企画の仕事内容とは?平均年収や活かせるスキル、向いている人を調査!
企画職といえば、企業の中でも花形のイメージや、クリエイティブなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
自分の担当する部署や領域の問題や課題を解決するためのマーケティング活動を行い、企画を立案、検証、実行するのが企画の仕事です。
自社の商品やサービスの品質向上に向けて活躍することができるやりがいの大きい仕事ですが、実際のところ、どのような業務を行っているのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、企画の具体的な仕事内容や平均年収、やりがいやメリット、活かせるスキルや向いている人の特徴など、仕事選びで気になる情報を徹底リサーチ!
少しでも就職・転職活動のお役に立てれば幸いです。
企画の仕事内容とは?
改めて、企画とは自分が担当している部署や領域における自社の商品またはサービスの問題や課題を解決するために、企画を立案、実行、検証、改善(いわゆるPDCAサイクル)を繰り返す仕事です。
ユーザーのニーズや競合他社の動向を、データをもとに日々あらゆる視点から分析し、自社の商品やサービスの質の向上を図るために、アイデアを繰り返し出していきます。
このようにすればもっとユーザーが増えるのではないか、もっと認知度が上がるのではないか、もっとリピーターの割合を増やせるのではないかなど、データをもとにリスク面とメリット面を考慮しながら、チームで会議を重ねます。
企画職は、このようにして担当部署や自らの目標達成に向かって、毎日数字を追う仕事になります。企画にはさまざまな分野があり、商品企画、広報企画、営業企画などに分かれています。
中小企業で企画職の人材が少ない場合にはこれらをすべて担うこともありますが、ある程度従業員数が多い企業になると、それぞれを専門的に担当できるよう人材が配置されています。
企画職を募集している求人によって、それぞれ求めている知識やスキルに差があるため、実際に応募する際には自分がどのような分野に就・転職したいのか、どのような分野ならスキルをアピールできそうかなどを考えておく必要があります。
ここでは、それぞれ一体どのような業務を行っているのかを簡単に見ておきたいと思います。
商品企画
商品企画とは、自社の売上を伸ばすために、新商品や新サービスを企画、提案したり、既存商品や既存サービスの改良すべき点を洗い出し、提案、実行する仕事です。
新商品や新サービスを企画する場合には、自社製品を購入あるいは利用するであろうペルソナ(ターゲットの中でも代表例となる人物モデル)の傾向を分析し、その人物のニーズを満たせる商品やサービスを考えます。
そしてアイデアが生まれたら、なぜその商品やサービスが売れると考えたのか、それを売り出すことによるリスクにはどんなものがあり、そのリスクをしのぐメリットがその製品にあるのかなどを細かく追究します。
それができたら、販売コストや競合の設定をもとにした価格設定を行い、提供する数量や期間、パッケージなどの仕様、販売戦略など、その商品やサービスがユーザーの手元に渡りきるまでを想定した企画書を作成し、提案します。
企画が通れば、そこから関係各所と連携して、商品やサービスの製造、開発に携わっていきます。
広報企画
広報企画の仕事では、自社の商品やサービスを社会に広めるために、認知度UPを図る仕事です。企業によっては、部署として広報活動をまとめて行っているところも多いです。
売り出す製品のテーマやターゲット、どのようなニーズを持っているユーザーへ特にアピールしたいかなどの前提部分を明らかにしたうえで、キャッチコピーを考えたり、予算内で取り組める広告の企画、立案を行います。
テレビや雑誌、各種Webサイトなどのメディアで紹介してもらい、認知度をUPできるようPR活動も行います。
営業企画
営業企画の仕事では、自社の商品やサービスをより多く売るためには、どのようなシステムを構築すれば良いかを考えて、企画、実行していきます。
営業担当者や自社製品を取り扱ってくれる小売店が、より売上を伸ばしやすいような方法を考えます。営業資料を作成したり、キャンペーン用の販促物を制作するなどします。
企画の平均年収
WAKE UP Magazineの企画職の平均年収と年収アップのポイントによれば、企画の平均年収は約507万円となっています。
国税庁の民間給与実態統計調査によれば2019年の日本の平均給与は約441万円となっており、企画の平均年収はこれを大幅に上回っていることがわかります。
企画のやりがいは?
