長期休暇を取るのは難しいケースが多く、そういったイベントごとが後ろ倒しになってしまう可能性があるため、パートナーとあらかじめ意思の疎通を図るのが重要です。
【結論】男性は結婚後に転職するのがベター
さて、ここまでで結婚前に転職する場合と結婚後に転職する場合のメリット・デメリットを見てまいりましたが、結論、上記の内容から男性は収入や精神状態が安定する結婚後のタイミングで転職するのがベターといえます。
先ほどもお伝えしましたが、もし住宅の購入を考えている場合には、現職に勤めている時点で住宅ローンを組んでから転職することをおすすめします。
住宅ローンの審査項目には勤続年数が含まれていることが多く、少なくとも1年以上の勤続期間を求める金融機関が多いため、転職してしばらくはローンを組めない可能性があります。
また、転職よりも先に結婚する場合、慣れている職場に身を置いている間に結婚することになるため、住まい探しや引っ越し作業、その他手続きを心に余裕を持った状態で進められます。
有休がある程度残っていれば、繁忙期でない限り、新婚旅行にもある程度好きなタイミングで行けるでしょう。
転職したての場合は、空気的に長期休暇を取るのは難しい場合が多いほか、仕事に不慣れで心に余裕がない状況では住まい探しや引っ越しも腰が重くなることが考えられます。
結婚を機に転職する際の仕事・職場の選び方
安定的に年収を上げていくことを目指す場合、完全未経験の仕事よりも前職のスキルや知識を活かせる仕事を選ぶのが理想です。
現職と多少異なる仕事がしたいという場合には、同職種で異業界の仕事など、少しでも今のスキルや知識をそのまま活用できる仕事に就いたほうが活躍しやすいでしょう。
また、今後育児を考えていて夫婦共働きになるという場合には、パートナーが専業主婦になる場合よりも一層育児への協力が必要になるため、せめて育児期間中は定時で上がれたり保育園への送り迎えのために週2日ほどは早めに退勤できたりするような、産休・育休の取得実績があり育児に理解のある職場を選べるとベストです。
もし「なかなか思うような転職先が見つからない」「内定を得られない」と悩んだ際には、転職エージェントを活用することで希望に沿った企業を紹介してもらえるほか、細かい選考対策を講じてもらえたり、企業に推薦してもらえたりして便利ですので、ぜひチェックしてみてください。
【例文】転職理由が「結婚」の際の面接での伝え方
中には面接での転職理由の伝え方に悩んでいる男性もいらっしゃるかと思いますので、最後に「結婚」を機に転職する際の面接での転職理由の伝え方を例文つきでご紹介したいと思います。
転職理由が結婚の場合、採用担当者が気になること
本記事の冒頭でもお伝えしましたが、企業の採用担当者は大前提として、結婚を機に転職しようと考えている人材について、下記の3項目を主にチェックしています。
・短期離職しないか
・仕事と育児の両立が可能か
・残業(転勤)は可能か
まとめると、結婚することでどれくらい仕事に支障が出るかを見られるということになります。
近年では育児に理解がある企業も多いため、面接時には求人票の内容を踏まえたうえで、今後どのように仕事と家庭(育児)を両立させていこうと考えているかを具体的に伝えると良いでしょう。
「結婚」を機に転職する際の面接での転職理由の伝え方・例文
面接で転職理由を聞かれた際には、結婚を理由に長く働きたいという気持ちをアピールするのがベターです。年収を上げていきたい、家族を支えたいなど言い回しは様々です。
「結婚するからプライベートの時間を多く確保したい」など、仕事よりも家庭を優先するような伝え方は、場合によってはマイナスイメージに繋がるためあまりおすすめできません。
前職での残業時間を伝えたり、「週2日ほどは保育園への送り迎えが必要になるかもしれませんが、それ以外なら残業可能です」など、どの程度残業が可能かを明確な数字で伝えられると良いでしょう。
具体的な受け答えの例文としては、ぜひ下記を参考にしてください。
【「結婚」を機に転職する際の面接での転職理由の伝え方・例文
私は昨年末の結婚を機に人生設計を見直し、今後ライフステージの変化にも対応し長く働き続け、キャリアアップを図っていける環境に身を置きたいと考え、転職を決意いたしました。
現職では残業や休日出勤が常態化しており、家庭の時間を確保しつつスキルアップ・キャリアアップを目指すことが難しいと判断したためです。
貴社(御社)においては結婚後も幅広い年齢層の女性従業員の方が活躍していることを知り、魅力を感じております。これまで培ってきたスキルと経験を活かし、貴社へ長期的に貢献できるよう尽力したいと考えております。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
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