高校中退しても就職できる仕事6選!中卒が取得できる資格も併せて紹介!
「自分は高校を中退してるから・・・」と、学歴を理由に納得できる仕事への就職をあきらめてはいませんか?しかし、労働者不足が深刻にな業界をはじめ、若者のパワーに期待を寄せる動きが高まってきています。
学歴不問求人も目につくようになり、中卒者や高校中退者も挑戦できる就職先が増えてきました。
そこで本記事では高校中退者におすすめの就職先や中卒・高校中退者の就職率、高卒認定などの就活を有利に進められる資格についてご紹介いたします。
「中卒」と「高校中退」の違い
高校中退となって今後の進路に悩んでいる方は多くいおらっしゃることと思います。ところで、中卒と高校中退に明確な違いはあるのでしょうか。
結論、最終学歴という点が重視される就職では高校中退も中卒扱いとなるため、両者に変わりはありません。
※【定義】最終学歴とは・・・自身の学歴の中で、最も高い水準の教育機関の卒業歴のこと
しかし、高校中退者については、履歴書の学歴欄に高校中退の事実を書くことができます。高校を中退した際の履歴書の書き方は、以下のようになります。
×年×月○○中学校卒業
×年×月○○高等学校入学
×年×月○○高等学校中途退学
進路志望変更のため中途退学
「中退」ではなく「中途退学」と書くと丁寧な印象になるのでおすすめです。ただし、履歴書ひとつとっても、中卒と高校中退のどちらが有利なのかについては、一概に言えません。
高校中退は高校の入学試験には合格したことを意味し、一定の学力があるととらえられます。学力を問題視する企業なら、中卒より有利になる場合もあるでしょう。
その一方で高校中退は「高校を続けることができなかった」ことを意味するため、これをどう見るかで判断が分かれます。
場合によっては中卒で就職しなければならない状況があった方のほうが印象が良い場合もあります。
ただ、中退の理由が留学や就職などといった前向きなものであれば、マイナスポイントにはなりにくいでしょう。
高校中退者の就職率は少ない
この記事を読んでいる方の中には、高校を中退して就職しようか考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
内閣府の中央企画委員会の資料「内閣府の高校中退調査の結果を踏まえて」によれば、日本の高校中退者の就労率は約56%で高校中退者の半数以上が就労していることがわかります。
しかし、安心は出来ません。というのも、そのうち約7割がフリーター・パートなどで生計を立てている雇用形態でいうとアルバイトの方だからです。
高校中退者のうち正社員として就職したのは20%未満という結果でした。
中卒者や高校中退は通常、最終学歴を理由に採用を断られてしまったり、そもそも応募することができなかったりすることがあります。
ただし、これは大卒者がライバルの中に多かったり特別人気な職種、または募集人口が少ない職種や専門職であることが多いです。
中卒や高校中退でも職種を選んで就活を行なえば決して不可能ではありません。なお、高校を中退した理由の伝え方に工夫することでより内定率はUPするでしょう。
高校中退の理由は人によってさまざまですが、正社員を目指す場合はポジティブな理由を用意するなどしてしっかりと準備をすることが大切です。
高校中退後も通信制高校への編入や先ほど紹介した高卒認定試験の受験・高卒認定資格の取得を行って就職の幅を広げたり、就職した先で成果を残して希望の仕事場に転職することも選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、就職エージェントに相談することで本当に自分に合った仕事や職場を無料カウンセリングしてもらえるためおすすめです(弊社は18歳以上、在学中でない方が対象です)。
高校中退のメリット&デメリット
高校中退のメリット
まず高校を中退すると社会人としての就業経験をより長く積むことができることがメリットのひとつめです。
他の同い年の高校生が授業を行っている間、中退した人達は先に社会に出て働くことができるため経験の長さを強みにすることができます。
転職を考えた場合にも同じような条件の人と並んだ場合、就業経験の長さからこちらを採用してもらえる可能性も出てくるでしょう。
