大学中退者の就活を有利にするコツ5選|中退すると就職できない?
様々な理由から大学を中退して働こうか迷っている人にとって、気になるのは「就職出来るのかどうか」というポイントでしょう。一般的な新卒者とは異なるポジションになるだけに、不安を抱えてしまう人も少なくありません。
しかし実際のところ、大学中退者でもやり方次第で就職することは十分可能です。本記事では大学中退者が就活を有利に進めていくためのポイントをご紹介します。
大学中退者の就活は厳しい?
大学を中退してから就職を目指すには、まず大学中退者を取り巻く実情について理解しておくことが大切です。ここでは各種データを参考にしながら、大学中退者の就活についての全体像を押さえておきましょう。
退学中退者は何人くらい?
2022年、
この資料によると2021年4月から2022年3月の期間中における大学中退者は5万7875人となっています。
この年度の大学生全体に占める中退者数の割合は1.95%で、約2%とすると大学生の50人に1人が中退者であるという結果になりました。
同じく文科省による
ざっくりと計算すると大学1校あたりの平均生徒数は3367人となり、50人に1人が中退するとなると1校あたり67人の中退者が居ることになるのです。
「約2%」と書くと少なく見えますが、「50人に1人」と聞くと比較的身近な数字に感じられるといえるでしょう。
大学中退者の就職状況
一方で非正規雇用での就業率を見ると大卒および院卒者は16.2%、大学中退者は36.6%と逆転していることが分かるでしょう。
これらの数字を見ると大学中退者が正社員として働くのは厳しいように見えますが、時代が流れるに連れて学歴主義の雇用システムは崩壊しつつあります。
実力主義やポテンシャル重視の風潮が広がっていることから、この調査が行われた当時よりは状況が改善されていると見ても良いでしょう。
大学中退が就活に響く理由
しかし一般論としては大学中退が就職に与える影響がゼロであるとはいえません。大学中退によって就職が厳しくなりがちな理由としては、まず「選択肢が少なくなる」という点が挙げられます。
企業が出している求人情報には応募条件として「大卒」「院卒」「短大卒」などが設けられているケースも多いです。
大学を中退すると最終学歴が「高卒」になるため基本的にはこうした求人に応募出来なくなり、就職先の選択肢がある程度限られてきます。
求人サイトなどで応募先を探す場合は、検索欄や条件絞り込みで中退者OKのフィルターをかけると効率的に調べることが可能です。
また、大学中退は世間的にマイナスイメージに捉えられる傾向があります。事実として入学金や授業料を支払ったにも関わらず途中で辞めているため、就職においても「入社してもすぐに辞めてしまうのでは」と考えられてしまうのです。
日本では大学卒業からの就職という流れが一般化して長い間根付いていたため、中退という肩書きは目立ってしまいがちともいえるでしょう。
ただしこれらはあくまでイメージの話であり、中退の事情・自分の考え方・スキルなどを就活時にしっかり伝えることが出来れば十分に挽回可能な範囲です。「大学中退者は不利だから」という理由で就職を諦めてしまう必要はありません。
大学を中退するメリット・デメリット
就活においてマイナス要素になりがちな大学中退ですが、実は悪いことばかりではありません。大学を中退することにはメリットになり得る部分もあるので、中退後の行動や考え方次第では自分の強みにすることも出来ます。
次は大学中退におけるメリットとデメリットをしっかり把握して、就職活動に活かせるようにしていきましょう。
大学を中退するメリット
大学を中退することには主に下記のようなメリットがあります。これらのメリットを上手に活用して、就活にも活かしてみてください。
社会人経験を早くスタート出来る
大学を中退して就職に成功すると、普通の新卒者よりも早く社会人生活を始められるというメリットがあります。例えば大学2年生で中退したとして、その年度の採用試験に受かれば新卒者よりも2年早く就職することが可能です。
通年行われている中途採用も選択肢に入れれば、中退してすぐのキャリアスタートも不可能ではありません。仕事の現場ではキャリアの長さから来る経験値がものを言う場面も多いです。
早いうちから仕事に慣れてノウハウを蓄えておけば、周囲の同年代よりも早く昇給・昇格することも出来るでしょう。
