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公務員の種類一覧|仕事内容、メリット・デメリット。試験内容まとめ

これから先の就職先・転職先として公務員を検討している人も少なくないでしょう。雇用の安定性が大きな魅力として知られる公務員ですが、実は細かく種類が枝分かれしています。

公務員として自分がやりたい職に就くためには、それぞれの役割や仕事内容について把握しておくことが重要です。

本記事では公務員の種類を紹介したうえで、各職種のメリット・デメリット・試験内容などを紹介していきます。

公務員とは?種類には何がある?

公務員

公務員に限った話ではありませんが、仕事選びに失敗しないためにはまずその仕事に対する理解を深めることが大切です。

ここではまず、公務員という仕事についてのおおまかな概要を把握して、種類に応じて細かく分析するための準備を整えましょう。

公務員が担う役割を簡単にお伝えすると「国民や市民に対して生活に必要な公共サービスを提供すること」です。利益を目的とした事業を行わず、国全体や地域社会のために従事します。

給与が税金から支払われる点が大きな特徴と言えるでしょう。担当する仕事内容は多岐におよぶため、公務員の中でも役割によって職種が細分化します。

人事院が公表している「令和5年度人事院の進める人事行政について~国家公務員プロフィール~」によると、令和5年時点における公務員の数は全国で約339.3万人です。

また、公務員は職務や勤務先によって「国家公務員」「地方公務員」の2つに大別されます。選挙や任命制で選ばれる公務員を「特別職」、それ以外の公務員を「一般職」と呼ぶことも併せて覚えておきましょう。

国家公務員

国家公務員は国政に関わる公務を担い、国家の運営をスムーズに行うのが主な役割です。

各省庁や国営の関連機関に勤めるのが一般的で、試験の難易度や業務内容によって「一般職」「総合職」「専門職」の3パターンに大別されます。一般職は事務処理を中心としたバックオフィス業務を担うポジションです。

総合職は中央省庁や内閣府などに勤め、国家政策の企画・立案や予算編成など規模の大きな仕事を任されるエリート的な立ち位置となります。専門職は国税専門官・財務専門官・刑務官など特定の資格が必要となる職種です。

なお、人事院の調査では令和5年時点の国家公務員は約59万人となっています。国家公務員試験の実施も人事院の管轄です。

地方公務員

地方公務員は採用された各自治体の施設に勤務して、各種手続きや生活サービスを提供する役割を担います。地域住民の暮らしに密着した仕事になるため、福祉・教育・産業など業務内容も様々です。

所属する自治体は「市町村」「都道府県」「政令指定都市」「東京特別区」の4パターンとなっています。試験は各地方公共団体が実施しており、職種ごとに応募する仕組みです。

また、試験は難易度に応じて「上級」「中級」「初級」の3段階に分かれています。仕事に就いてからの給与条件や昇格スピードなどに影響するので留意しておきましょう。

人事院によると令和5年の地方公務員数は約280.3万人で、公務員全体の80%以上を占めています。

公務員の職種一覧

公務員の職種は大きく分けて以下の7パターンに分類されます。それぞれの特徴を踏まえたうえで、自分に合ったものがあるかチェックしてみてください。

試験についてもおおまかに紹介していますが、細かい内容は公務員試験の実施機関によって異なるので注意してください。なお、公務員試験は筆記中心の一次と面談中心の二次に分かれている場合が多いです。

行政系

行政

行政系の職種では、書類仕事や受付対応など、いわゆる事務作業全般を主な業務内容として請け負います。市役所での住民票発行や転入・転出手続きなどでお世話になったことのある人も多いでしょう。

書類仕事以外では観光客や移住希望者向けの地域PR活動や、福祉関連サービスなども行います。必要に応じて都道府県や国との連絡窓口になるなど、オールラウンドに業務をこなす器用さが求められるポジションです。