また早く働き出すことによりもらえる給与額にも差がついてきます。より生活を豊かなものとすることができたり、将来のための貯金を早々に始めることができます。
さて、他にも高校注意退者のメリットには自分の時間が増えるという点も挙げられます。資格を取得したいと考えている場合や進学のために専門的な勉強をしたいと考えている場合に有効です。
ただし、明確な目標がないまま高校を中退してしまうと時間をただただムダにしてしまうだけになりかねませんので、その点は注意をしておくべきでしょう。
高校中退のデメリット
さて、高校を中退するともちろんデメリットもあります。まずは高校を中退することによって進学先や資格取得の選択肢が減るという点です。
これは大学や専門学校などの教育機関において、入学資格の条件として「高校卒業もしくは同等以上」が掲げられている場合が多いからです。
民間資格や国家資格を取得するにも高卒以上を条件としている場合が少なくありません。
高校を中退すると最終学歴が中卒になるため、もし上記のような条件を掲げている学校や資格を取得したいと考えている場合には、一度良く考えてみましょう。
さて、他にも高校を中退すると就職先の可能性が狭まるというデメリットがあります。これは高卒者に比較して中卒者には歓迎される求人の数が少ないということが挙げられます。
もちろん中卒者も十分に就職はできますが、高卒以上の学歴の人に比べると求人が少ないことは否めません。
中卒や高校中退が対象の求人の特徴とは?
若い人材が有利
中卒や高校中退の方が就職活動で悩む点は、「基本的な学力が身についていないのではないか」と採用担当に思われることです。
そのため、学力を必要とする仕事に就く場合は資格や成績表などでのアピールが必要です。しかし、学力より働きぶりややる気が求められる肉体労働系の仕事なら、何も問題ありません。
体力がないと厳しい建設業や製造業、運送業や漁業・農業、警備業務や工場勤務などの求人は積極的に若い人材を募集している傾向にあります。
「学歴不問」が多い
また、サービス業や接待業務なども、学力よりコミュニケーション能力や愛嬌が求められるため、”学歴不問求人”が比較的多いことが特徴です。
そのため、とにかくやる気や仕事を早く覚えようとする熱意、努力をしようという姿勢を見せることが必要です。選考の際にはアピールを怠らないようにしましょう。
※注意※ 正社員ではない場合もある
ただし、こうした業種では正社員ではなく、パートやアルバイト、派遣社員といった雇用形態も多いです。
もし、将来的に安定した収入を得たい方は正社員の求人、もしくは「正社員登用あり」の記載があるなど正社員のキャリアステップが用意されているかを確認しましょう。
高校中退・中卒におすすめの就職先6選!
ここまで中卒や高校中退を対象とした求人の特徴をご紹介してきましたが、ここからはこれから就職を考える皆さんにおすすめのお仕事を業界や職種別で6つ紹介します。
営業職
営業職は中卒の人でも応募できる仕事として代表的で、営業職のない会社は少ないため学歴問わず高いニーズがあります。
営業職の仕事内容は、企業のサービスを売ったり紹介したり、お客様を増やしたり、お客様の悩みを解決したりと業界や企業によっても様々です。
しかし、共通して言えることとして「売り上げや契約獲得数などの数字で評価を受けることになるため、評価基準が明確」であることがあります。
学歴を問わず、成果を上げて企業に貢献した人が高い評価を受けて出世したり、昇給を受けられたりするのが一般的です。
自分なりに工夫をして顧客を獲得したり、契約を手に入れたりすることができれば誰もが納得する為、頑張りに見合った評価を受けることができるのです。
営業職の現場は成果主義なので学歴をネックに考える必要もなく、中卒という立場で肩身が狭い思いをしてきたという人も心配することはないでしょう。
また、仕事において成果を上げ、それによってモチベーションを上げて働いていきたいという中卒者に向いているでしょう。
今までの仕事は単純作業でやりがいがなかった転職を考えている、といったケースでも営業職は有力な候補です。
若くて体力があり、誠実な人は特に営業職として求められているため、転職を考えている方はできるだけ若いうちに転職することを検討しましょう。