自分がやりたいことに集中出来る
大学を中退すると自分がやりたいことにリソースを割けるようになるため、スキルや知識を身に付けたい場合はメリットになります。講義・課題・ゼミ・サークルなど、大学生活で時間を費やす取り組みは少なくありません。
もちろん人によって大学生活への入れ込み具合は異なりますが、大学を中退すると少なくとも授業に関わる縛りからは解放されます。
空いた時間を使って自分がやりたいことに取り組めば、大学生活では身に付かないスキルや独自の経験値を獲得出来るのです。
経済的な負担が軽くなる
大学中退は経済的な負担を軽くする効果も期待出来ます。2023年時点では国立大学の平均的な年間授業料は50万円前後、私立大学の場合は90万円前後が相場です。
一度納入した入学金や授業料は返還されませんが、先々の授業料が必要なくなると考えれば辞めるタイミング次第で50万~270万円の学費が浮く計算になります。
ただし、学費の支払いに奨学金制度を利用している場合は原則として大学中退時点から返済が始まるので注意が必要です。
トータルで見て経済的な負担が軽くなると心にもゆとりが生まれるので、落ち着いて自分の将来と向き合う時間が取れるようになるでしょう。
大学を中退するデメリット
上記のように大学中退はメリットもありますが、一般的にはデメリットがフォーカスされることが多いです。以下の点を参考にしてメリットとどちらが勝るか、あるいはデメリットを克服出来そうかを検討してみてください。
学生向けサービスが受けられなくなる
大学を中退すると学生ではなくなるため、学生向けサービスの恩恵を受けられなくなるので注意しましょう。例えば学割サービスが使えなくなることで、資格の学習や受験の費用が一般扱いになります。
大学で提供されている就職支援も受けられなくなるので、基本的には自力で何とかするか他の就職支援サービスを利用することになるでしょう。
普段からどの程度学生サービスを利用しているかによって影響度合いが変わってくるので、中退を決断する前に一旦振り返ってみるのがおすすめです。
人間関係や環境がリセットされる
大学中退は大学生活という環境がリセットされることになり、人によっては失うものが大きくなる可能性もあります。
大学へ行かなくなることで同期や先輩後輩と過ごす時間が少なくなるので、大学生活で出来た友人とは疎遠になりがちです。
また、決まった時間の講義に出席して知識を得るという習慣がなくなるため、学びの姿勢を保つためには自発的な行動が必要になるでしょう。しかしこうした人間関係や環境のリセットは、ケースバイケースでメリットにもなり得ます。
大学生活での人間関係に疲れてしまった、大学の学習ペースが自分に合わないといった場合は中退が良い方向へ働くこともあるでしょう。中退によるリセット効果は自分の大学生活次第なのです。
就活で掘り下げられる
大学中退という肩書きは就活の面接試験で掘り下げられる可能性が高いです。大学中退は学歴にはなりませんが、履歴書の学歴欄には記載するのが原則とされています。
企業としては「何故わざわざ大学を途中で辞めたのか」が気になるポイントなので、面接で応募者の口から直接話を聞くケースが多いです。しかし逆に言うと、聞かれることが分かっていれば前もって対策しやすいともいえます。
論理的かつ明確に回答すれば、採用担当官の印象を良くすることも出来るでしょう。
大学中退者の就活を有利にするコツ5選
大学中退者が就活を有利に進めるには、新卒者とは異なる視点でアプローチ方法を考えることが大切です。ここでは大学中退から内定を勝ち取るためのポイントを5つにまとめました。
できるだけ早く就活を開始する
大学を中退したら、出来るだけ早く就職活動を始めるように心がけましょう。中退してから就活開始までの時間が長引くと、履歴書上に「空白の期間」が生まれます。
この空白期間について採用担当官は「就活まで何をしていたのか」「具体的なビジョンがないまま大学を辞めたのではないか」といった疑問を抱くでしょう。
「自分に合う仕事を探していた」「見聞を広げて知識を吸収していた」など空白期間をカバーする回答もありますが、自分の経歴や能力とつじつまを合わせる必要があります。
中退の段階から計画的に就活の予定を立てて実行すれば、採用担当官も「就職するために大学を辞めたのだろう」と納得する可能性が高いです。
必要に応じて資格を取得する
