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苦手な人を面接で聞かれた時の回答例!NG回答例や企業の質問の意図、注意点を公開

厚生労働省のHPに掲載されている「公正な採用選考の基本」によると、”尊敬する人物”や”人生観、生活信条”に関することは本来自由であるべき事項として、企業が応募書類に記載させたり面接で尋ねて把握することは就職差別に繋がる恐れがあるとされています。

そのため、面接で苦手な人について質問されることもここに抵触する可能性がありますが、就・転職における面接で聞かれやすい質問の一つであるため、本記事ではその対策方法についてお伝えいたします。

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面接官が”苦手な人”を質問する意図

一見、苦手な人に関する質問は仕事と直接的な関係がないようにも思えるでしょう。しかし、その裏には企業の深い意図があります。まずは、面接官の本音について説明していきます。

志望者の性格を知りたい

限られた時間で志望者の情報を引き出さなければいけない面接官は、「苦手な人」という質問から多くの要素を推察します。そのため、決して甘く見てはいけない重要な質問なのです。

苦手とは「自分と違う」ということ

面接官は「どのような人が苦手ですか」と聞くことで、志望者の性格を知ろうとしています。苦手な人とはつまり、自分の性格からかけ離れたタイプの人を指していると考えて良いでしょう。

受け入れがたい行動をする人物だからこそ、苦手意識が芽生えて積極的に関わりたくなくなってしまうはずです。逆をいえば、志望者が「苦手な人」として挙げた人物像から、答えている側の性格が浮き彫りになっていきます。

たとえば、「高圧的な人」が苦手なのだとしたら志望者自身は優しく、人の気持ちが分かるタイプなのでしょう。一方で、単に気が弱くて自分の意見が言えないだけかもしれません。

「無口な人」が苦手な志望者は、自分自身が明るく話好きなのだといえます。ただ言い換えれば、騒々しくて空気が読めない可能性もあります。

価値観が自社に合っているかを知りたい

次に、志望者の価値観を明らかにしたいという意図も込められています。普通に考えて、苦手な相手の話を面接官にするのはポジティブな行為といえません。

それでも口にしてしまうのは、よほど志望者にとって許せない価値観を持つ相手だからです。

面接官は、志望者がどのような価値観に基づき行動し、何を嫌うのかを知りたがっています。そして、それらの考え方が企業の理念に合致していれば、志望者を高く評価します。

ただ、発言がエスカレートしてただの悪口になってしまうと、面接官は良い印象を抱きません。仕事関係者には異なる価値観を持つ人がいないとも限らないからです。

志望者自身の価値観は大切である一方で、苦手な人間とのうまい付き合い方も社会人には欠かせないスキルです。質問には、苦手な人とどのように接してきたかまで知ろうとする意図が隠されています。

志望者の意思を見たい

企業によっては、志望者の回答そのものをあまり気にしていない場合もあります。「苦手な人」とは答えにくい質問です。内容によっては、面接官の心証を害する可能性まであります。

それでもなお、聞かれたことにははっきりと答えられるだけの意思があるかを面接官は期待しています。

また、答えにくい質問でもすぐに答えられるのは志望者が日常的に人間観察を行い、自分の頭で情報を整理してきた証です。話し方が理論的で根拠をともなっていれば、面接官は好感を抱きます。

他社への対応力を知りたい

仕事をする中では、ときとして苦手なタイプとも上手く付き合わなくてはなりません。

相手が上司や取引先など、逆らいにくい相手ならばなおさらです。企業の質問には、彼らへの対応力を見極めたい目的も含まれています。

苦手な相手でも上手くやれるかを知りたい

面接では「誰が苦手か」よりも「なぜ苦手か」が注目されています。はっきりと理由を説明できないのは、印象だけで相手を判断していると思われかねません。

しかし、明確な理由があって苦手な相手を説明できる人は、問題を克服しやすいともいえます。

たとえば、「私は遅刻する人が許せない。自分が必ず時間を守る性格だからだ」のように細かく説明できるケースでは、相手を苦手に思う根拠があります。それならば、「何度も時間の念押しをする」などの解決法も見つけやすいのです。