接客業
接客業は「お客様と直接関わる仕事」を指します。職場は多岐にわたるため、興味に応じた仕事場を選べるでしょう。人とのコミュニケーションが好きな中卒者であれば、特に楽しく仕事ができることが魅力です。
例えば、販売店ならスーパーやコンビニ、デパートをはじめ、ファーストフードやカフェ、レストランや居酒屋などの飲食店も接客業です。
他にもクリニックや美容サロン、アパレル店員などお客様と直接お会いしてサービスを提供するお仕事も接客業です。どの現場も基本的には中卒という学歴を気にする必要はありません。
何年か働いた後で店長になってもらう予定で採用されることも多く、従業員のマネジメントや店舗経営なども学べます。最終的に店長を目指してみたい方は「店長候補」という記載がある求人を探してみましょう。
介護業界
日本の高齢者を支え、社会貢献性の高い「介護業界」は人材不足により高いニーズがあり、希望すればかなり高い確率で採用してもらえるのが特徴です。
仕事内容としては、高齢者の方のお宅に伺ってお世話をしたり、老人ホームで介護をしたり、介護が必要な方の日常生活を補助したりと企業やサービスによって様々です。
そのため、やりたい介護業界の仕事がある方は、求人票の「仕事内容」に注目してみましょう。書いていない場合は、面接で採用担当の方に聞いてみるのも良いでしょう。
介護業界の仕事はどれも高齢者の方を支えるサービスで、少子高齢化の今、社会的にみても社会貢献性が高いです。
仕事を通して社会に貢献したいと思っている方、仕事にやりがいを求める方に向いています。
介護業界では高齢者の増加が著しくなっている影響もあり、未経験の募集も多くなってきています。
はじめての介護業界でも安心して働き始められるように教育制度や研修制度が充実している会社が多いのも魅力でしょう。
女性の働き手が多い印象がある方もいらっしゃるかもしれませんが、男性の介護サービスを求めている方も増えていることや体力が必要な面もあり、男性の人材も重宝されています。
年齢的にも若い人が必要とされている現場が増えているので、中卒の人が早い段階で就職したり、20代のうちに転職するのに適している業界です。
ドライバー職
タクシーの運転手や運送会社のトラックのドライバーなど都心や田舎を問わず、さまざまな地区において必要とされるドライバー職も需要が高いお仕事です。
中卒の人でも普通運転免許を取っていれば働き始めることができますし、入社までに運転免許が取れる予定であれば就職面接が受けられる企業もあります。
ドライバーの人材も募集している企業が多く人材の奪い合いになっているため、福利厚生を充実させて人材獲得を目指している会社が多いのが魅力です。
中には資格取得のサポートをしてくれる会社もあります。
例えば、第二種など特殊な運転免許が必要な企業でも、面接時に普通免許さえ持っていれば入社してから社費で免許を取らせてくれるなどです。給料を受け取りながら取得できる点は嬉しいですよね。
また、給与や手当てなど収入の面でも優遇されることの多いドライバー職は稼げる職種のひとつでもあります。
特にタクシー運転手の場合にはもらえる給与は歩合制が基本です。歩合制は基本給(基本的にもらえるお給料)にプラスで頑張った分の給与が上乗せで支給される仕組みです。
そのため、頑張れば頑張るほど最初のうちから高い水準の給与を受け取れる仕組みになっています。他にも特殊な免許を持っているドライバーの基本給が高く設定されている企業もあります。
タクシードライバーや長距離トラックの運転手などは勤務のリズムとして夜に働くケースもありますが、その場合は年間休日が通常企業の倍程度あったり、シフト制だったりとその分休暇が準備されています。
他にも勤務形態を選べたり、日勤のみの待遇の求人もあります。自分なりのワークライフバランスを作り上げたいという方や頑張った後は集中して休みがほしい方にも魅力的な仕事でしょう。
IT業界
IT業界・IT企業といえばプログラミングなどのとても難しいイメージがありますが、意外にもプログラミングなどのITエンジニアの仕事などに学校の授業での知識はあまり関係ありません。
もちろん覚えることは多くあり、最低でも足し算や引き算、掛け算や割り算などの最低限の計算能力は必要なものの、数学的要素よりも文章の要素が多いのがプログラミングの特徴です。
