清掃員の仕事内容とは?平均年収や活かせるスキル、向いている人を調査!
清掃員といえばオフィスビルや商業施設での清掃を行うイメージが強いかと思いますが、実際にある清掃の種類や業務は多岐に渡ります。
そこで本記事では代表的な清掃員の種類やその仕事内容の他、清掃員の仕事のやりがいやメリット、活かせるスキルや向いている人についてまとめました。ぜひ、仕事選びなどの参考にしていただけましたら幸いです。
清掃員の仕事内容とは?
オフィスビルや商業施設、病院やホテルなどにおいて清掃を行う清掃員の仕事ですが、その種類は多岐に渡ります。そこでここでは、清掃員の中でも代表的な職種その仕事内容についてご紹介いたします。
清掃業務員
日常生活において、私たちが毎日出すゴミの回収などを行うのが清掃業務員です。こちらは各自治体に所属している公務員となります。ゴミ回収の際には、パッカー車に乗ってエリアを回ります。
ゴミ回収の他、ゴミの焼却や時には動物の死骸の撤去などを行い、人々がより安全に、快適に生活することができるよう陰で支えている仕事です。
ちなみに、清掃業務員は一般行政職の職員と同様に、3~5年程度で異動することが多いです。
ただし、異動するのは自分が所属している自治体の管轄化にある環境事業所であるため、引越しが必要となるほど職場が遠方になるわけではありません。
まなお、先ほども触れた通り清掃業務員は公務員となるため、公務員試験を受ける必要があります。
ビル清掃員
ビル清掃員の仕事では、その名の通りオフィスビルや商業施設などのビルの清掃を行います。基本的には室内クリーニングと室外クリーニングに二分され、チーム内でそれぞれを担当して清掃を行います。
室内クリーニングでは床や壁面、ドア、照明、天井部分やエアコンなどの機器、トイレなどの清掃を行います。一方で、室外クリーニングでは窓ガラスや外部の壁面、屋上やビルの周辺などの清掃を行います。
特殊清掃員
特殊清掃員とは、ご遺体のあった場所の清掃を行う仕事です。その場所に残された腐敗物や害虫などの撤去、消臭や消毒作業、屋内であれば床に染み付いた体液の除去などを行います。
またそれらの作業と共に、その場所に遺された遺品の整理や回収、処分も行います。全ての作業を終えたら、最後にはお線香を焚き亡くなった方の供養を行います。
清掃時には特殊清掃専用の強力な消臭剤や消毒剤を使用するため、取り扱いには細心の注意を払う必要があります。
また、業務内容が特殊であることからこの仕事に就ける人材は限られ、その分その他清掃業よりも高収入である傾向があります。
病院清掃
また、病院清掃の仕事もあります。主に手術室内の特殊清掃や、病院内全域の床清掃やゴミの回収、トイレの清掃などを行います。
ハウスクリーニング
ハウスクリーニングとは、主に依頼者の自宅の清掃を全般的に引き受ける仕事です。キッチン周りやトイレ、洗面台や玄関、窓やエアコン、換気扇の清掃はもちろん、収納や床の清掃、ワックスがけなども行います。
ハウスクリーニングを請け負っている業者によっては、引越し作業もサービスとして提供しているところもあります。また、ハウスクリーニングというサービス名ではありますが、法人相手にも業務を行います。
その他・清掃業務の特徴
以上のように清掃員の仕事内容は多岐に渡ります。その他ホテルやパチンコ店などの清掃業もありますが、基本的にはビル清掃員に近い業務を行います。
基本的には清掃会社に勤め、そこに依頼された業務を請け負うことが多く、節目として清掃を依頼されやすい年末や年度末に忙しくなる傾向があります。
ちなみに、清掃業は体力面での負担が大きい仕事でが、他の力仕事よりも比較的負担が少ないとの声もあります。
ただし、清掃業の中でもホテルの客室清掃の業務量は非常に多く、体力面への負担も大きい傾向にあると言われています。
清掃員の平均年収
求人ボックスの求人ナビ、清掃スタッフの仕事の年収・時給・給料情報によれば、清掃員の平均年収は約350万円となっています。
国税庁の民間給与実態統計調査によれば2019年の日本の平均給与は約441万円となっており、清掃員の平均年収はこれを大幅に下回っていることがわかります。
清掃員のやりがいは?