さて、次に企画の仕事のやりがいについてです。
アイデアを出し続ける面白さがある
企画の仕事は、ひたすらにアイデアを出し続けていく必要があります。慣れないうちは「そんなの思いつかないよ~・・・」と感じることも多いですが、それは自分の視野が今はまだ狭いから。
仕事をしていく中で少しずつ知識や経験が増えていくと、それに伴って視野も広くなり、発想が多く生まれるようになっていきます。
ひとつの発想がもうひとつの発想を生み、メリットと同時にデメリットにも気づき、でもそのデメリットを克服できる発想がまた生まれ・・・とアイデアが連鎖的に生まれた時の面白さは何にも変えられません。
自分の発想が通った時の喜び
もちろん、アイデアはいつでも通るわけではありません。
デメリットやリスクをしのぐメリットが多くあるアイデアだったとしても、「ブランドイメージと合わない」「競合がすでに着手しているため出遅れている」など、さまざまな理由で通らないことが多いのです。
しかし、それでもめげずにアイデアを出し続けていくと、いつか必ずその努力が報われる日が来ます。そして自分のアイデアが商品やサービスとして形になった時のやりがいは非常に大きなものとなります。
経営者視点を持つことができる
なお、企業の売上を伸ばすためのアイデアを考えるためには、おのずと企業全体の視点に立つことになります。
今自社が抱えている課題や弱点は何なのか、競合他社にどのような点で勝り、劣っているのかを把握することで、アイデアを生むことができます。
だからこそ、企画の仕事では知らず知らずのうちに経営者視点を持つことができるため、ある日自分の思考の成長を感じることができた時にも大きなやりがいを得ることができるでしょう。
企画のメリット&デメリット
やりがいの多い企画の仕事ですが、他にもメリットがあります。ここではデメリットと並行して簡単にご紹介いたします。
企画の仕事に就くメリット
企画の仕事のメリットの一つ目は、専門性が身につくことです。
情報収集能力やデータの分析スキル、企画の発想力などは一朝一夕で身につくものではありません。
未経験からでも募集している企業は多くありますが、独り立ちできるまでには時間がかかる仕事のため、企画職として経験を積んでいる人材が優先的に採用される傾向にあります。
そのため、最初は就・転職へのハードルが高めでもありますが、一度企画職で経験や知識をつけることができれば、転職に有利に働きます。マーケティングスキルも自然と身につくため、マーケターとしての道も拓けます。
また、年収が高いこともメリットのひとつです。給与の高さが仕事のモチベーションに繋がるという方には特に魅力的でしょう。
企画の仕事に就くデメリット
一方、企画の仕事にはデメリットもあります。まず、企画の仕事は他の職種と比較してミスをしづらい点が挙げられます。
広告やPR関連の業務では、社外に発信する表現のひとつひとつに大きな責任が生まれます。
多種多様な人々に向けて何かを発信する場合には、一字一句ミスがないように、誤解されてしまうような表現がないように留意しなければなりません。
少しでもミスが発覚すると、企業単位でのクレームを受けることもあるため、そういった場合の対応の大変さがあります。
また、企画が通るまでには、自分の企画書を何度も突き返され悔しい思いをすることもあります。何日もかけて考えて作成した企画を、たったの数分で返されてしまうこともあるのです。
企画自体は魅力的でもコスト面から再現不可能な場合もあり、苦労することがしばしばあります。
なお、企画が通ってから製作するまでにまた時間を要し、そこから売上にどう影響するのかがわかるまでにも一定期間動向を観察する必要があります。
企画の仕事は結果が出るまでに時間がかかることもデメリットのひとつ。企業によっては企画力よりも売上に繋がったかどうかを重要視するところもあるため、ハードルが高いと感じることもあるでしょう。
企画に向いている人ってどんな人?