最初は例にしたがって書き写していくことから始め、そのうちだんだんと知識が増えて自分のオリジナリティを駆使できるようになっていきます。
よってIT業界やエンジニア、プログラミング関係の仕事は中卒者でも狙いやすい職種であると言えるのです。
流行や知識のアップデートが多い業界でもあるため、流行に敏感な方や新しい知識をどんどん取り入れることが好きな方にもおすすめです。
職種にもよりますが、自分が作ったものがこの世に残る仕事もあるため、ものづくりが好きな方や自分が死んでも世の中に残る作品に関わりたいという方にもおすすめです。
また、IT業界・IT企業のエンジニア職には「学歴不問」の正社員求人が多く見られることもまたメリットの一つです。
基本的には高卒以上の求人が多いですがその中でも学歴不問の正社員求人は多く、事前の勉強意欲やそれまでの経験でアピールできる要素があれば中卒者でも十分に内定を狙えるでしょう。
工場勤務
話を戻しますが、工場勤務の仕事もまた中卒から正社員を目指すことのできる仕事のひとつです。
工場勤務の中には専門知識を要する仕事もあるためとっつきにくいとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、諦める必要はありません。
仕事内容としてよく思い浮かぶのは機械では進めることが難しい細かな作業を人力でやっていくものかもしれません。(食品のカットやトッピングなどを行ったり、家電製品や自動車、機械製品など機械の組み立てや商品の加工など)
もちろんそういった仕事もたくさんあり、その場合は工場でベルトコンベアーにのって流れてくる部品に手を加えるライン作業になります。
しかし、工場勤務での仕事はこれだけではありません。生産管理や品質管理の仕事をはじめ、総務や経理などの事務職も存在します。
企業である以上、工場の商品の品質を管理する人や商品の発送、発注を受ける人が必要なためです。
求人によって募集内容が異なりますので、自分がライン作業系に就職したいのか、その他の職種に就職したいのか考えて応募しましょう。
中には、ライン作業を経験して作業の流れがわかる人にキャリアアップとして事務職を準備している企業もあるので気になる方は面接官に聞いてみましょう。
さて、工場勤務のライン作業を例に挙げた場合、この仕事に就職するメリットとしてはやはり仕事を覚えやすい点です。もちろん最初は覚えることが少なくないかもしれませんが、決して膨大な量ではないでしょう。
細かい作業が好きな方や手を動かす仕事がキライじゃない方は向いていますし、自分の関わった商品が身近な人の役に立つところを見れることも多く、やりがいがある仕事です。
ただし工場にもよりますが、24時間稼動しているような工場では夜勤の仕事などもあるため、その場合は体が慣れるまで少し時間がかかることを頭の片隅に入れておきましょう。
もちろん、夜勤の場合は昼間がお休みになるため、朝より夜が得意な夜型の方や朝起きるのが苦手な方には嬉しいかも知れません。
しこの中には気になる職種がない方や、気にはなるけれどどんな仕事なのか不安だという方は、就職・転職のプロに相談するのも手です。
近年20代に人気の高いエージェントでは、求人を紹介してもらうことができます。たとえば私たちのエージェントでは、担当者が実際に足を運んだ企業役15000社から一人一人に合った求人をご提案。
興味のない求人に無理やり応募させられるような心配はありません。気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。
中卒でも稼ぎたい方へ。高収入を叶える就職活動を成功させるコツ
給与が歩合制で稼げるタクシードライバーの話をしましたが、現在では中卒の人達が様々な仕事に就いており、大卒の人よりも給料を多く貰っているケースも多々あります。
雇用形態が多様化した現代では、学歴に左右されず、ありとあらゆる人が社会で活躍しているのです。しかし、稼ぎたい!と思っている方は、「稼げる仕事えらび」とそこに就職するためのコツを知っておかなければいけません。
稼ぐために知っておきたい仕事のえらび方や資格についてはこちらの記事でまとめました。
就職が有利に!中卒も挑戦できる資格とは?