志望者の冷静さも見られている

人によっては、他人を批判するときに攻撃的になったりもします。苦手な人に関する質問では、つい理性を欠いてしまう人もいるでしょう。

面接官から相槌を打たれるなどすればますます興奮してしまい、感情的に話し出すこともあります。ただ、こうした反応も企業側は予想しています。

そのうえで、あえて志望者を煽ってくる面接官も少なくありません。なぜなら、この質問は志望者の冷静さを見極めるためのテストでもあるからです。

少し誘導されれば理性を欠いてしまうようなタイプは、職場でもトラブルメーカーになる危険を秘めています。職場だけならまだしも、外部にさえ攻撃的な態度を取っていては企業の評判に関わります。

感情に流されやすい人材をなるべく入社させたくないと考える企業は少なくありません。饒舌になってしまいやすい質問だからこそ、自分を制御できるスキルが必要になるのです。

そのほか、堅苦しい質問を続けたところで「苦手な相手はいる?」とふいに振り、志望者の即興力を確かめようとする企業もあります。

志望動機やPRポイントなど定番の質問には答えを用意していても、苦手な相手を聞かれて戸惑う志望者は珍しくありません。だからこそ、ピンチに遭遇した際の対応力で差がつきます。


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「苦手な人への対応」を聞かれた際のポイント

苦手な相手を聞かれた後、多くの企業は続けて「では、どのように対応しますか」と投げかけてきます。

場合によっては、こちらの答えのほうが重要になる可能性もあるので要注意です。以下、回答のポイントを紹介します。

NG回答は「関わらないようにする」「話をしない」

面接官に「苦手な人とどう付き合うか」と聞かれた際、もっとも不適切な回答は「相手と距離を置く」や「話をしない」など、関係を断ってしまう内容のものです。これらの回答をプラスに捉えてくれる企業は少ないでしょう。

困難から逃げ出す人だと思われる

苦手なタイプと距離を置きたがる人は、困難から逃げ出しているように見えてしまいます。実際のところ、相手を避けたとしても完全に関係を断てるとは限りません。

同僚であれば毎日のように顔を合わせますし、担当する取引先から逃げ回れるはずもないのです。それなのに「話したくない」と答えてしまうのは、気持ちの弱さを証明しているといえます。

もしも本当に苦手な相手を避け、話さないまま過ごしていたら業務は滞ってしまいます。大切な取引先を失う可能性すら出てくるでしょう。企業としては、そのような人材を置いておけません。

面接において、「苦手な人と話さない」という答えには有利な点がほとんどないのです。

コミュニケーション能力を疑われる

社会人にとってもっとも重要な能力のひとつであるコミュニケーションスキルをPRするためにも、「距離を置く」などの回答は控えたいところです。

社内、社外にかかわらず、仕事の関係者と密接にやりとりをして問題解決に力を合わせるのは組織の基本です。それを自分から放棄しようとする人材に、面接官が興味を引かれることはありません。

何も考えていないように解釈されるのは危険

一番危険なのは、面接官の質問に対して何も考えないまま、とりあえず返事だけをしているように思われることです。

「距離を置く」などの答えは何ひとつとして具体的な解決策を示しておらず、現実の職場でも実践しにくい内容です。それを答えてしまうのは、積極性を疑われてしまいかねません。

企業の意図を考えると、苦手な人についての質問では志望者の対応力を知りたがっているはずです。

できれば話したくない相手がいるのは仕方がないといえます。だからこそ、自分からどのように状況を改善できるのかを期待されています。

苦手でもいいので相手を理解する姿勢をきちんと示す

企業が「話さない」という回答を快く思わないのは、他者を拒絶しているように感じられるからです。そして、社会生活において他者と積極的に関われない人材は苦労をすることになります。