次に、清掃員の仕事のやりがいについてです。
私生活に活かせる清掃スキルが身につく
清掃員として働いていく中でプロとしての清掃スキルやノウハウを培うことができ、日々知識や技術を吸収することができるというやりがいを得ることができます。
また汚れの効率的な落とし方や、できるだけ体力を消耗しない清掃のコツなど、私生活に活かすことができるスキルが身につくため、自宅の清掃などに応用することができます。
人の役に立つことができる
清掃員はその施設やエリアを利用する人のために働く仕事です。人の役に立つことができるという点でやりがいを得ることができます。
清掃員のメリット&デメリット
さて、次は清掃員の仕事のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
清掃員に就くメリット
まず、清掃員の仕事はシフト制であることがほとんどのため、自分の好きな日に休日を設定することが可能です。髪型や髪色などの制限もなく、自分の好きな髪型、髪色で働くことができます。
また、清掃内容によっては比較的早く作業が終わることもあるため、プライベートの自由度を確保したいという方におすすめです。
そして、未経験からでも十分チャレンジすることが可能で、常に需要があるため採用されやすいこともメリットです。単純作業がメインとなるため特別なスキルも必要なく、自分のテンポで作業することが可能です。
なお、深夜帯の清掃を行えばその分手当が発生するため、より多く稼ぎたいという方は深夜帯を狙ってシフトを調整すると良いでしょう。
清掃員に就くデメリット
一方で、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?まず挙げられるのは、依頼された清掃内容によっては残業時間が発生し、またその残業時間にバラつきがあることです。
定期的に行う清掃内容の他に不定期で行う作業もあり、それらを追加で行う場合などに作業時間は長くなりがちです。
もちろんその際は残業手当が出ますが、体力の消耗は大きくなります。そしてこの体力の消耗もまた清掃員の仕事のデメリットです。
清掃の仕事で扱う機器は非常に重く、簡単には取り扱うことができません。そのため、重労働になりがちで年齢を重ねると働きにくくなってしまうのです。
なお、屋内での清掃の場合にはさほど影響がありませんが、悪天候の中外部での清掃作業を行うこともあります。
特に冬場などは寒さの中を絶えながら作業しなければならないため、体力のみならず忍耐力も必要とされる仕事です。
加えて収入が低めである割りにはシフト制で深夜帯の業務も多くあるため、昼夜逆転の生活になったり、不規則な生活になりやすいデメリットもあります。
清掃員に向いている人ってどんな人?
さて、中には清掃員を仕事選びの選択肢としてお考えの方もいらっしゃることと思いますが、どのような仕事にも必ず向き不向きがあります。
就・転職に失敗しないためにも、その仕事が本当に自分に合ったものなのかどうかをチェックしておく必要があります。
そこでここでは、清掃員の仕事に向いている人とそうでない人の特徴についてそれぞれ見ていきたいと思います。
綺麗好きな人
まずはなんと言っても、綺麗好きな人が清掃員に向いています。
その他整理整頓が好きな人、汚れているところを見ると落ち着かないという人は細かい部分にも注意を向けることができるため、より室の高い清掃業務を行うことができるでしょう。
体力に自信のある人
体力に自信のある人もまた清掃の仕事に向いています。清掃作業で使用する機器は非常に重いため、簡単には取り扱うことができません。
使用する際の姿勢などに気をつけなければすぐに体力を消耗してしまい、思うように作業を続けることもできなくなってしまいます。
しかし、最初のうちはそのコツを会得するまでに多少時間を要してしまうため、ある程度体力に自信がある人が清掃の仕事に向いているのです。
忍耐力のある人
ゴミの回収はもちろんですが、窓の清掃など、清掃の仕事では屋外で行う作業も多くあります。雨が降っていたり、風が強かったり、冬場の場合には体力の消耗度がより大きくなります。
ただ、そういった場合でも指示がない限りは手を止めることなく作業を続けなくてはならず、そんな中でも安全に作業を続けるためには忍耐力のある人が向いています。
髪型などのルールに制約されたくない人
本記事の冒頭でもお伝えいたしましたが、清掃の仕事では髪型や髪色の制約が基本的にはありません。作業を行う際には作業服に着替えるため、もちろん服装も問われません。
そのため、格好にこだわりのある方など髪型や髪色に関するルールに制約されたくないという方に向いています。
清掃員を選ばない方がいい人ってどんな人?