ここまで高卒認定試験について説明してきましたが、中卒の方が挑戦できる資格で、就職や転職に有利になるものは多くあります。資格の種類や活用の仕方について一緒に見ていきましょう。
まずはじめに、資格には国家資格と民間資格の2種類がありますが、受験資格に制限があるものも多く見られます。
民間資格のなかには、ごく狭い範囲だけでしか効力を持たないものも珍しくありません。
資格があっても収入につながらなくてはあまり意味がない、と感じる方は、国家資格を狙うほうが外れはないと言えるでしょう。
ちなみに、中卒でもチャレンジできる国家資格としては、「宅地建物取引士」「調理師」「クリーニング師」「貴金属装身具製作技能士 」「製菓衛生師」など様々なものがあります。
また、工場や建築現場で重宝される「フォークリフト運転者」や「玉掛作業者」も国家資格です。
IT業界への就職を考えているなら「ITパスポート試験」や「基本情報者技術者試験」が狙い目です。
今後、IT業界と並んで人手不足が懸念されているのがおすすめの仕事でも紹介した介護業界です。介護関係の資格を取っておくと、全国どこに行っても就職口を見つけやすくなります。
「介護職員初任者研修」は、かつてホームヘルパー2級といわれたもので、訪問介護やデイサービスなどの仕事に就くのに役立つでしょう。
上記のリンクでご紹介している内容と同様のものもありますが、ここからは高校を中退されている方も取得可能な資格についていくつか具体的にご紹介します。
宅地建物取引士
中卒者が就職活動中、就職後に取得すると有利な資格のひとつに、国家資格である「宅地建物取引士」があります。
どういった資格か簡単に説明すると、土地や建物の売買や賃貸物件の契約を結ぶ時に契約内容に関する重要事項をお客様に説明する事ができる資格です。
受験資格の年齢や学歴のハードルが低く、なんと平成29年度には最高齢で89歳、最年少で13歳の合格者がいました。
毎年およそ17万~20万人が受験し、その内3万人前後の受験生が合格するので、16~17%の合格率は他の国家試験と比べて割と高い方へ分類されるのではないでしょうか。
「宅地建物取引士」の試験に合格するためには、問題全体の70%以上の正解率が必要です。
しかし、過去5年間の最低合格ラインは50点満点中32点~35点なので、しっかり自習しながら通信講座などを利用すれば正解率70%という数字は決して難しくないはずです。
また「宅地建物取引士」の有資格者が活躍できる業界は不動産業界だけではありません。
例えば自社で建てた物件を販売する時、融資の際に担保の不動産価格を評価する時などに重宝され、建築業界、金融業界、保険業界と働ける環境がとても広がります。
これから就職活動されるなら不動産業界で実務経験を積みつつ、「宅地建物取引士」の試験にチャレンジするのも、将来のキャリアアップへ向けて良い方法かも知れません。
調理師
家庭環境などの理由で、高校中退または中学卒業後に働かなければならない時、「調理師免許」の取得を目指してみてはどうでしょうか。
身近でよく耳にする「調理師免許」ですが、一般論として他の国家資格より比較的取得は難しくなく、合格率は毎年60%から65%で推移しています。
受験するのに年齢制限はありませんが、調理師学校へ行かずに受験資格を得るには、法律で「調理師法施行規則第4条」に定める施設での実務経験が2年間必要です。
例えば旅館・簡易宿泊所を含む飲食店や、継続して1回20食以上または1日50食以上調理している学校・病院の給食調理場がこの「調理師法施行規則第4条」に定める施設にあたります。
下積み中の苦労は多いでしょうが、アルバイトでも2年間勤めれば実務経験を積んだとみなされ受験資格を得ることが可能です。
お給料を貰いながら一足先に現場を体験していると考えたら、ひょっとしたら調理師学校へ通うより有意義な時間を過ごせているのかも知れません。