警察署に勤めて運転免許証の発行・更新や署内の運営維持を行う「警察事務」、公立学校で学生のサポートや施設運営に携わる「学校事務」も行政系の職種に含まれます。

国家公務員の場合でも、基本的には書類仕事や関係各所との連絡調整がメインの仕事内容です。

行政系の公務員になると書類仕事が中心であるものの、様々な分野に関わることができるというメリットがあります。

安定した職場環境に身を置きながら多種多様な経験値を積めるため、将来的に転職を視野に入れている人や色んなことに興味がある人におすすめです。

一方で国家公務員の行政職は1~2年、地方公務員の場合は3年程度で異動するケースが多いため特定分野に長く携わっていたい人にとってはデメリットになり得ます。

公務員試験の筆記は「教養科目」と「専門科目」の2つに大別されますが、行政職の公務員試験では教養科目における一般知能分野の「数的処理」および「文章理解」の出題が多い傾向が見られます。

つまり理系と文系の知識をバランス良く身に付けておくことが重要と言えるでしょう。専門科目では「民法」「憲法」「行政法」「経済原論」などが頻出事項です。

国家公務員の一般・総合、地方公務員の初級~上級、特別区3~1類、市役所など幅広く試験が展開されています。

心理系

心理

公務員の心理職は心理学の知識を活かして、市民の心が健康な状態であるように努めるのが仕事です。国家公務員は厚生労働省・法務省・裁判所などの相談員として働くケースが多く見受けられます。

地方公務員の場合は市役所や県庁の他にも、地域の児童相談所や障がい者施設に勤めることも珍しくありません。ストレス社会で心身のバランスを崩してしまう人が増えている中、需要が高まっている人材の1つであると言えます。

心理職の公務員は自分が学んできた専門的な知識を活かして働くことができるという点がメリットです。

公務員の仕事は全般的に市民の生活をサポートするものですが、心理職は心が弱って困っている人に寄り添うため特に「誰かの役に立っている」という実感を得やすいと言えるでしょう。

その反面、人の心という難しい分野を取り扱うので一筋縄では行かない案件も多いです。心理学の知識やスキルだけでなく、根気強さや忍耐力も重要になってくるでしょう。

試験については教養科目で数的処理・文章理解が重視される点は行政職と共通していますが、専門科目では「心理学」「教育学」「福祉学」「社会学」などが大きなウェイトを占める傾向があります。

地方初級~上級の他にも、国家総合職・裁判所職員総合職・法務省専門職員などにおける人間科学区分で募集されることが多いです。

福祉系

福祉

福祉系公務員は心理系と似ていますが、心理的なケアよりも身体的ケアや生活水準向上といった点に重点を置いて取り組むのが基本となります。

国家公務員の福祉職は採用数が限られており、厚生労働省・法務省・文部科学省の一部で募集がかけられることが多いです。

福祉という仕事自体が市民生活に密着しているため、地方公務員の募集が多いのは必然的と言えるでしょう。児童・高齢者・障がい者などを中心に相談や生活支援を行います。

福祉職も日常生活で困っている人を助ける仕事が多いので、人の役に立ちたいという人にとっては大きなやりがいが感じられるでしょう。また、福祉は資格の種類が比較的多いので取得しておくと仕事に役立てられるというメリットがあります。

場合によっては「社会福祉士」「児童指導員」「社会福祉主事任用資格」などの資格が受験に必要なので募集要項を確認しておくようにしましょう。先に述べたように公務員には定期的な異動があり、福祉職も例外ではありません。

福祉は働き手の得意・不得意が分かれやすい分野ですが、希望通りの仕事を続けられる保証がない点はデメリットと言えるでしょう。幅広い業務に対応できるよう、常に知識やスキルを磨き続ける姿勢が大切です。

福祉系の試験内容で重視される内容は基本的に心理系と共通しています。人間科学や社会科学を中心に学習しておくと効果的に対策できるでしょう。募集がかかるのは地方初級~上級および国家公務員総合職が多いです。

専門職系

専門職

従事する業務に応じた高度な知識を要求されるのが専門職系の公務員です。例えば外務省専門職員・国税専門官・財務専門官・食品衛生監視官・航空管制官などが専門職系の一例として挙げられます。

特定分野の業務に従事するため、募集段階から勤務先が指定されている点が特徴的です。そのため、試験に合格して内定をもらえばほぼ確実に希望する職場に勤められる点がメリットと言えます。

デメリットは募集人数が限られているため、応募先によっては難易度や倍率が高くなるという点です。しっかりと傾向を掴んだ上で対策を行い、万全の体制で試験に臨みましょう。