一方で、清掃員に向いていない人には一体どのような特徴があるのでしょうか?
単純作業が苦手な人
清掃員は単純作業がメインのルーティンワークといった印象が強い仕事です。
イレギュラーなことが発生することはほとんどないため、単純作業が苦手な方や臨機応変さを活かした仕事をしたいという方にはあまり向いていません。
体力に自信がない人
体力に自信がないという人にも清掃員の仕事は向いていません。
先述の通り、清掃員の仕事は他の力仕事に比較するとそこまで体力を必要としないという声もありますが、それでも体力の消耗の仕方には大きいものがあります。
20代のうちはある程度気合いで乗り切れることもありますが、30代を過ぎるとごまかせなくなってきてしまいます。そのため、人並み以上の体力があるという自信がない人にはあまり向いていない仕事だといえます。
規則的な生活がしたい人
清掃員の仕事はシフト制であることがほとんどで、業務時間は昼間であることもあれば深夜であることもあり、不規則な生活になりがちです。
そのため、規則的な生活リズムを保ちたいという方にはあまり向いていません。
清掃員に活かせる資格・スキル・経験
さて、ここからは清掃員に必要な資格や活かせる能力、スキルについてお伝えいたします。ぜひチェックしてみてください。
清掃員に活かせる資格
清掃員を目指す場合には通常、資格は必要ありません。ただ、清掃員としてキャリアアップするにあたって役立つ資格があるため、ここではそれぞれの概要をご紹介いたします。
建築物環境衛生管理技術者
建築物環境衛生管理技術者とは、建築物の環境衛生の維持や管理にまつわる監督業務を行うことが認められる国家資格で、ビル管理技術者とも呼ばれています。
年に1回試験を受けることができ、建築物衛生行政概論や建築物の構造概論、空気環境の調整やねずみ・昆虫などの防除などについて出題されます。
受験資格は映画館や集会場、百貨店などの施設や学校、ホテルなどにおいて環境衛生上の維持や管理にまつわる実務経験が2年以上ある者に限定され、受験料は13,900円となっています。
ビルクリーニング技士
ビルクリーニング技能士とは、ビルクリーニング作業について必要な技能を有しているかを評価してもらうことができる国家資格です。
基礎級、3級、2級、1級と用意されていますが、基礎級は外国人技能実習生のみが受験資格を有しているため、実務経験なしから資格の取得を目指す場合には3級を受験しましょう。
ただし、この資格を取得するには建築物衛生管理科の職業訓練指導員免許を有している必要があるため、完全な未経験者として取得するには少々ハードルが高めです。
3級には実技試験(15,000円)と学科試験(3,000)円とが用意されており、実技試験では弾性床清掃作業やガラス面洗浄作業、トイレ日常洗浄作業などをチェックされます。3級の習得の目安は1~3年ほどです。
清掃作業監督者
清掃作業監督者とは、建築物の清掃作業の監督を行うことが認められる国家資格です。
建築物の清掃を行う場合にはこの清掃作業監督者の配置が必須となっているためニーズが高く、清掃業を続けていく場合にはキャリアアップや転職で有利に働きます。
2日間の講習を受けて、その後行われる修了考査に合格すれば資格を取得することができます。
ただし、受験資格として先ほどご紹介した「ビルクリーニング技能士」「建築物環境衛生管理技術者」のいずれかの資格の取得が求められます。
清掃員に活かせるスキル・経験
清掃員の仕事で活かせるのは、体力面はもちろんのこと、忍耐力や集中力が挙げられます。マイペースに働ける仕事とは言っても、作業可能な時間は際限なく与えられているわけではありません。
どのような状況下でも作業を続けることができる忍耐力と、コツコツと作業を続けることができる集中力があれば、スムーズに業務を進めることができます。また、時にはチームワークも求められる仕事です。
基本的には与えられた部分の作業を自分ひとりで黙々とこなしていきますが、大掛かりな清掃の場合などはチーム内で連携を取り、安全かつ効率的に作業を進めることが必要です。
理想の転職を実現させたいなら
さて、本記事では清掃員の仕事についてお伝えして参りましたが、いかがでしたか?少しでも仕事選びのお役に立てていましたら幸いです。
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おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
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