中には、企画を仕事選びの選択肢に入れようとお考えの方もいらっしゃることと思いますが、どのような仕事にも向き不向きがあります。
就・転職に失敗しないためにも、その仕事が本当に自分に合っているのかどうかを事前にチェックしておくことが大切です。
そこで、ここからは企画に向いている人とそうでない人の特徴をご紹介いたします。まずは向いている人についてです。
トレンドを常に追う好奇心のある人
企画の仕事は、今後ユーザーが一体どのような商品やサービスを購入、利用したくなるかを考えて、先立った提案をしなければなりません。
商品やサービスを製作しようと考えた時点から、実際にリリースするまでには長期間を要します。
「今これが流行っているからこれに似たものを作ろう!」と考えて製作し始めたとしても、実際にリリースする頃にはトレンドは別のものへ切り替わっているのです。
どんなことに困っているのか、今後困るようになるのかを、今までの時代の流れをデータで観察、予測することによって信憑性を持って明らかにし、そのニーズを満たせるものを作るのが企画の仕事です。
だからこそ、長期的な時代の流れを俯瞰して捉えるためにも、日頃から常にトレンドを追いかけられるような好奇心のある人が企画の仕事に向いています。
データに強い人
上記でもお伝えしたように、企画の仕事は常にデータを分析し続けることになるため、データとお友達になれるくらい真正面から向き合う必要があります。
勤める企業の規模が大きくなればなるほど、売れるという確信を得られるような信憑性のある企画でなければ案が通りません。企業が大きければ大きいほど売り出す規模も大きくなるため、被る損害もその分大きくなるからです。
そのため、売れる可能性よりもデメリット(企業イメージが損なわれる、ブランドのコンセプトの軸が揺らぐ、設定したい価格に対して原価コストが高いなど)が大きい場合や、売れるという根拠が不明瞭な場合にはすぐに突き返されてしまうのです。
しかし、企画を通して売上に貢献しなければ企画職の存在意義がなくなってしまいます。
企業を納得させられるような、確実性のある企画を提案するためにも、自社や競合他社のデータとにらめっこをしてその傾向を分析、把握し、より信憑性のある企画を考えなければなりません。
だからこそ、企画の仕事にはデータに強い人が向いているといえます。
あらゆる可能性を探れる人
先ほどの内容とも通ずるところがありますが、より信憑性のある企画を立案するためには、メリットに対してデメリットやリスクがないかどうかを、細かくチェックしておく必要があります。
万が一、商品やサービスをリリースしてもなかなか売上が伸びず、「う~ん、なんでなかなか売れないんだろう・・・あ!ここがマズイのか!」などと後になって致命的なデメリットやリスクに気がついてしまったのでは、金銭的、時間的損害を被ることになってしまいます。
だからこそ、ユーザー視点に立って事前にあらゆる可能性を探ることができる人が企画の仕事に向いています。
人の説明するのが得意な人
企画の仕事は、データとにらめっこをして企画を考えるだけではありません。その企画に一体どのような魅力があって、自社にとってどのようなメリットがあるのかを企業に正確に伝えることが大切になります。
そのため、人に何かを説明することが得意な人もまた、企画の仕事に向いているといえます。
企画を選ばない方がいい人ってどんな人?
しかし、一方で企画に向いていない、選ばない方がいい方もいらっしゃいます。こちらも簡単に特徴を見ていきましょう。
情報収集が苦手な人
企画の仕事は情報収集が全ての要になります。情報収集ができなければアイデアもひらめきませんし、信憑性のある企画を立案することもできません。
日頃からトレンドに興味がなかったり、SNSを細かくチェックするのが億劫だったり、情報収集を楽しみながら行うことができない方は、企画の仕事にあまり向いていないといえるでしょう。
頭を使うより体を動かしたい人
企画の仕事は、一日のほとんどをデスクに座って過ごします。
表作成やデータ入力などの作業も行いますが、基本的にはひたすら頭を使う仕事になるため、頭を使うより身体を動かしたいという方にとってはストレスが溜まりやすい仕事かもしれません。
仕事とプライベートを切り離したい人
また、トレンドを追い続け、ユーザーの行動を観察する必要のある企画の仕事では、いかに日頃から情報を取り入れ、それをアイデアとしてアウトプットするかが重要になります。
アイデアは一時的に情報を取り入れて、「さぁ、今から考えよう」とわざわざ時間をとって考えてもなかなかひらめかないものです。
アイデアとは、常に自社の売上を伸ばすにはどうすれば良いかを考えていると、リラックスしているようなタイミングである日突然生まれるものなのです。
