保育士の志望動機・例文!アピールポイントや書き方、面接での伝え方とは?
志望動機は、その職種を選ぶ理由、さらにその職場でなければならない理由など、相手に伝わる言葉でアピールすることが重要です。
保育士の仕事は、子どもの生活と発達を支える役割を担うやりがいのある仕事として人気を集めていますが、子どもが好きというアピールは誰でもできるため、差別化が不可欠です。
本記事では、保育士の志望動機の書き方やアピールポイントなど、自分の言葉で伝えるポイントをご紹介いたします。少しでもお役に立てれば幸いです。
保育士の仕事内容とは?
保育士の仕事は、主に0~6歳の就学前の子どもたちに対し、養護と教育が一体となった保育を行うことです。
また、預かる子どもやその家庭だけでなく、育児のスペシャリストとして地域の中での子育て支援としての役割も担います。
遊びだけが仕事ではない
保育士は子どもと遊ぶのが仕事、と思われがちです。しかしその仕事内容は「遊び」だけにとどまりません。遊びを通して子どもたちの発達を促します。
食事や着替え、トイレの始末など身の回りのことが自分でできるように支援していくことも仕事のうちでしょう。
遊びに関しても、年齢や発達に応じた遊びを提供する必要があります。単に楽しめる遊びではなく、遊びを通して発育・発達を促していくのが保育士ならではの仕事と言えるでしょう。
基本的な信頼関係を築けるよう働きかける
保育士が主に働く保育園では、0~6歳の子どもたちが一緒に生活します。0~2歳児は乳児、3歳児以降は幼児と呼び分け、年齢や発達によってクラス分けされていることが多いでしょう。
子どもたちは保育士だけでなく、子どもたち同士での関わりを深めていきます。子どもたちが友だちとの関わりなど人との基本的な信頼関係を築く能力を育むことも、保育士の重要な仕事の1つです。
友だち同士でのトラブルも少なくない中、どのように自分たちでトラブルを解決するのかを日頃から示していきます。
保護者支援、地域の子育て支援も担う
保育は預かる間だけ子どもを見ているわけではありません。
子どもの生活そのものを支援していくため、保育園にいる間だけでなくそれ以外の時間もどのように過ごしているのか、家庭と密に連絡を取り合います。
必要であれば公的機関などとも連携し合い、保護者支援を行います。さらに地域の子育て支援という大きな役割も仕事の1つです。
一時保育や子育て広場の運営など、普段は家庭で過ごす親子の遊びやリフレッシュの場としても保育士のニーズは増えています。
ちなみに、保育士の平均年収ややりがいなど、もっと詳しい情報を知りたいという方は下記の記事にまとめてありますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
1日のスケジュール例
保育士としての就職先はさまざまです。多くの場合は保育園に就職しますが、保育士が求められる職場は他にも子育てセンターやベビーシッター、乳児院などが挙げられます。
ここでは、保育園でのスケジュール例を紹介します。
勤務は開園時間に応じてのシフト制
保育園の開園時間は多くの場合、7:30~20:30の13時間になります。
実働8時間労働の保育士が13時間開園の保育園で働くには、保育士同士が時間をずらして勤務する必要があります。そのため、早番、遅番といったシフト制であることが多いです。
早番は7:30~16:30、遅番は11:30~20:30の勤務です。子どもたちが何時に登園するかによって8時に出勤する保育士、8時半に出勤する保育士が決められます。
出勤すると保育室の点検、欠席児の有無、本日の予定、同じクラスを担当する保育士が何時に出勤するかなどのクラス体制も確認します。
幼児クラス以外はほぼ複数担任のため、一緒に担任を組む先生が休みの場合は誰がヘルプに入ってくれるのかの確認も重要です。
午前の主な活動は外遊び、食事、お昼寝
朝は子どもの数が少ない場合乳児クラス、幼児クラスで合同で保育していることが多いため、おおむね8:30頃には本来のクラスに子どもたちを連れていくことが多いでしょう。
9:30頃までは連絡帳の確認、水分補給のお茶や朝のおやつの用意を行い、オムツ替えやトイレ、外遊びの準備を始めます。
乳児クラスの場合は10:30頃まで、幼児クラスは11:30頃まで外遊びを行い、帰ってきてからは手洗い、着替えを含めた食事の準備をします。
食事を終えた後、大体12時から3時くらいまではお昼寝の時間です。
お昼寝中に事務を全てこなす
お昼寝中に職員の食事休憩を順番に取り、時間ごとに睡眠時の状態をチェックしながら連絡帳、日誌を書きます。
保育園によっては食事は子どもの食事と一緒に取る場合もあります。幼児クラスの場合はホールなどでまとまってお昼寝を取り、担任はクラスに残って事務作業に専念するパターンが多いでしょう。
パソコンでおたよりや書類を作成したり、アプリを使って連絡帳のやり取りをするケースも増えており、こうしたICT化の推進とともに、事務業務にかかる負担が軽減されつつある職場も増えています。
午後の主な活動はおやつ、自由遊び
お昼寝後は着替えや手洗いを終えてから、おやつの時間です。おやつ後の16:00くらいからは自由遊びの時間として室内遊びや夕方散歩などをして過ごします。
お迎えなどで子どもの数が減ってくると合同クラスにし、各クラスを掃除します。子どものお迎え時間に合わせて夕食を提供することもあるでしょう。
全ての子どものお迎えが来たら各部屋の点検をし、戸締まりをして退勤です。
残業
事務ができるのは多くの場合お昼寝時のみのため、子どもたちがなかなか寝なかったり早く起きてきた場合にはその日の仕事として日誌などの事務を終えていない場合も少なくありません。
そういった場合は、残業して終わらせていくことも多いです。また、行事が間近に迫っている場合、行事に必要な制作などを残業して作ることもあります。