話さないとは相手を認めないということ

人間関係の基本は相互理解にあります。相手の言葉や行動に共感ができなくても、その背景を知ろうと努めれば歩み寄る余地はいくらでも出てきます。

「そういう考えであれば、このような方法でもいいのではないか」と、相手の意思を尊重しながら自分でも納得のできる提案を返せるでしょう。

しかし、苦手意識が完全に勝ってしまい、理解しようとする心を失えば建設的なコミュニケーションも不可能です。

相手を認めないまま時間が経っていき、人間関係が悪化していきます。企業としては、そのような問題の原因になる人材を採用しようとは考えないでしょう。

他の業務にも通じる問題

コミュニケーションのみならず、あらゆる業務において「苦手なものを拒絶する」姿勢は支障をきたします。もしも新しいシステムの操作を覚えなければならないとして、機械が苦手でも努力して勉強することが必要です。

引っ込み思案の人でも、営業の外回りでは愛想よく振舞わなくてはなりません。しかし、苦手な人への態度と同様に「距離を置く」と決めつけてしまえば、これらのスキルは成長しないままです。

企業は面接時に志望者が備えている能力だけでなく、入社後の成長に期待しています。苦手を克服できない人材は、現場に大きく貢献できないのです。

理解する気持ちから改善への可能性が開ける

多くの面接官は、志望者に苦手な人がいてもそれほど気にしていません。その代わり、対象を理解しようとする気持ちを確かめたいと考えます。

仕事をしていれば、嫌な相手や面倒な業務が出てきて当然です。それをどのように克服し、状況を改善していくかが社会人に求められる意識です。

面接では、頑なに他者を否定するような態度を取らないようにしましょう。そして、批判的な意見を口にした後でも「しかし、自分はこのように対応したい」と前向きな提言を付け足すようにします。


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面接で「苦手な人を教えてください」と言われた際の回答例

企業面接を成功させるコツはシミュレーションにあります。答えにくい質問ほど事前に対策を考えておけば、本番も落ち着いて乗り越えられます。

この段落では、「苦手な人」に対する回答例と不適切な回答例を挙げていきます。

回答例1:自己PRにつながる理由を付け足してみる

まずは、以下に回答例を示します。

「私は、周りを顧みずに自分のペースで行動する人が苦手です。なぜなら私は、仕事とはチームワークで成り立っていると思うからです。私は学生時代、ゼミのみんなと長期間にわたって研究を続けてきました。

苦手分野をお互いがサポートし合い、最終的に素晴らしい発表ができたと自負しています。その経験から、大きな成果は自分一人では得られないのだと学びました。

自分勝手な人は集団の和を乱し、ときには作業の邪魔をすることもあると思います。そのため、周囲にいると苦手意識を持ってしまいます」

面接官は根拠を知りたがっている

この回答では、「自分勝手な人が苦手」という部分がそれほど重要ではありません。むしろ、その後に「なぜなら」と続く部分が大切です。

苦手意識に正当な理由があれば、面接官に関心を持たれることができるからです。

この場合、「自分がチームワークを大切だと思っている点」「実際に集団で協力して大きな成果を得られた経験」を理由として述べました。

それゆえに、自分勝手な人を快く思えなくなっているのには、まっとうな根拠があります。

苦手に思う理由は自己PRでもある

多くの人が、「苦手な人を答えると印象を悪くするのではないか」と悩んでしまいがちです。しかし、答え方に気をつければ、逆に自己PRへとつなげることも可能です。

この回答例でいうならば、「自分勝手な人が苦手」と答えるだけだと本人がえり好みの激しいようにも思われかねません。

しかし、説得力のある根拠を紡いでいくことで、自分の考えをしっかり持っている人材なのだとアピールできます。

注意点としては、苦手な理由が独特すぎて共感を呼ばなかったり、強い口調になりすぎたりしないことです。志望者側に問題があると解釈された場合、自己PRどころか低評価をつけられてしまいます。

嫌いな人の記憶を蘇らせて怒りや憎しみをこめると、声がとげとげしくなっていきます。あくまでも苦手な人を客観的に回答するだけなので、感情の部分を過剰に上乗せしないように意識しましょう。

回答例2:苦手な人への対応まで面接官に伝える

以下の回答例では、苦手な人に対する対応策まで説明します。

「私は他人を馬鹿にする人が苦手です。話していて傷つきますし、自分以外の意見を認めようとしないので仕事がなかなか進まないからです。

そこで、私はこうした人には反論をするのではなく、相手の意見を聞き出すようにしました。アルバイト先や部活などでの経験上、彼らは自分がないがしろにされることを嫌うと学んだからです。