専門職系公務員の仕事は行政の中心的な位置づけになることが多く、ほとんどが各省庁や裁判所などで働く国家公務員としての募集となります。

試験内容は職種によって様々ですが、基本的には専門科目の得点比率が高いので留意しておきましょう。

裁判官や法務省勤務の場合は人物像が重要視されるため二次試験の重要性が高く、航空管制官は外国語と身体検査が必要になるなど独自の試験内容も多いです。

技術系

技術

専門分野に従事する公務員には技術職も挙げられます。技術職は知識の運用だけでなく、実地での作業を通じて暮らしやすい社会を作ることが役目です。

技術系の公務員は国家・地方を問わず土木・建築・機械・電気・化学・農学など各分野に特化した職種に細分化します。

インフラ整備や環境保全といった業務が中心ですが、国家公務員の場合は技術開発や研究に従事することも多いです。必要に応じて民間企業と連携することもあります。

技術職の公務員にも異動はありますが、自分の専門分野から大きく離れてしまうことはあまりありません。公務員として自分の得意分野に関わり続けられる可能性が高い点は、技術職のメリットと言えるでしょう。

一方職種によっては現場での仕事が多く、体力勝負になることもあるので理想と現実のギャップには注意してください。予め募集要項を熟読して仕事内容をしっかり把握しておきましょう。

技術職もまた専門科目試験が重要視される傾向が強いです。電気・機械・土木・建築など応募先職種に関わる分野の問題が課されますが、工学知識のウェイトが大きくなっています。募集がかかるのは国家一般・総合と地方上級が中心です。

公安系

公安

公安系職種は公務員の中でも特殊な位置づけにあり、人命・安全・財産を守るという役目を担っています。例えば警察官・消防士・刑務官・皇宮護衛官・海上保安官などが代表的な公安職です。

警察官の場合、警視庁をはじめとする都道府県警勤務のうち警視正以上の警察官は国家公務員扱いになります。なお、警察官全体の99%は地方公務員です。公安系公務員は比較的給与待遇が良いという点がメリットになります。

しかしそれは公安職が危険と隣り合わせであり、勤務や訓練がハードワークだからです。メリットとデメリットが表裏一体となっているので、自分が仕事に何を求めるのか明確にしておくようにしましょう。

公安系の公務員試験では一般常識を中心に問う筆記試験の他に、身体検査・体力検査が行われるケースが多いです。人命や安全に関わる仕事であるため、健康的な肉体と一定水準以上の運動能力が求められます。

また、筆記試験においても応募職種によって傾向が異なるので留意しておきましょう。例えば火と向かい合う機会の多い消防士の公務員試験では自然科学に関する問題が多い傾向があります。

資格免許職

資格免許

仕事に従事するために特定の資格が必要となる公務員が資格免許職です。一般的によく知られているものとしては看護師・管理栄養士・保育士・薬剤師・獣医師などが挙げられます。

教育・医療・福祉といった分野に多いのが特徴と言えるでしょう。また、公立学校で教鞭を執る教師も資格免許職の公務員です。

資格免許職は業務に関連する資格の取得が前提となっているため、資格の勉強を通して専門知識を身に付けることができます。公務員試験における専門科目の学習を兼ねるという点はある意味メリットです。

職種や試験を実施する自治体によってはそもそも専門試験が必要ないというケースもあります。

一方、採用枠の数が自治体や年度によって比較的不安定な点は求職者にとってデメリットになるでしょう。場合によっては受験する自治体の幅を広げてみるのが効果的です。

資格専門職の公務員試験は教養科目・専門試験・個人面接の3点セットが基本です。原則的に地方公務員のみの募集となっており、中級あるいは上級の合格が必要となります。

試験を受ける段階では資格取得は見込みでも構いませんが、採用時期までに取得できていなければ採用されない点には十分注意しましょう。

本当に自分に合った仕事に就くには

転職

本記事で述べたように、公務員と一口に言ってもその種類は多種多様です。どんな仕事が自分にマッチしているか見極めるには、的確な自己分析や業務内容の把握が重要になるでしょう。

場合によっては第三者からの客観的な意見も効果的です。仕事選びに迷った時は、その道のプロである転職エージェントを活用してみてください。

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仕事選び

おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです

新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。

「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?

でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!

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