試験をクリアし「調理師免許」を取得することによって、調理に関して高い技術と安全な食品管理の知識を持っているとして社会的に信用を得ることができます。
例えば飲食店を開業する時に「保健所の承認」と「食品衛生責任者の資格」が必要ですが、「調理師免許」を保有していると「食品衛生責任者の資格」は申請のみで取得できます。これは有資格者が持つ社会的な信用の一部と言えるのではないでしょうか。
試験科目は公衆衛生学、食品学、栄養学など6学科で、出題形式はマークシートによる四肢択一方式、合否判定基準は1科目の得点が著しく低い場合を除き、全科目の合計点数が全体の60%以上が合格の目安となっています。
保育士
保育士になるに当たって必要とされるのが保育士の資格で、国家資格にあたります。
実際のところ資格がなくても保育士の業務を行うことができる現場も存在するため、気になる方は保育特化型の就職・転職サポートに相談してみてください。ただし無資格の状態だと、実際に行える業務に多くの制限があるため、保育士を目指すにあたって長期的には資格の取得を目指すべきだといえるでしょう。
保育士資格の定義としては、児童福祉法第18条の4で「保育士とは、第18条の18第1項の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう」とされています。
さて、保育士になるためには以下の要件のうちひとつでもあては待ている必要があります。もし当てはまっていない場合は資格取得資資格がありませんので、まずはこちらをチェックしてみましょう。
*大学卒業者
*大学中退又は在学中で62単位修得済み又は習得見込みがあると学校長が認めた方。
*短大卒業
*短大在学中で卒業見込みがある
*2年以上通う専門学校卒業
*2年以上通う専門学校に在学中で卒業見込みがある
*平成3年3月31日以前に高校卒業
*平成8年3月31日以前に保育科高校卒業
*中学・高校卒業後(同等の資格を有する方含む
児童福祉施設において2年以上かつ2880時間以上従事し実務経験を積んだ方
*中学卒業後、児童福祉施設において5年以上かつ7200時間以上従事した方
*平成3年(1991年)3月31日前までに高校を卒業された方
*その他
※上記の実務経験は児童福祉法に基づき設立された認可施設のみ対象で無認可保育園は実務経験として認められません。
さて、保育士資格を取得するための2つの方法が存在しています。ひとつは大学や短大、専門学校を卒業する際に取得する方法です。
各学校で決まった分の科目と課程を履修することにより、卒業時に保育士資格を得ることができます。これはこれから学校に通おうと考えている方に合った方法でしょう。
もうひとつは試験に合格する方法。年に2度行われる保育士試験(筆記試験と実技試験があります)に合格することで資格を取得することができます。
受験資格さえ満たしていれば、独学で試験勉強を行うことが可能です。保育士試験は学科8科目、実技試験2科目が存在し、それぞれの対策として参考所や問題集を使って勉強する必要があります。
ただし、独学は勉強費用を安く抑えることができますが科目数の多い保育士試験ではハードルが高いため、試験対策講座に通ったり、時間が十分に確保できない場合は通信講座を受講するのがおすすめです。
さて、保育士資格を取得するまでには少々時間を要します。まず保育士試験の受験申し込みを行います。前期であれば1月下旬頃、後期であれば7月下旬頃です。
そしてその約3ヶ月後に筆記試験、その1~2ヶ月後に筆記試験の合格発表です、さて、ここから1ヶ月後に今度は実技試験を受験し、その1ヶ月後に合格発表。その語郵送で合格通知書を受け取ることができます。
受験開始から数えると約半年以上かかります。勉強の期間もお考えると通うスクールや独学のスピードにもよりますが、全体で約1年ほどかかると考えておくのが無難でしょう。
「高等学校卒業程度認定試験」を取得すれば高卒求人も受けられる!