こちらから相手に歩み寄り、尊重する姿勢を見せれば態度が軟化する場合もあります。

どうしても我慢できないときは、怒るのではなく、もったいないので止めたほうがいいという伝え方をします。貴重な意見を出してくれることもあるのだから、態度で損をする必要はないのだと諭してきました」

苦手な人を答えるだけでは面接官に響かない

採用面接で苦手な人を聞かれたとき、ただ答えるだけだとプラス材料がありません。また、他人の悪口を言っているようでもあるため、空気も悪くなってしまいます。

そこで、苦手なタイプを挙げた後に「ただ、自分は彼らに対処してきました」とフォローを入れましょう。

そもそも、苦手な人物像が分かっているにもかかわらず、何の対策もしてこなかったのでは社会人としての能力を疑われます。面接を和やかに進めていくには、発言をポジティブな内容で締めることが大事です。

対応力はどの企業でも評価される

また、苦手な人への対応は面接官が聞き出したいポイントです。仮に入社したとして、苦手な相手と仕事をしなくてはいけなくなった際、どのような行動をとるのかの参考にできるからです。

面接官によっては、「でも、それで相手が納得しなかったらどうするのですか」などと意地悪な質問を続けてくることもあります。これも志望者をいじめたいのではなく、ゼロからの発想力を試しています。

追い詰められたときに、状況を打開するだけの力が備わっているかを調べているのです。面接官が質問を矢継ぎ早にしてきたなら、かえって自己PRのチャンスだと歓迎しましょう。

回答例3:志望先の特徴を考えながら言葉を選ぶ

どの企業に応募しているかで、面接の振る舞い方は変わってきます。たとえば、精神的な強さを求められている営業職を志望しているのならば、以下のような回答例を意識しましょう。

「私は年下に冷たい人が苦手です。学生時代はずっと縦社会の体育会系に属していたので、後輩をいびるような部員をたくさん見てきました。

そのたびに強い反発を覚えてきました。ただ、年長者に逆らって部活内の雰囲気が悪くなるのも問題です。そこで、後輩ができたときに、先輩たちとは同じ態度を取らないでおこうと同学年で示し合わせました。

最初のころは、先輩から後輩に甘いとの指摘を受け続けました。

しかし、自分たちは正しい行いをしているという自負があったので、逆境にも耐えられたのです。その結果、自分たちが最年長になったとき、理不尽な上下関係を撤廃できました」

このエピソードでは企業の求める人材像に合わせて、自分が精神的にタフな人間だと訴求できています。苦手な人という質問をきっかけにして、堅実に自己PRへと結びつけています。

使いまわしの言葉を避ける

気をつけたいのは、他の企業でも使えるようなエピソードを用意しないことです。就職活動や転職活動では複数の企業に応募するケースもあるでしょう。

全ての企業に対してシミュレーションを行うのを手間に感じる人もいます。そのため、面接の回答をテンプレートにして、どこにでも同じ返しをするようになるのです。

ただ、こうした回答は没個性的で面接官の心に残りません。やはり、企業それぞれに合ったシミュレーションを行うことが得策です。

企業研究を怠らない

苦手な人など、面接で想定される質問に的確な回答を用意するためには企業研究を徹底します。事業内容や理念はもちろん、社風や従業員の声までもチェックします。

それらを参考にして、企業が求める人材像を具体的に想像しましょう。後は、自分自身をその人材像に近づけられるような回答を用意します。

ただし、本当の自分とかけ離れた人材像ならば、設定に無理が出てきます。その場合、そもそもその企業が自分に合っているのかを考え直すことも一つです。


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面接で「苦手な人」を聞かれた際のNG回答例3つ

採用面接では、口にした時点で評価が著しく下がる発言も少なくありません。苦手な人に関する質問はただでさえ答え方が難しいため、留意しておく必要があります。

その1.「どうしていいのか分かりません」

具体的な対策のないまま回答を終わらせるのは厳禁です。そのうえ、苦手意識を強調するのは決定的な失敗になることもありえます。次の例文では、自信のないまま締めくくられています。