だからこそ、「プライベートの時間に仕事のことなんか全く考えたくない!」と感じる方には少々不向きな仕事といえるでしょう。
企画に活かせる資格・スキル・経験
さて、ここからは企画に必要な資格や活かせる能力、スキルについてお伝えいたします。ぜひチェックしてみてください。
企画に必要な資格
企画の仕事では特別な資格の取得を求められることがありませんが、持っておくと就・転職で有利に働くものがあります。ここではそれぞれについて概要を簡単にご紹介いたします。
商品プランナー資格
商品プランナー資格では、主に商品戦略や販売戦略、販売促進戦略の基本的な知識や技術を培うことができ、企画を志す方にぴったりの資格です。
受験資格の規制は特になく、70分の試験を自宅や会場で受験する形式となります。受験料は7,700円です。
商品企画や商品開発マーケティングの基礎、プレゼンテーションの基礎や、商品開発におけるMPP(メンタルパワーコーチング)コミュニケーション、プレゼンテーションの基礎などが出題範囲となっています。
販路コーディネーター資格
販路コーディネーター資格はマーケティングの理論や実践を培える資格で、企画職の仕事にも役立つものとなっています。
商品開発から販売促進までをコンサルティング可能なスキルを得ることができ、商品に適した販路の選定など、売れるものづくりの提案を行うこともできるようになる資格です。
公式サイトの内容によると、商品開発やマーケティング、販売企画や販売促進部門、バイヤーや教育担当部門担当者におすすめとなっています。
販路コーディネーター資格には3~1級が用意されており、3級ではマーケティングの基礎的な知識や技術、2級以降ではマネジメント要素が組み込まれています。
未経験から企画職にトライする場合には、3級を取得しておけば十分でしょう。
学科試験と技能試験があり、合格すると資格登録を行うことで資格を認定してもらうことができます。
ただし、資格登録には11,000円必要となり、その後資格を更新するためには1年ごとに13,200円を年間登録料として支払う必要があり、金銭面でのハードルが少々高くなっています。
ビジネスキャリア検定
ビジネスキャリア検定とは、企画職に限らず、ビジネスにおいて業務上で必要となる知識を習得することができ、実務能力の評価をしてもらえる試験です。
現時点での自分のビジネスパーソンとしての実力を客観的に評価してもらえるため、すでにビジネスの世界に身を置いている方であれば、履歴書にこの試験で得られた結果を書いておくことによって、応募先に社会人としての実力をアピールすることができます。
学生や就職希望者の方など、まだビジネスパーソンとしての経験がない方向けのBASIC級から始まり、実務経験3年程度の方が対象の3級、5年程度の2級、10年以上の1級が用意されています。
特に受験資格などは設けられておらず、受験料はBASIC級から3,300円、6,200円、7,700円、11,000円となっています。
企画に活かせるスキル・経験
次に企画に活かせるスキルや経験についてです。企画の仕事にはまず、常にトレンドを追えるような情報収集能力が必要となります。
気がついたら業界の動向を調べていたり、ターゲット層がどのような発信をしているのかを調査していたり、とにかく能動的に情報を取りにいくことが大切です。
また、その取り入れた情報をデータ上で把握する分析スキルも重要です。ただ情報を仕入れているだけでは何の効果も発揮しません。
取り入れた情報を分析して、ユーザーが一体どのようなニーズを抱えているのか、その業界には一体どのようなサービスが足りていないのかなどを考える必要があります。
そして、企画を正確に提案するためのプレゼンテーションスキルも重要です。人にわかりやすく説明するスキルの他、人の興味を駆り立てる抑揚のある話し方や右脳に働きかける資料の作成なども大切になります。
なお、企画の仕事では基礎的なPCスキルがないと苦労することになるため、ExcelやWord、Power Pointなどの基本的なアプリケーションの取り扱いや、タイピングスキルもある程度はつけておいた方が良いでしょう。
理想の転職を実現させたいなら
さて、本記事では企画の仕事についてお伝えして参りましたが、いかがでしたか?少しでも仕事選びのお役に立てていましたら幸いです。
しかし、中には企画の仕事が自分に合わないかもと感じた方や、もっと他の仕事について知りたいという方もいらっしゃるでしょう。そこでぜひ知っておいていただきたいのが転職エージェントの存在です。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
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