受けたい求人の求める学歴が”高卒以上”の場合は高卒以上の学力を証明する試験を受けるのもひとつの手です。
高校卒業と同程度の学力があることを認める高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格すれば、高卒以上の求人に応募できる場合が多いからです。
試験に合格すると履歴書の学歴欄に「高等学校卒業程度認定試験合格」と書くことができ、応募できる求人の数も増えるため、就職はかなり有利になります。
また、高等学校卒業程度認定資格があれば大学受験もできるようになります。
ただし、最終学歴は中卒のままとなることには注意が必要です。あくまで高卒以上の学歴をとりたい場合は高校に通いなおすか、高等学校卒業程度認定資格をとって大学受験し、大学を卒業しましょう。
ちなみに、高等学校卒業程度認定試験は一度で合格する必要はありません。何度受けても問題ありませんし、一度合格すれば有効期限がないため、ずっと使うことが出来ます。
他にも、中卒で受験資格を満たす国家資格は限られていますが、高等学校卒業程度認定試験に合格すればチャレンジできる資格が一気に増えます。
国家公務員採用一般職試験をはじめとして、保育士試験や幼稚園教諭認定試験、小学校教員資格認定試験や気象大学校学生採用試験などが受験可能になります。
IT業界だけでなく、公務員や幼稚園の先生、気象士など学歴で応募が出来ない職種がある方は諦めず、受験を検討してみてはいかがでしょうか。
【番外編】高校中退者が応募できるアルバイト求人は「高校生不可」もOK?
高校中退後にアルバイトをしながら就職活動をしている方もいらっしゃるかもしれません。
高校中退者がアルバイトを始めたいとき、まず気になるのは「高校生不可」「フリーター歓迎」のアルバイト先にも応募できるかどうかなどではないでしょうか。
求人募集で高校生不可としているお店や企業にはそれぞれの理由があるため、必ずしも応募できるとも限りませんし、応募できないとも限りません。
したがって自分がアルバイトとして働いてみたい求人があるのであれば、一度電話などで問い合わせてみることが大切です。
中には表記している年齢制限より±10歳くらいまでは許容範囲としている職場もあるため、応募条件に関わらず一度ぶつかってみることが重要です。
また希望の職場へ問い合わせをする際には言葉遣いや丁寧さにも気をつけてください。その電話からすでに面接が始まっていると言っても過言ではありません。気を引き締めてトライしましょう。
中卒の就職を有利にするポイントとは?
ここまで最終学歴が中卒になる方の就仕事選びや就職活動についてお話して来ました。では実際に就職活動はどのように進めていけばいいのでしょうか。
専門分野の資格を取得する
先ほどお話したように、中卒者が正社員として就職を目指すために専門の資格を習得することは有効です。
専門の資格を持っていることで将来的にスキルアップやキャリアアップを目指すことも出来ますし、仕事の幅を広げることができます。
求人情報をたくさん集める
そして中卒者の就職活動で大切なことは求人情報をできる限り多く収集することです。
昔からある方法は、新聞の求人欄を始め、市販されている有名な求人雑誌、新聞の折込求人チラシ、そしてハローワークなどを利用するものです。
ただし、ハローワーク以外の方法は自分ひとりで求人探しから応募、書類準備や面接対策までを行わなければならないため、就職活動に不慣れな人には苦労が伴うでしょう。
また、ハローワークについても求職者側が無料で利用できることに加えて求人を預けている企業側も無料で行えるため、求人数が多すぎて選べない、何を基準に選べばいいのかわからない、自分に合っているのかわからない、という大変さがあります。
このような、就職活動を行うときに出てくる不安要素をはじめ、中卒の就職でよく聞かれる部分は別の記事にまとめてみましたので、よければご覧ください。
一人で悩まず就職エージェントに相談を!
中卒や高校中退だからといって、最初から希望の仕事に就くのを諦めてしまうのはもったいないことです。なぜなら一人では考えもつかない進路や資格の取り方があるかもしれないからです。
ただ、自分でも気づいていない可能性に気づくのは、第三者の助けを借りるのが一番です。
「第二新卒エージェント」では、20代の方を対象に、就職のお手伝いをしています。
専任の就活アドバイザーが話を伺いながら、「将来どうなりたいかな?」「どんなときに嬉しいと感じる?」「興味のある仕事はある?」などこれからの人生をふまえて仕事えらびをサポートします。
もちろん、就職活動が上手く行くように書類添削、面接対策などもすべて無料でお手伝いします。
希望者には内定後、はじめて社会人になる方のために入社前研修も無料で行っているので、社会人デビューの方も安心です。