保育士の志望動機のアピールポイント
保育士の志望動機として誰もが思い浮かべるのが、「子どもが好き」ということでしょう。子どもが好きであることは大前提ともいえるほど、子どもと関わる時間が全ての仕事です。
そのため、「子どもが好き」「子どもの笑顔に癒される」「子どもの成長を間近で見られることに喜びを感じる」「子どもとともに成長したい」といったアピールは重要ではありますが、誰でも書ける内容のため、それだけでは強いアピールとはなりません。
「子どもが好きな私だからこそできる保育」や「これまで子どもと関わってどう感じたか」といった具体的な思いや経験を交えてアピールすると良いでしょう。
志望動機で積極的にアピールすべきポイントは他にも、「責任感がある」「臨機応変に対応できる」「パソコンが得意」といったものが挙げられます。
保育士の志望動機としてどのような強みになるのか、具体的に説明します。
責任感がある
保育士としての仕事は、大切な子どもの命を預かる仕事です。
安全に配慮することはもちろん、家庭と一緒に子どもを育てていくという責任感を持って臨む必要があります。志望動機でアピールすると、保育士の仕事の重みを理解していると印象づけられます。
臨機応変に対応できる
保育士は子ども相手の仕事のため、時間通りに進められないことはもちろん、大人の思い通りにいかないことの方が多いほどです。
安全・安心という大枠は外れてはならないものの、その枠内であればその時々に応じて対応できる能力が求められます。
また、相手は子どもだけではありません。保護者に対しても、臨機応変に対応する必要があります。柔軟な対応力は保育士に必須の要素とも言える大きなアピールポイントとなるでしょう。
パソコンが得意
保育園では業務の効率化のためにパソコンやタブレットを導入したICT化が進められています。
しかし、保育士の中にはパソコンが苦手という人が少なくありません。そのため、パソコンが得意であることで重宝される可能性も高く、アピールするに足る能力です。
【例文】保育士の志望動機の書き方
就職活動する際には必須の履歴書ですが、志望動機としてどのようなことを書けば良いのか思いつかない人も少なくないでしょう。
ここからは転職する際のパターンによってそれぞれ例文を紹介します。その志望動機のどの部分が重要なポイントなのか、どういった部分で注意が必要なのかを解説します。
同業界・同職種からの転職の場合
保育園の保育士として働いており、同じように保育園の保育士として転職するケースです。
「私は小さな頃から保育士になるのが夢でした。現在は2歳児クラスを担当し、保育士として働くという夢を叶え、日々保育の面白さに引き込まれています。
そんな中、もっと子どもたちの発達に深く寄り添える保育がしたいと思うようになりました。
貴園では徹底したモンテッソーリ教育を行っており、ホームページに掲載されている写真からも子どもたちの真剣な眼差し、集中力が垣間見え、貴園で子どもたちの成長に寄り添いたいと強く思うようになり、応募いたしました。」
志望動機は志望する園だけに届ける内容でなければなりません。園名を変えたらどの園にもそのまま送れるような志望動機では、その程度の熱意であると伝わってしまいます。
そのため、園独自の取り組みや理念などを盛り込むと良いでしょう。それが自分の思いとどのように重なり合うかを伝えることが重要です。
同業界・異職種からの転職の場合
保育園で働く事務や庶務などとして働いていた人が保育園の保育士として就職する場合、同業界にいたことをアピールすることが強みになります。
「現在は保育園で事務として働いています。
保育園で働くことを選んだのは子どもが好き、という漠然とした思いからでしたが、日々子どもたちと触れ合ううちに、私も保育士として保育に携わりたいと強く思うようになり、独学で保育士資格を取得しました。
貴園では小規模園ならではのアットホームな雰囲気や、地域に向けた子育て支援にも力を注いでいる点に魅力を感じました。
また、貴園ではICT化の推進に力を入れているとも聞いております。保育は未経験ですが、事務として働く中で身につけたコミュニケーション能力とパソコン知識を活かして働きたいと思っています。」
なぜ異職種から保育士になろうと思ったのかを書くことが大切です。さらに未経験であっても、どのような強みがあるのかアピールしましょう。
異業界・異職種からの就・転職の場合
保育園や保育士とは関連のない仕事から就職する場合は、保育士になろうと思った理由を盛り込むことが大切です。
「私は人と接するのが好きなため、前職では接客業に就職しました。
勤務先はファミリー向けの飲食店のため子どもと接する機会も多く、子どもと接する楽しさからより深く関わりたいと思い、保育士の資格を取得しました。
未経験ですが、接客業で培ったホスピタリティとコミュニケーション能力を活かして働きたいと思います。」
前職で培った強みを保育士としてどのように活かせるのかを書きます。保育士は未経験でも資格を取得して働く人が多いため、保育士と全く関係のない前職であっても採用されるケースは多いでしょう。
ちなみに、「志望動機の基本的な考え方を確認しておきたい」という方は、下記の記事に基礎的な部分から細かくご紹介しておりますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
志望動機で困ったら・・・
保育士の志望動機を書こうとしても自分ならではのアピールポイントが見つからなくて書けないという人もいるでしょう。
「本当にこれでいいのかなぁ・・・」と不安を抱いたまま応募するのは、内定の可能性を狭めてしまうようで気が引けますよね。
そこでぜひ知っておいていただきたいのが就職・転職エージェントの存在です。
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