そのため、全体的にネガティブな雰囲気になってしまっているのです。

「私は口うるさい人が苦手です。自分が頑張っているときでも、そばからやかましく煽られると集中力を欠いてしまうからです。このようなタイプに対して、私は何をすればいいのか分からずうんざりさせられます」

その2.「性格の悪い人が苦手です」

抽象的な回答も面接官から評価されにくい傾向にあります。面接官が対象となっている人物像を上手くイメージできないと、志望者のアピールも刺さりません。

それどころか、適当に答えているような感想を抱かれてしまいます。以下の例文のような話し方に注意しましょう。

「私は性格の悪い人が苦手です。一緒にいて疲れてしまうからです。ただ、性格は人それぞれなので、相手を認める気持ちが大切だと思っています」

「性格が悪い」だけでは、どのような問題がある人なのかまで見えてきません。志望者が勝手な感覚で話しているだけにも思えます。

「真面目な人を茶化したがる」「与えられた役割をこなそうとしない」など、具体性を持たせることで話を理解しやすくなります。その分、志望者の論理にも説得力が生まれるでしょう。

その3.「苦手な人はいません」

嘘に聞こえる回答にも要注意です。中でも、「いない」と答えるのはマイナスのイメージを招いてしまいます。

「私には苦手な人がいません。違いを尊重し合えば、お互い仲良く過ごせると思います」

心からそう思っていたとしても、面接官は苦手意識の根拠や対応を聞きたいわけなので、自己PRのチャンスを逃しています。面接では、質問の目的を汲み取ることが肝心です。

苦手な人を聞かれた際の回答のコツ&注意点

苦手な人の答え方で、面接官から面白い人材だと思ってもらうことも可能です。ここからは、回答のコツと注意点を挙げていきます。

苦手な理由ははっきりと!説得力を持たせて話そう

面接官に共感されなくては意味がない

思いつくままに出した答えが、面接官に共感されないと自己PRはできません。そのための大前提は、「一般論」からかけ離れないことです。

娯楽作品や食の好みを根拠に、誰かを苦手と感じる人もいるでしょう。ただ、感性や感覚は人によってさまざまです。本人たちにとっては重大な問題でも、第三者に分かってもらえるとは限りません。

それよりも、ビジネスマナーやモラル、道徳観念などを根拠にするのが理想です。「公共の施設で騒ぐ」などの行為を苦手とすることに、違和感を抱く人は少ないはずです。

さらに、「自分自身が社会規範は守るべきだと考えており」などの意見をつなげれば、自分の人間性も伝わりやすくなります。

理由を曖昧にしない

苦手な人の説明に意識を傾けていると、その理由や根拠を忘れてしまうこともあります。また、自分では理由まで話していたつもりが、面接官に伝わらなかったケースも珍しくありません。

「私は時間にルーズな人が苦手です。なぜならその理由は」のように、分かりやすい話し方を心がけましょう。面接官がもっとも注目しているのは、一貫して「その人を苦手だと感じている理由」です。

最初に苦手だと思う考え方、行動を挙げたあとで、回答の大半は理由に費やすのが賢明でしょう。

実体験をエピソードとして盛り込む

ただ苦手な人を挙げるだけだと、先入観や思い込みで相手を嫌っているだけにも見えます。こうした事態を避けるには、実体験を話の中に盛り込みましょう。

自分が迷惑をかけられた記憶や、実際にぶつけられた言葉などを正しく伝えます。そうすれば、面接官も「苦手になるのも無理はない」と考えてくれます。

ただ、あまりにもエピソードに力を入れると、面接官相手に愚痴を吐いているのと変わらない時間になりかねません。

また、落としどころを見失って話が脱線していくこともあります。エピソードはあらかじめ簡潔なサイズにまとめておくと、相手の共感を呼びやすくなります。

面接官は批判を聞きたいわけではない!フォローも挟む

苦手な人とは「苦手な行為をする人」

なぜ苦手な人についての質問に答えるのが難しいのかというと、気を抜けば悪口で終わってしまうからです。当然ながら、面接官は知らない人間の悪口を聞きたいわけではありません。