大学中退者の就活では「資格」が心強い武器になるので取得しておくのも一つです。就活においては他の応募者と差別化を図ることも重要な戦略であり、資格は内定獲得の確率を底上げしてくれます。
応募先企業の事業に関連する資格を取得しておくのがベストですが、取得難易度が高い場合は汎用性の高い資格に目を向けておきましょう。例えば「日商簿記」や「ITパスポート試験」は幅広い仕事で役立つ資格として人気です。
大学を中退するまでに取得しておくのが望ましいですが、専門的な資格に関しては勉強中であることをアピールするだけでも採用担当官のイメージアップに繋がります。
中退理由をポジティブに伝える
大学中退は一般的にネガティブなイメージを持たれがちなので「中退理由をポジティブに伝える」ということが大切です。
元々前向きな理由で中退している場合はそのまま伝えても問題ありませんが、中にはネガティブな理由から中退という道を選んだという人もいるでしょう。その場合は中退理由をポジティブな方向へ言い換えるようにしてください。
例えば「大学の環境や人間関係が自分に合わなかった」という理由であれば「自分の強みや良さを活かせる社会で活動したい」と言い換えられます。
「大学でやりたいことが見つからなかった」のであれば「早く社会に出て知見を広げたい」などとするのが良いでしょう。大切なのは嘘で取り繕うのではなく、見方を変えて前向きな言い回しにすることです。
就職エージェントを活用する
大学中退からの就職活動は、就職エージェントを活用することでスムーズに進められる可能性があります。
【就職エージェントとは?】
専属のキャリアアドバイザーが就職活動の準備~入社までをサポートしてくれるサービスです。
カウンセリングを通じて自分に合った仕事を紹介してもらうことができ、書類・面接対策や面接日程の調整などを代行してもらえます。
サービスによっては企業へ推薦してもらうこともできるため、学歴に自信がない方は就職エージェントを利用することでより有利に就職活動を進められるようになります。
たとえば私たち第二新卒エージェントneoでは若年層に特化してサポートを行っているほか、このようなメリットがあります。
ご紹介する企業はプロの観点で厳選しているため、ブラック企業を紹介される心配はありませんし、気になる求人がなければ利用をやめることもできます。
「就職すべきか教えてほしい」「細かい選考対策を受けたい」という方はご相談だけでもかまいません。ぜひ一度私たちにお話をお聞かせください。
採用率の高い業界・職種を狙う
大学中退後の就活では、採用率の高い業界や職種を狙うというのも有効です。
例えば「IT業界」「建築業界」「介護業界」は需要の高まりに反して人材不足が深刻化していることで知られており、各企業では学歴や経験を問わず積極的に採用活動を展開しています。
仕事への熱意があれば評価してもらいやすいため、大学中退後の就職先として候補に入れてみるのも良いでしょう。職種に関していえば「営業職」「販売職」「事務職」などがおすすめです。
これらの職種は高度な専門知識が求められる訳ではなく採用の間口が広いため、学歴によるハンデが生じにくいと言われています。
仕事に役立つ資格も比較的多いため、資格を取得しておけばさらに内定の確率が上がるでしょう。資格は入社後の給与にも影響するので、積極的に取得を目指してみてください。
おわりに、「仕事探し」って実は難しくないんです
新たな環境に身を置こうと考えたとき、誰しも必ず「不安」と出遭うことになります。
本当に自分のやりたいことができるのか、よくない意味での「想像とのギャップ」はないだろうか、自分で務まる業務内容なのだろうか...。
「仕事探し」というものがとてつもなく難しいものに思え、孤独を感じている人もいるのではないでしょうか?
でも、「仕事探し」って実は難しくないんです!
仕事を決めるときに必要なのは「自分の良いところを武器に前向きにぶつかること」、言ってしまえばこれだけなんです。
「でも自分に良いところなんてないよ~…」なんて嘆いているそこのあなた!長所や強みは誰しも絶対にあります。可能性のある存在を否定するほどもったいないことはありませんよ。
しかしどうしても自分の良いところや強みがわからないときにはぜひ、私たち第二新卒エージェントneoに頼ってください。これまで多数の内定者を輩出した確かな実力を持ってあなたの性格を分析、そして安心して働ける求人をご紹介致します。共に楽しい仕事探しを成功させましょう!