注目しているのは志望者のビジネススキルや人間性に尽きます。しかし、ネガティブな言葉を口にしているうち、徐々に感情がエスカレートしていく可能性もゼロではないでしょう。

そこで、「苦手な人」という定義そのものを見直すようにします。苦手な性格を答えようとするから、感情が高ぶっていくのです。

「苦手な行動をとる人」という認識に置き換えれば、冷静さを保ちやすくなり、そういった人の行動だけを客観的に伝えられます。

言い過ぎたと感じたらフォローする

それでも、うっかり相手を悪く言い過ぎてしまうことはありえます。そのときは、すかさずフォローを挟みましょう。批判の直後に「でも、自分にも問題はあったのですが」と、一方的にならないよう配慮します。

また、特定の誰かの欠点をまくしたててしまったなら、その後の対応も必ず説明します。

苦手なまま関係が続いているのだとすれば、話を聞く側も良い気分にはなりません。そもそも、「入社してもトラブルを起こすのではないか」と心配されてしまいます。

強烈な批判はブーメラン

頑なに相手を批判するとき、自分の正しさを証明したいとの心理が働くこともあります。しかし、言葉尻が強くなりすぎると、自分自身に批判が跳ね返ってくる可能性も生まれます。

苦手意識の要因のひとつは、自分と違う価値観への抵抗感です。つまり、苦手意識を強烈に感じるときほど、逆の価値観を自分は大切にしているのだといえます。

そのため、「どうしても相手を許せない」とまで断言してしまう際には、その人自身の価値観が凝り固まっているとの見方もできます。

柔軟性の欠けた人材を嫌う面接官もいるので、語気が荒くならないよう気をつけましょう。

借り物の言葉を使わない!対処法は自分の言葉で

経験に裏打ちされていない対処法は求められていない

苦手な人を答えた後、自分なりの対処法も説明することで面接官へのアピールができます。ただ、対処法は自分の経験に基づいて話しましょう。

たとえば、本やニュースで見かけた知識を披露してしまう人もいます。また、面接官の印象を良くしようと、一般常識に基づいたエピソードを持ってしまうこともあり得ます。

しかし、これらの言葉は往々にして魅力を欠く傾向が顕著です。本人が思い入れを持たないまま話しているので、面接官の心を動かせません。どこかで聞いたような内容で、面接が終わると忘れ去られてしまいます。

借り物の言葉では追加の質問に答えられない

取り繕った言葉では、面接官から追って質問されたときに困ってしまいます。なぜなら、事前に考えた情報を機械的に吐き出しているだけなので、志望者自身が要点を把握できていないことも多いからです。

そのうえ、エピソード自体が作り物だったとすれば、細かいポイントを確認されだした時点で矛盾が見つかっていきます。

面接で嘘をつくのは、もっとも評価を落とす行為のひとつです。美しく聞こえる嘘を考えるより、自分の経験から面接官に伝わる教訓を導き出すことのほうが重要です。

回答はおおげさな内容でなくてもいい

質問に上手く答えようと考えすぎると、焦って嘘をついたり、言葉を取り繕ったりしてしまいます。しかし、面接官が驚くようなエピソードを披露できる志望者などそう多くはありません。

何気ない日常の話でも、志望者にとって大切な導きがあったのなら堂々と話すべきです。アルバイトや学生生活、家族とのやりとりなど、不要に飾らなければ話のネタはいくらでも見つかるはずです。

転職者なら、前の職場の話をしてみるのもいいでしょう。ありふれたエピソードでも、志望者が真剣に伝えられるなら聞く側も退屈しません。むしろ、好印象のまま面接を終わらせることも可能です。


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面接が苦手ならエージェントに相談して対策を立てよう

「苦手な人は誰ですか」など、採用面接では答えにくい質問がなされることもありますが、対策を立ててシミュレーションを繰り返せば、本番にも安心して挑めます。

しかし、そもそも対策そのものが苦手であれば自力で不安を解消するのは困難です。そこで、転職エージェントサービスを利用するのも貴重な選択肢です。

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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?

でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!

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